映画『花束みたいな恋をした』、大ヒット御礼トーク・イベントに菅田将暉&土井裕泰監督が登壇。インスパイア・ソング手掛けたAwesome City Clubが“勿忘”生歌唱も
現在公開中の、菅田将暉と有村架純が初めてのW主演を務めた映画『花束みたいな恋をした』。このたび、3月10日に主演の菅田将暉、土井裕泰監督、そしてインスパイア・ソングを手掛けたAwesome City Clubが登壇した大ヒット御礼トーク・イベント&ミニ・ライヴが開催された。
公開から約1ヶ月ながら「はな恋現象」の勢いは衰えず、V6&観客動員数200万人越え&興行収入27億円で記録を更新し続けている本作。6週連続1位という大ヒットに感謝を伝えるべく、山音麦役の菅田将暉と土井裕泰監督登壇の大ヒット御礼トーク・イベントが緊急開催された。当日は事前に公式Twitterで募集した質問を菅田と監督が回答。ファンからの鋭い質問が数多く寄せられた。さらに本作へ出演し、インスパイア・ソングも手掛けたAwesome City Clubも駆けつけ、“勿忘”のアコースティック・バージョンを生歌唱。またとない豪華な共演が実現した。
集まったファンに向けて菅田は、「あまりに大ヒットしていて、本当にこんなことになるとは思っていませんでしたし、ありがたい現象だなと思います。周りの反響もすごくて、いろいろな人から連絡をいただきますし、現場でも観たよという声を貰います。みんな、めっちゃ語ってくれるんですけど、この映画ならではの現象なのかなと思います。ちょうどOKAMOTO'Sのレイジ君(オカモトレイジ)が今日観てくれたみたいなんですが、「最後のファミレスのシーンで、麦君と同じタイミングで同じ熱量、同じ量の涙が出た」と言っていました(笑)」と、喜びを露わにした。「男女で感想を分けるのは違うなと思っていたんですが、女性と男性の意見が結構違っていたのも面白かったです。女性の意見は表情もにこやかで、あんな恋愛わかるよね、したいよねって生き生きと喋っているのに、男性は昔付き合っていた女性のことを思い出しながら、しみじみと懐かしんでいることが多いんです(笑)」(菅田)と、男女による感想の違いにも興味深く語った。監督も「平日にもかかわらず、劇場に駆けつけてくださった全国316館のお客様、ありがとうございます。公開されて6週経った今もこういう場でご挨拶させていただけるのはなかなかないことなので、僕自身も幸せですし、幸せな映画だと思います。観た人の数だけ感想が生まれて、みんながどこかで語り合っていたり、SNSに感想を投稿したり、どんどん現象が広がっていって今時だなと思います」と生中継で観ている観客にも感謝を述べながら今の心境を答え、会場は大きな拍手で包まれた。
今回、SNSでは登壇したふたりへの質問を募集し、たくさんの質問が入った箱の中から1枚ずつ引き当てることに。まず菅田が引いたのは「麦君と絹ちゃんは2025年、どう過ごしていると思いますか?」という質問。「どうなっているんでしょうね? よりを戻すことはないと思うなぁ……会社に勤めつつ、昔よりは減ったけど今もカルチャーに触れているか。地元で花火師になっているか。もしくは絹ちゃんと一緒にいるのか、の3択ですかね」と菅田の想像が膨らむ。監督は以前から未来のふたりについて考えていたようで、「30代を迎えた麦君と絹ちゃんがどうなっているのか観てみたいです、って坂元さんに話をしたら、「30代はつらいことしかないから、作っても楽しい映画にはならないんじゃない(笑)?」って言われました(笑)。麦君はもしかすると会社を辞めて、もう少し絵を生かせる仕事に転職しているかもしれないですよね」と麦の明るい未来を切望。続いて監督が引き当てたのは「坂元さんが想定していたターゲットの10代や20代以外にも、幅広い年代にこの映画が刺さった一番のポイントはどこだと思いますか?」という質問。監督は「先ほど菅田君も話していましたが、一番始めの試写会で泣いていたのはほぼ30代以上の男性だったんです。上手くいかない恋愛や仕事の悩みなど、そういう人生を一通り歩んできた方がこの映画を観ると、麦と絹の状況と完全に同じではないけれどこの空気、瞬間を知っているというシーンがところどころにあるんじゃないかなと思います」と本作が共感必至と言われる所以を分析。