乃木坂46、齋藤飛鳥が11年8ヶ月のアイドル人生に幕。「齋藤飛鳥 卒業コンサート」2日間で10万人動員。「最後にこんな景色が見られて、もう人生大満足です」
乃木坂46 1期生 齋藤飛鳥の卒業コンサート最終公演が、5月18日に東京ドームにて行われた。昨年12月末をもってグループを卒業した齋藤だが、17日~18日に同会場で実施される公演を最後に正式にグループを離れることとなり、両日とも5万人、計10万人が会場に駆けつけたほか、2公演ともインターネットでの生配信もあり、大勢のファンが「アイドル・齋藤飛鳥」のラスト・ステージを見届けた。
この日は、開演前の影アナをグループのチーフ・マネージャー 菊地氏と事務所代表の今野氏が担当するサプライズからスタート。今回の卒業コンサートへの応募が2日間で約63万件もあったことが告げられ、最後は乃木坂46円陣時のコール「努力、感謝、笑顔、うちらは乃木坂、上り坂、46!」を5万人の観客と共に叫び、早くも会場の空気がひとつとなった。
“OVERTURE”に続いて、ステージ上に真紅の衣装を着用した齋藤が登場すると、そのままアリーナ中央のサブステージまで移動。ステージに設置されたドラム・セットに着席すると、いきなり激しいドラム・ソロを披露する。彼女の刻むビートに合わせて観客がクラップを始めると、そのままドラム・セットがメイン・ステージまで動き始める。彼女の叩き出すビートに合わせて、ステージからは花火が打ち上がり、ライヴは“ジコチューで行こう!”からスタート、メンバーがステージ上でパフォーマンスするなか、齋藤は前日の公演にも出演したバンド・メンバーと共に演奏に加わり、会場の熱量を高めていく。
続く“インフルエンサー”では他メンバーとお揃いの衣装に早着替えした齋藤もパフォーマンスに加わり、生演奏を背に情熱的な歌とダンスで観る者を魅了。曲中には彼女のソロ・ダンスもフィーチャーされ、ライヴ冒頭から見どころ満載のステージが展開されていく。さらに、観客のシンガロングも加わったドラマチックな“シンクロニシティ”、鳥型トロッコに乗ってアリーナ中を巡回する“ハウス!”、“ダンケシェーン”を連発。バンド演奏との相乗効果もあり早くも、ライヴはクライマックスのような盛り上がりを迎えた。
最初のMCでは「さっきまですっごいソワソワしてたけど、始まったらめちゃくちゃ楽しいです」と、笑みを浮かべる齋藤。そんな彼女に対して、後輩の小川彩は「この2日間、飛鳥さんと過ごせる時間が本当に幸せで。一緒に飛鳥さんを笑顔で見送れたらと思っています」、賀喜遥香は「ライヴを通して、手を繋いだりハグしたり頭をポンポンしたいので、ちょっと頑張りたいなと(笑)」と口にし、山下美月が「今日は私たち3期生にとっては後輩でいられる最後の日。だから、誰よりも後輩をやりたいなと。かわいがられたいんですよ」と伝えると、齋藤が山下の背中に乗る「かわいがり」を見せつけ、場を沸かせた。
その後のブロックでは齋藤が5期生と“絶望の一秒前”、4期生と“I see...”、3期生と“トキトキメキメキ”をコラボする、この日ならではの貴重なステージを披露。“I see...”では賀喜が「これからは私たちが立派な先輩になって、未来の乃木坂に繋げていけるように頑張ります」と涙ながらに宣言し、“トキトキメキメキ”では岩本蓮加が「こうやって3期生が堂々と、自信を持ってステージに立てているのも、全部飛鳥さんのおかげ。これからの乃木坂46の未来は、私たち3期生に任せてください!」と告げるひと幕もあった。
続いては、齋藤が初めてアンダーでセンターに立った“扇風機”、1期生楽曲“Against”を32ndシングル・アンダー・メンバーと共にパフォーマンス。アンダーでの活動経験も少なくない齋藤だからこその選曲に、彼女が後輩たちに伝えようとするメッセージも感じ取ることができたのではないだろうか。
