SMIF-N-WESSUN 『The Album』 (2007)
DD内からのサポートは控えめに、スウェーデンのケン・リングらユーロ勢を起用した新機軸な4作目。これまでとは異なる印象ながらテックとスティールのルードな掛け合いは変わらず。“K.I.M. 2000”や“Trouble”あたりの凍てつくようなクールさは北欧産ならではか。*升本
KIDZ IN THE HALL 『The In Crowd』 (2008)
ロウカスからデビューしていた彼らの移籍がDDにフレッシュな風を吹き込んだのは間違いない。ルーペ以降を感じさせる新人類的な佇まいに、トラヴィー・マッコイやエステルまで絡む作りは当時のDDにしては意外、なれど異色ではなかった。今年出た次作『Land Of Make Believe』も堅調。*出嶌
DJ REVOLUTION 『King Of The Decks』 (2008)
西海岸の凄腕DJがまさかのDD入り。DJプレミアやバンピー・ナックルズ、Qバート、クルックド・アイら多彩なDJ/ラッパーが東西からこぞって参加し、久々のアルバムに華を添えているが、同じくDD入りしたKRS・ワン参加の“The DJ”が何しろ強力。*升本
HELTAH SKELTAH 『D.I.R.T.』 (2008)
ショーン・プライスとロックによるBCCの古株コンビが、実に10年ぶりに放ったリユニオン作。〈エリーゼのために〉を歌い込んだ“Everything Is Heltah Skeltah”でジャケそのままのシアトリカルなムードも漂わせ、以降もラフにして肉厚な絡みがズラリ。往年の名盤より良い出来かと思われます。*出嶌
B-REAL 『Smoke N Mirrors』 (2009)
ミックステープを量産していたサイプレス・ヒルのフロントマンもソロ作はDDから。いまを時めくスクープ・デヴィルやスーパフライ、シック・ジャッキンらが制作陣に名を連ね、DD色は薄めながらバックショットが援護射撃。ダミアン・マーリーと聴かせるレゲエ調の“Fire”はBK風味だ。*升本