櫻坂46、桜舞う春の季節に開催した「櫻坂46「3rd TOUR 2023」」完走。6月28日リリースの6thシングル『Start over!』表題曲を初披露
Photo by 上山陽介
4月12日からスタートした櫻坂46の全国ツアー「櫻坂46「3rd TOUR 2023」」が6月1日、大阪城ホールにて千秋楽を迎えた。改名後初の東京ドーム公演を含む昨年秋の櫻坂46「2nd TOUR 2022 “As you know?”」以来となる今回は、今年1月に加入したばかりの3期生を交えた初のツアー。2月にリリースされた5thシングル『桜月』収録曲を軸に、グループの今をストレートに伝えるパフォーマンスが展開された。
ライヴは映像演出を交えたダンス・トラックからスタート。ステージから放たれる眩い光のなか、メンバーが激しくも息の合ったダンスを披露すると、アリーナ中央に設置されたサブステージに大園玲が姿を現し、会場は大歓声で湧き上がる。彼女はメンバーのいるメイン・ステージまで歩いていき、ダンスに加わったところで髪を両手で持ったところで“Cool”へ突入。大園をセンターに迎えたこの曲では、タイトル通りクールさが際立つパフォーマンスで会場のBuddies(=櫻坂46ファン)を魅了する。曲のエンディングでメンバーが床に倒れ込むと、そのまま立体感の強いCG演出をフィーチャーしたダンス・トラックに移り、山﨑天がセンターに立つ“半信半疑”で会場の熱気が高まる。さらに、“摩擦係数”では森田ひかる&山﨑のダブル・センターを軸に、アクロバティックなブレイクダンスを交えた圧巻のステージングでオーディエンスを圧倒させた。
最初のMCでは、本公演の模様が国内のみならず海外にもインターネット生配信されていることを告げるひと幕も。画面の前のBuddiesに向けてメッセージを送ると、キャプテンの松田里奈は「みなさんのお陰でBuddiesの輪がどんどん広がっていることを感じる」と日本のみならず海外での反響を喜んだ。そして、大阪出身の藤吉夏鈴が「こうやって大阪でライヴをさせていただけるのもすごく嬉しく思っていますし、この会場にずっと櫻坂として立ちたいなと思っていたので、すごく嬉しく思っています」、田村保乃が「昨日まではこのツアーがずっと続くんじゃないかと思っていた。今日は後悔のないように、全力でお届けします」と意気込みを口にした。
その後、“それが愛なのね”でライヴが再開すると、メンバーはサブステージで円を作りながらダンスし、客席に向けて笑顔を振り撒く。その勢いを“恋が絶滅する日”へと引き継ぎ、会場をダンス・ホールに一変させたかと思えば、続く“ブルームーンキス”では独特のムードを放つ世界観を構築。曲タイトルにちなんで会場が青いペンライトや照明で包まれるなか、サビ前にセンターの森田が放つセリフに対して観客が歓喜に沸くひと幕もあった。さらに、“五月雨よ”では切なさに振り切ったパフォーマンスが展開され、メンバーの表現力の豊かさが様々な形で提示されていく。そこから守屋麗奈を中心に据えた“もしかしたら真実”、キャプテンの松田里奈をセンターに迎えたBACKSメンバー楽曲“無念”と最新シングルからのナンバーが連発されると、会場中に温かな空気が充満されていった。
ライヴ中盤に入ると、いよいよ3期生がステージに登場。ダンス・トラックに乗せてフレッシュなダンスを披露してから、谷口愛季を中心としたフォーメーションで“夏の近道”へと突入すると、1曲入魂と言わんばかりの前のめりな全力パフォーマンスで会場の熱気を急上昇させることに。そんな3期生のステージを前に、コールを送るBuddiesの声量もどんどん大きくなっていく。3期生ひとりひとりの個性が発揮された自己紹介やキャッチコピー披露で場を温めたあとは、1期生と2期生が勢揃いするパワフルな“魂のLiar”、森田のソロ・ダンスに続いて披露されるグループの原点的な1曲“Nobody’s fault”、円形サブステージを覆うLEDスクリーンの中で藤吉が躍動感みなぎるダンスを魅せる“なぜ 恋をして来なかったんだろう?”、センターの田村保乃を筆頭に狂気に満ちたパフォーマンスでオーディエンスを圧倒させる“流れ弾”と緩急に富んだ楽曲が次々に繰り出される。さらに、再び3期生がステージに登場して“Dead end”を披露。村井優をセンターに据えたこの曲では、完成度の高い先輩たちのパフォーマンスに近づこうとする3期生の気迫が随所から伝わり、彼女たちがすでに櫻坂46にとって欠かせない存在であることを見事にアピールしてみせた。
