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ダックダウン15周年

新たな黄金時代を証明する現在のDD盤たち――(1)

連載
360°
公開
2010/09/09   14:49
更新
2010/09/09   14:52
ソース
bounce 324号 (2010年8月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/出嶌孝次、升本 徹

 

BLACK MOON 『Total Eclipse』 (2003)

DDの中核的なグループの3作目。これまでのビートマイナーズだけでなく、ノッツら外部トラックメイカーが参加しているが、路線は変化ナシ。ループ感強めのスモーキーなトラック上でメインMCのバックショットを中心にDDの主要ラッパー勢がラフにマイクを交わす。*升本

BUCKSHOT & 9TH WONDER 『Chemistry』 (2005)

上掲作を最後にブラック・ムーンを実質解体したバックショットが、ジェイ・Zの引き立てで脚光を浴びていたビート職人にサシで勝負を挑んだ秀作。ビリー・ポール使いの“He's Back”など、この時期の9thらしいソウル趣味がたまらん。次作『The Formula』に続く3作目ももうすぐ? *出嶌

BOOT CAMP CLIK 『The Last Stand (2006)

定期的にリリースされるクルー・アルバムの第3弾。ピート・ロックやラージ・プロフェッサーに混じって、後にDD入りするマルコ・ポーロやイルマインドら新鋭を積極的に起用するあたりは流石。特にMrアティック作の“Souljah”はDDのイメージに合致したラグド・ビートだ。*升本

SEAN PRICE 『Jesus Price Supastar』 (2007)

ヘルター・スケルターの片割れがソロ人気を盤石にした2作目……にして、オヤジギャグの表題シリーズもここからか。ほぼ全編を9thやクライシスらジャスタス人脈がネタ大盛りでソウルフルに仕上げ、ツウ好みに終わらない簡素な格好良さを演出。新作『Mic Tyson』も楽しみ! *出嶌

SPECIAL TEAMZ 『Stereotypez』 (2007)

エドOGにスレイン(ラ・コカ・ノストラ)、ジェイソン(クリエイターズ)を中心とする、まさにスペシャルなチーム。カットを小刻みに挿んだ幕開けのヤング・シー作“Get Down”からタイトな曲が続くが、デヴィン・ザ・デュードが歌う“Long Time Comin”でフッと一息。*升本