中盤ブロックではクールな“Against”から空気は一変、梅澤美波&山下との“ファンタスティック3色パン”を筆頭に、齋藤がレアなユニット曲を中心に披露していく。“なぞの落書き”では岩本、筒井あやめとかわいらしい歌声を聴かせ、“他の星から”では遠藤さくらと息の合ったパフォーマンスを展開。エンディングではふたりが熱い抱擁を交わす場面もあった。その後も“制服を脱いでサヨナラを・・・”や“あらかじめ語られるロマンス”、“ロマンティックいか焼き”と曲を重ねるごとにオーディエンスのボルテージも高まっていき、ライヴの盛り上げに欠かせない“ガールズルール”では齋藤が演じるキャラクター「トリンギョ」型バルーンやフロートの演出も合間って、ライヴはこの日何度目かのクライマックスを迎えた。
幕間VTRにて自身が小室哲哉に曲を書いてほしいと願ったことが明かされた“Route 246”から、ライヴは後半戦に。曲中に齋藤のソロ・ダンスを大々的に取り入れた“ありがちな恋愛”に続いて、アコースティック・ギターとストリングスの生演奏をバックに“地球が丸いなら”をソロ歌唱する。
優雅なひとときを経て、齋藤は「乃木坂46には才能溢れる子がたくさんいますが、これからもみなさんの声で後輩たちをどんどん押し上げていってほしいなと思います。まだまだ乃木坂には伸び盛りの子たちがたっぷりいますので、こんなにかわいい子たちを大きい大きい世界に連れていってくれたら」とファンに伝える。そして、込み上げる感情を抑えつつメンバーに向かって「乃木坂をよろしくね」と口にすると、自身の卒業後にリリースされた最新シングル“人は夢を二度見る”を涙ながらにパフォーマンス。さらに、“帰り道は遠回りしたくなる”、“サヨナラの意味”といったエモーショナルな名曲が次々に繰り出され、会場に感傷的な空気が漂い始める。しかし、“裸足でSummer”のイントロが始まると雰囲気は一変。サビでは観客が推しメンの名前が入ったタオルを高く掲げるなど、多幸感いっぱいの空気に包まれる。さらに、“Sing Out!”ではオーディエンスのクラップ&シンガロングが加わり、場内の一体感が急速に高まっていった。
本編最後の曲に入る前にはバナナマンからの映像メッセージもサプライズで飛び出し、驚きを隠し切れない齋藤だったが、「この曲は私が最後にいただいた曲。みんながすごく美しく踊ってくれる、大好きな曲です」と口にしてから自身が最後に参加した楽曲“ここにはないもの”にて、ライヴ本編は感動的なエンディングを迎えた。
アンコールでは、卒業までを追ったドキュメント映像に続いて、白地にシルバーをあしらったドレスを着た齋藤がステージに登場。「昨日今日と、本当に心から楽しい、幸せなライヴを作ることができました」と語る彼女は、「恩返しという言葉があると思うんですけど、私にはもっと好きな言葉がありまして。恩送りという言葉を知ってから、メンバーやスタッフさんに対してなんとなく気持ちの整理ができたような気がしていて。恩を返すだけではなくてどんどん送っていく、そうやって連鎖していくって素敵なことだと思うし、そういうことを私たちも歌っているなと気づいてからは、その言葉をすごく大切にして生きています」と客席に向けて告げる。続けて、「私は今日が終わったらみなさんとはお別れするし、きっと過去の人になるんですけど、でももしここにいるみなさんとか画面越しに観てくれている方とかが、私を見たり乃木坂を見て少しでも楽しいな、明るい気持ちになったなと思ってもらえたんだったら、それを恩とは言いませんけど、これからは後輩のみんなに渡していってほしいなと思っています」と今の思いを言葉にしてから、「(次の曲は)誰より支えてくれたお母さんのことを思い浮かべながら歌おうかなと思います」と自身のソロ曲“硬い殻のように抱きしめたい”を、感情をたっぷり込めて歌い切った。
