ロックの猛者7組が大熱演! 嵐の〈MAVERICK KITCHEN VOL.4〉をレポ
OKAMOTO'S(photo by 菊池茂夫)
先日5月3日に、毎年恒例となっているタワーレコード企画のロック・イヴェント〈TOWER RECORDS presents “MAVERICK KITCHEN”〉の第4弾が東京・恵比寿LIQUIDROOMで行われました。大雨洪水警報が出るなど、〈嵐のロックンロール〉となった1日を駆け足でレポートします!
DOES(photo by 菊池茂夫)
トップバッターは、イヴェント開催の6日前に出演が緊急発表されたDOES。ステージは彼らのヒット・シングルであり、この日の空模様そのままの“曇天”からスタート。疾走感溢れるバンド・サウンドと耳に残るメロディーでオーディエンスの体を揺らしていきます。後半は“修羅”“バクチダンサー”“今を生きる”と人気曲が続き、ラストは前日が命日だった忌野清志郎に捧げる“スローバラード”で締め。なお、現在彼らは5月9日にリリースされたばかりのニュー・アルバム『KATHARSIVILIZATION』のレコ発ツアーを実施中です。
ゲタカルビ(photo by 菊池茂夫)
ゲタカルビ(photo by 菊池茂夫)
2番手は、第1回から4年連続の出演となる元アナーキーの仲野茂率いるゲタカルビ。バンドは“ゲタカルビ”“アナーキー・イン・ザ・UK”“333”“缶詰”などを次々と演奏し、圧倒的な存在感とパフォーマンスでフロアを煽ります。
中盤には、元ダウン・タウン・ブキウギ・バンドの和田静男をゲスト・ギタリストに迎え、“スモーキン・ブギ”“横浜ホンキートンク・ブルース”をプレイ。その後、仲野が新たなゲスト・ギタリストとして迎え入れたのは、なんと元毛皮のマリーズの越川和磨! マリーズのファースト・アルバム『戦争をしよう』のジャケットで着ている人民服にアナーキーの腕章、裸足という出で立ちの越川が登場するとオーディエンスはさらに加熱。RCサクセション“雨あがりの夜空に”のカヴァーと“ノット・サティスファイド”“東電イズバーニング”が披露され、圧巻のステージは幕を閉じました。
THE BOHEMIANS(photo by 菊池茂夫)
続く3番手のTHE BOHEMIANSは、“THE ROBELETS”を皮切りに老若男女問わず観る者を魅了するロックンロール・サーカスを展開! MCでは平田ぱんだ(ヴォーカル)が初出演となったLIQUIDROOMへの想いを語り、「ここをホームにしたい」とプレイした“私の家”から、“恋はスウィンギン・イン・ザ・レイン”“おぉ!スザンナ”“ロックンロール”と必殺ナンバ−を連発。最後はジェリー・リー・ルイスの“火の玉ロック”を披露しました。彼らは先月に発表したニュー・アルバム『THIS IS POP!!!』を引っ提げての全国ツアーを展開中なので、21世紀に現れたロックンロール・アイドルの甘く危険なサウンドを体験したい方はぜひチェックをどうぞ!
THE PRISONER(photo by 菊池茂夫)
イヴェントの折り返し地点、4番手で登場したTHE PRISONERは、今年3月に発表されたアルバム『BELIEVE』に収録されている“ANGELS”でライヴをスタート。続く名曲“STAY FREE”でTHE PRISONER初体験のオーディエンスの体も徐々に揺れ始めます。ラストの“LETTER”まで、パンクを基本にしながらロックンロールやソウルなどの要素を採り入れたサウンドと圧倒的な歌唱力、そして何より観る者を一気に引き込む景山潤一郎(ヴォーカル)の表現力ならぬ人間力に惹かれ、ライヴが進むうちにオーディエンスの足が1歩、また1歩と前に出て行く様子は感動的でした。
SA(photo by 菊池茂夫)
続いては、ゲタカルビ同様1回目から毎年参加し、〈MAVERICK KITCHEN〉キラーの異名をとる(?)SAが登場。イヴェントの主旨にも重なる〈否定をするな、受け入れろ〉を意味する“DON'T DENY, GIVE IT A TRY!!”でライヴが始まるとフロアはいきなりグッチャグチャに! “KIDZ IGNITE”“サマー ホリディズ スカイ”というキラー・ナンバーに続いて、彼らが今年3月にタワー限定シングルとしてリリースした“NO MUSIC,NO LIFE.”がプレイされると、タワーのスタッフも盛り上がります(笑)。大名曲“SHINIG FIELDS”ではSA初体験のオーディエンスを巻き込んでの大合唱が起こり、ラストの“DELIGHT”を演奏し終えたメンバーがステージを去っても鳴り止まないSAコールが印象的でした。
ジライヤ(photo by 菊池茂夫)
トリ前に登場したのは元サンハウスの菊こと柴山俊之が率いるジライヤ。2009年以来2度目の参加となった彼らは、5月19日(土)に東京・下北沢CLUB251で行われるライヴをもっての解散が決定しており、今回が最後のイヴェント出演に。日本のロックの礎を築き、いまもロックに対する大きな愛情を注ぎ続けている菊は、その有無を言わせぬ存在感で会場を圧倒。“ジライヤのテーマ”でスタートしたステージではサンハウスの“宛名のない手紙”“カラカラ”やルースターズの“Criminal Rock“なども披露され、ロックの王道を見せつけるものとなりました。ジライヤのラスト・ライヴもお観逃しなく!