菅田の周りにも共感している人が多いようで、「「麦に感情移入しすぎたり、過去に同じような経験をしたな、というのが積み重なりすぎて、自分の中で有村架純と付き合っていた過去がだんだんできあがる」というジョークをいろいろな人から何回も聞きました(笑)」と、麦と自分を重ねている男性が多い模様。最後に菅田が引いた20歳の大学生からの質問は「私は中学の同級生だった彼と付き合って1年半が経ちますが、遠距離恋愛なので月に2回会えたらいいほうです。社会人と学生の恋愛は難しいとよく言いますが、どうすれば今後も仲良く続けられると思いますか?」という真面目な恋愛相談。これには菅田も頭を悩ませ、「なるべく会う回数を増やせたらいいですけど、難しいですよね。電話にしろ、会うにしろ、なるべくコミュニケーションをとる。毎日ではなくていいけど、顔を見たり、声を聞いたり、お互いが生きている証が交差する時間が増えたらいいなと思います。物理的に会わなくなると好き嫌いじゃなくて、気持ちが薄れていく可能性もあるので……。今ここでどうにかできる悩みじゃないので、ふたりを呼んで2時間くらい話しましょう!」と親身にアドバイスを与えた。
さらにスペシャル・ゲストとして、本作へ出演し、インスパイア・ソングも手掛けたAwesome City Clubが駆けつけ、「今日はお呼びいただき、ありがとうございます!」(atagi)、「はな恋大ヒット、おめでとうございます!」(PORIN)、「今日はよろしくお願いします!」(モリシー)とそれぞれ挨拶。インスパイア・ソング“勿忘”は映画と併せて注目を集めているが、atagiは「本編に楽曲を使っていただいたり、ヴォーカルのPORINが出演したというご縁があって、試写会に参加させていただいたんですが、映画を観てものすごく感銘を受けました。涙が溢れたし、割り切れない感情が自分の中で渦を巻いて、この感情をどうにか曲にできないかなと。もし良ければ作品をテーマに曲を書かせていただけませんか? というご相談からこの曲が生まれました」と楽曲誕生の経緯を明かした。さらに、特別にAwesome City Clubが“勿忘”のアコースティック・バージョンを披露。アコースティックの優しくしっとりとしたメロディながらも力強く歌い上げた“勿忘”には、思わず涙してしまう観客の姿も。Awesome City Clubのパフォーマンスには菅田も「最高!! 久々にライヴを観れて感動しました!」とコロナ禍での貴重な生歌に胸を打たれた様子。監督も「ありがとうございました、アコギ・バージョンもすごくいいですね!」と感激に浸った。atagiは「とにかく慣れない雰囲気の中での演奏だったのですが、いざ歌い始めると曲と作品の世界に入り込むことができたのでいい経験でした。楽しかったです」とライヴを振り返り、PORINも「すごく緊張しましたが、一番この曲を届けたかったみなさまの前で歌を披露できたことがとても嬉しかったです」と直接歌を届けられる喜びを噛み締めていた。
最後に、会場の観客と全国でイベント中継を観ているファンに向けて、「映画と音楽が一緒に広まっていく形は理想的だし、坂元さんのオリジナル脚本の作品ということも個人的に理想や夢がいっぱい詰まった映画でした。大ヒットはみなさまのおかげです。本当にありがとうございました!」(菅田)、「今日映画を観るのが2回目、3回目の方もいると思いますが、いろいろな感想を広めていただきたいです。そしてこの映画についていろいろなコミュニケーションをとっていただければ嬉しいです。ありがとうございました!」(監督)とメッセージを贈り、イベントは終了。菅田とAwesome City Clubの豪華共演が実現した特別な夜は大盛り上がりのなか、春休みに向けて「はな恋現象」の勢いをさらに後押しするよう幕を閉じた。
▼映画情報
映画『花束みたいな恋をした』
TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中
脚本:坂元裕二
監督:土井裕泰
出演:菅田将暉、有村架純 ほか
製作:『花束みたいな恋をした』製作委員会
配給:東京テアトル、リトルモア
(C)2021『花束みたいな恋をした』製作委員会
公式サイト:http://hana-koi.jp/
カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース | タグ : 映画
掲載: 2021年03月11日 16:00