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第21回 ─ 栄光のアトランティック(その2)

第21回 ─ 栄光のアトランティック(その2)(3)

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2007/04/12   15:00
ソース
『bounce』 285号(2007/3/25)
テキスト
文/林 剛

現代も生き続けるスピリット

 フィリー・ソウルとの関わりでディスコにも自然に対応できたアトランティックは、70年代後半にシックやシスター・スレッジを送り出し、さらにナラダ・マイケル・ウォルデンやファンク・バンドのスレイヴなどを抱えながら80年代に突入。看板だったアレサ・フランクリンこそ離脱したが、ステイシー・ラティソウやジョニー・ギル、レヴァートらの若手を送り出していく。以降、90年代にはイーストウェストを通じてミッシー・エリオットのゴールドマインドを抱えたり、現在はバッド・ボーイやT.I.のグランド・ハッスルを配給するなど、ヒップホップ/R&Bへの力の注ぎようはかなりのものだ。そんな同社を仕切る現在のトップは、元ビッグ・ビートの主宰者で、過去にアリーヤをティンバランドと繋ぎ合わせ、ダンスホール・レゲエのVPを傘下に収めたクレイグ・コールマン。彼は「ビルボード」誌のチャート部門で仕事をしていたというから、実に〈黒い音〉にこだわり続けたジェリー・ウェクスラーの如し、だ。創立60周年を迎えたいま、アトランティックは、かつて黒人音楽を武器に新たなシーンを切り拓いていた頃のスピリットを取り戻しているのかもしれない。