そんな3期生の熱演を前に、先輩たちも負けていられない。山﨑のソロ・ダンスをフィーチャーしたダンス・トラックから“条件反射で泣けて来る”へと繋ぐブロックでは、リフトを使った演出やパワフルな歌声、圧倒的なダンスを交えた貫禄のステージングで、Buddiesの注目を見事に惹きつけた。さらに、“BAN”では1コーラス目を3期生のみで、2コーラス目以降は1期生、2期生のフォーメーション・メンバーが加わるスペシャル構成で披露。3期生パートでは石森璃花がオリジナル・センターの森田とも異なるカラーを放ちながら、堂々とセンターを務め上げる。そんな3期生の熱演を受け、森田をはじめとする先輩たちも一糸乱れぬ高度なダンスで存在感の強さを発揮するなど、この編成ならではの化学反応を楽しむことができ、客席からは惜しみない拍手が送られた。
ライヴもいよいよクライマックスに突入する。感傷的なSEに乗せて、ステージ上空から満開の桜の木が登場し、桜の花びらが舞い始める。すると、サブステージから姿を現した守屋がゆっくりとメイン・ステージに向かって歩き出す。そして、守屋がメンバーと合流すると、美しいメロディとサウンドに乗せて“桜月”を華麗にパフォーマンス。情緒に満ちた歌声と感情が溢れ出すエモーショナルなダンスの相乗効果が、楽曲の持つドラマチックさをより向上させる結果に。エンディングではメンバーに背中を押された守屋が再びサブステージへと歩いていき、上空から降りてきた円形LEDスクリーンに包まれるように姿を消すと、「Thank you Osaka」のメッセージと共にライヴ本編は終了した。
1本の映画を観終えたような充足感と余韻が得られたライヴ本編を終え、いよいよアンコールへ。会場内にイントロのベース・フレーズが突如鳴り始めると、会場は大歓声に包まれる。先日ミュージック・ビデオが公開されたばかりの新曲“Start over!”を、満を持しての初披露だ。センターの藤吉を中心に、感情を爆発させるような、激しくも美しいパフォーマンスが目の前で披露され、会場のBuddiesは興奮を隠せない様子だった。櫻坂46が新たな歴史を刻んでいく上で、過去と未来を繋ぐであろうこの新曲は、今後ライヴにおいて欠かせない1曲になりそうだ。
そんな初披露の余韻を引きずるなか、山﨑の「ツアー・ファイナルという大事な舞台で新曲を披露することはなかなかないから、本当に緊張していて。配信もあるし海外のみなさんも観ているからドキドキしていたけど、大きな声援と拍手が力になって、本当に満足です」という言葉をはじめ、メンバーが初パフォーマンスの感想を口にする。そして、3期生を交えた“Buddies”では多幸感が最高潮に達し、この日一番の一体感を作り上げた。
最後のMCでは、キャプテンの松田は「キャプテンになって初めてのツアーだったから、リハが始まる前からずっと緊張していて。メンバーに不甲斐ない姿を何度も見せてしまったけど、それも自分にとっていい経験だったなと思う。そしてグループとしても、もっとこうしていきたいとか、もっとこうしなくちゃいけないのかなというものが見えた気がします」とツアーを総括するコメントを寄せる。そして、客席が桜色のペンライトで染まるなか、最後に全員で“櫻坂の詩”を披露して、2時間半にわたるツアー・ファイナルを大成功のうちに締めくくった。
すべての曲目を終えたあと、新センターの藤吉は「“Start over!”という楽曲の中で……力強く、自由に生きることができて……すごく幸せでした。ありがとうございました」と涙ぐみながら、声を震わせて自分の表現を語った。このツアーでの経験や新曲を通して得た手応えと共に、メンバー個々はもちろんのこと、櫻坂46はさらに前進していくことになる。ここからどんな未来を見せてくれるのか、楽しみでならない。
(文/西廣智一)
Photo by 上山陽介
▼リリース情報
櫻坂46
6thシングル
『Start over!』
6月28日(水)リリース
■タワーレコードオリジナル特典あり
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※特典満了次第終了とさせていただきます。
▼ライヴ情報
「櫻坂46「3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE」」
11月25日(土)、26日(日)千葉 ZOZOマリンスタジアム
▼イベント情報
「櫻坂46展「新せ界」」
7月28日(金)~10月29日(日)東京 六本木ミュージアム
公式サイト:https://sakurazaka-shinsekai.com/
公式Twitter:@sakurazaka46S
公式Instagram:@sakurazaka46s
カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース | タグ : Girl's Pop Information
掲載: 2023年06月02日 19:50