その後はメンバーも加わり、“僕だけの光”、“ロマンスのスタート”、“おいでシャンプー”をポジティヴさに振り切ったステージを展開。パフォーマンスを終えると、後輩を代表して遠藤と与田祐希が齋藤にメッセージを送る。齋藤を心の底から慕う遠藤は「飛鳥さんからいただいたものを忘れないように一生懸命抱えて、これからもここで踏ん張って頑張るので、いつか飛鳥さんが言ってくれたように自分で自分を認めてあげられるようになったら、また会いにいきます」、与田は号泣しながらも「本当は飛鳥さんが一番重いものを背負って大変なはずなのに、私たちのことをいつも気にかけてくれて抱きしめてくれて、そんなさりげない優しさに救われた後輩はたくさんいると思います」とそれぞれの言葉で思いを伝える。最後に、新キャプテンの梅澤が「こうしてみんなで送り出すことができて嬉しいし、みんな本当に楽しんでいたから、これがみんなの思いのすべてだなと思いました。先頭に立っていろいろ大変なこともあったと思うけど、11年と8ヶ月本当にお疲れ様でした!」と労いの言葉を送り、ラスト・ナンバーとして“ジコチューで行こう!”を全員でパフォーマンス。齋藤は「最後にこんな景色が見られて、もう人生大満足です。明日からは恋とかもするかもしれませんね(笑)。お前らの誰かの嫁が飛鳥になるかもしれませんね(笑)」などと冗談を交えつつ、翼の生えたゴンドラに乗って上空へと羽ばたいていき、約3時間にわたるアイドル人生ラスト・ステージを終了させた。
しかし、彼女がステージを去ったあとも「飛鳥コール」は鳴り止まず、再度ステージに登場した齋藤は改めて感謝の気持ちを伝え、ステージを去っていった。
文/西廣智一
▼配信情報
Lemino独占 齋藤飛鳥卒業コンサート特番「これが全てじゃないですが ~映像プロデューサー達が送る飛鳥祭り~」
~5月31日(水)23:59
出演:齋藤飛鳥、乃木坂46 ほか
プロデュース:長尾真(株式会社ケイマックス) / 金森孝宏(株式会社ノース・リバー)
特集サイト:https://lemino.docomo.ne.jp/ft/0000018/
Lemino「乃木坂46 齋藤飛鳥 卒業コンサート」
・リピート配信
DAY1:5月20日(土)19:00(開場:18:00)
DAY2:5月21日(日)19:00(開場:18:00)
[チケット]
4,600円
■販売期間
~各公演のリピート配信開演時間19:00まで
「乃木坂46 TikTok LIVE」
5月20日(土)18:00~
乃木坂46公式TikTok:@nogizaka46_official
※配信時間に多少のズレが生じることがあります。
※この生配信はアーカイヴは残りません。
▼リリース情報
乃木坂46
32ndシングル
『人は夢を二度見る』
NOW ON SALE
Blu-ray&DVD
『10th YEAR BIRTHDAY LIVE』
NOW ON SALE
■Blu-ray
■DVD
▼ツアー情報
「乃木坂46 真夏の全国ツアー2023」
7月1日(土)北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
7月2日(日)北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
7月12日(水)大阪城ホール
7月13日(木)大阪城ホール
7月15日(土)広島グリーンアリーナ
7月16日(日)広島グリーンアリーナ
7月22日(土)沖縄アリーナ
7月23日(日)沖縄アリーナ
8月5日(土)愛知 日本ガイシホール
8月6日(日)愛知 日本ガイシホール
8月14日(月)宮城 セキスイハイムスーパーアリーナ
8月15日(火)宮城 セキスイハイムスーパーアリーナ
8月25日(金)東京 明治神宮野球場
8月26日(土)東京 明治神宮野球場
8月27日(日)東京 明治神宮野球場
8月28日(月)東京 明治神宮野球場
▼書籍情報
『齋藤飛鳥写真集 ミュージアム』
久保史緒里(乃木坂46)
1st写真集
「乃木坂46 久保史緒里 1st写真集(仮)」
「WHITE graph 010」
表紙:賀喜遥香(乃木坂46)
乃木坂46公式書籍
「乃木坂46公式書籍 10年の歩き方」
「TRIANGLE magazine 01 乃木坂46」
■山下美月 cover
■賀喜遥香 cover
■井上和 cover
カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース | タグ : Girl's Pop Information
掲載: 2023年05月19日 17:45