OKAMOTO'S(photo by 菊池茂夫)
そして今年の〈MAVERICK KITCHEN〉のトリは、出演バンドのなかで最年少となるOKAMOTO'S。この日は、猛者が集うイヴェントを締めくくる彼らの心意気が反映されたようなセットリストで、メジャー・ファースト・アルバム『10'S』の頃のように、荒々しい爆音ロックンロール・ナンバーを畳み掛けるように掻き鳴らす! オカモトショウ(ヴォーカル)は、MCにて「ジライヤで踊りまくってたぜ」と語るなど、日本のロックの遺伝子が脈々と受け継がれていることの証明とも言える言葉を残しています。“笑って笑って”から”Run Run Run”まで、全11曲を一気に駆け抜けたOKAMOTO'Sのステージは多くの賞賛の声が上がり、こうして今年もキャリアやスタイルは異なるものの、現在日本のロック・シーンを語る上で外せないバンドが集結し、オーディエンスとタワーレコードが共に作り上げた狂乱の宴は幕を下ろしました。
タワーレコードでは、今後も話題のアクトを迎えてのライヴ・イヴェントを続々と開催します。詳細はTOWER RECORDS ONLINE内のLIVE INFORMATIONのページにてご確認ください!
★TOWER RECORDS LIVE INFORMATIONはこちらから
★OKAMOTO'Sとタワーレコードのコラボ・フリーペーパー〈タワーのおかず〉の情報はこちらから
〈TOWER RECORDS presents “MAVERICK KITCHEN VOL.4”〉@ 東京・恵比寿LIQUIDROOM 2012.5.3 セットリスト
【DOES】
1. 曇天
2. ロッカ・ホリディ
3. これからここから
4. ジャック・ナイフ
5. 修羅
6. バクチ・ダンサー
7. 今を生きる
8. スローバラード
【ゲタカルビ】
1. ゲタカルビ
2. アナーキー・イン・ザ・UK
3. 333
4. 缶詰
5. 四月の海賊たち
〈和田静男 参加〉
6. スモーキン・ブギ
7. 横浜ホンキートンク・ブルース
〈越川和磨 参加〉
8. 雨上がりの夜空に
9. ノット・サティスファイド
10. 東電イズバーニング
【THE BOHEMIANS】
1. THE ROBELETS
2. シーナ・イズ・ア・シーナ
3. 太陽ロールバンド
4. 私の家
5. 恋はスウィンギン・イン・ザ・レイン
6. おぉ!スザンナ
7. ロックンロール
8. 火の玉ロック
【THE PRISONER】
1. ANGELS
2. STAY FREE
3. SOUL SURVIVOR
4. DO ANYTHING YOU WANNA DO
5. PUNK ROCKER FROM WATTS
6. YOU DON'T CARE
7. LETTER
【SA】
1. DON'T DENY, GIVE IT A TRY!!
2. KIDZ IGNITE
3. サマー ホリディズ スカイ
4. NO MUSIC, NO LIFE.
5. SHINING FIELDS
6. RALLY-HO!
7. DELIGHT
【ジライヤ】
1. ジライヤのテーマ
2. とびきり☆スペシャル
3. NEON BOY
4. 宛名のない手紙
5. カラカラ
6. Criminal Rock
7. Tiger In Your Tank
【OKAMOTO’S】
1. 笑って笑って
2. 恋をしようよ
3. The “M” Song
4. Baby Don’t Stop
5. まじないの唄
6. Telephone Telephone
7. おやすみ君のこと
8. The Kids Are Alright
9. Stomp Feet Stomp
10. Run Chicken Run
11. Run Run Run
カテゴリ : ニュース
掲載: 2012年05月15日 20:27