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DAISHI DANCE

ダンス・サウンドとして聴くジブリの12曲

連載
360°
公開
2014/01/24   20:00
更新
2014/01/24   20:00
ソース
bounce 362号(2013年12月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/澤田大輔


1. 君をのせて(JPN ver.)feat. 麻衣

「天空の城ラピュタ」の主題歌を清廉なハウスにリアレンジ。オリジナルの作者・久石譲の長女である麻衣の伸びやかなヴォーカルが、幻想的なメロディー&サウンドの魅力を引き出している。なお、先頃リリースされた二階堂和美の最新作『ジブリと私とかぐや姫』(YAMAHA)にもミュージカル・ソーの音色が漂う幽玄なカヴァーが。

 

2. やさしさに包まれたなら feat. GILLE

「魔女の宅急便」を彩ったユーミンの名曲は、フロア・アンセム級の風格を湛えたトランシーな仕上がりに。ここで個性的なクール・ヴォイスを聴かせる歌姫・GILLEは、2013年にリリースした初のオリジナル作『GILLEsound Vol.1』(ユニバーサル)などでDAISHI DANCEとはコラボレーション済みだ。

 

3. カントリー・ロード(JPN ver.)feat. 本名陽子

「耳をすませば」にてヒロイン・雫の歌うシーンが忘れ難いナンバーを、その雫の声を担った本名陽子を迎えてドリーミーに再演。カヴァーの多い楽曲だが、もっとも衝撃度が高いのは、非常階段×初音ミクのユニット=初音階段の2013年作『からっぽの世界』(U-Rythmix/YOUTH)で聴けるノイズ・ヴァージョンか。

 

4. 風のとおり道 feat. 吉田兄弟

「となりのトトロ」のオリエンタルなナンバーのカヴァーには、自身の2012年作『WONDER Tourism』(ユニバーサル)をはじめ、過去作でもたびたびコラボしている津軽三味線の吉田兄弟を招聘。さながらハウスと純邦楽のハイブリッドといった趣の仕上がりだ。

 

5. アシタカとサン

「もののけ姫」からは、クライマックスを飾る楽曲をピック。ピアノをメインに据えたシンフォニックな原曲のアンサンブルを丁寧に継承したインストだ。なお、Namyの2011年のカヴァー集『Namy presents ジブリ Lounge』(incense)ではクラップの音色が軽やかに躍るアコースティック・チルアウト版も聴ける。

 

6. Arrietty's Song feat. Cecile Corbel

セシル・コルベルによる「借りぐらしのアリエッティ」の主題歌を、セシル本人を迎えて再解釈。ケルト風のサウンドとハウス・ビートとの融合がフレッシュに響く。同曲はSotte BosseのCanaも2012年のソロ作『~わたしの好きなうた~』(Galaxsy Discs)で取り上げ、夢心地なアレンジを披露している。

 

7. 帰らざる日々(Mellow mix)

「紅の豚」で使用された、インストの隠れた名曲をカヴァー。久石譲のサントラ『紅の豚』(スタジオジブリ/徳間ジャパン)で聴くことができるピアノのソロ演奏を忠実に踏襲し、グラウンド・ビートをミックス。そのシンプルなアレンジから、DAISHI DANCEの原曲への愛情が感じられる。

 

8. 時には昔の話を feat. COLDFEET

「紅の豚」からはもう1つ、Lori Fineのパワフルなヴォーカルによりポジティヴなヴァイブが加わったエンディング曲を。両者の交流は長く、直近ではCOLDFEETのMJカヴァー集『MJ THE TOUR』(ROTH PROJECT)にDAISHI DANCEがリミックスで参加し、“Rock With You”のピアノ・ハウス版を提供している。

 

9. ひこうき雲 feat. arvin homa aya

arvin homa ayaを迎えたのは、「風立ちぬ」の主題歌となったユーミン最初期の楽曲。原曲のドラマ性をアップリフティングなサウンドで際立たせている。他、Q;indivi starring Rin Oikawaの2013年のカヴァー集『Celebration ~ ジブリ・ソングス and More ~』(Q;cd)では、薄く電子音をまぶして英詞カヴァー。

 

10. あの夏へ(Mellow mix)

「千と千尋の神隠し」から選ばれたのは、叙情的なインスト曲。オリジナルの雰囲気を汲んだチルなサウンドが心地良い。このナンバーへのクラブ・サイドからのアプローチとしては、VOLTA MASTERSの仕事が挙げられるだろう。2011作『Suite』(Revolution)では同曲を大胆にサンプリングしている。

 

11. さよならの夏~コクリコ坂から~ feat. Lori Fine(COLDFEET)

「コクリコ坂から」の主題歌では、ふたたびLori Fineをフィーチャー。可憐なオリジナルは手嶌葵の2011年作『コクリコ坂から 歌集』(YAMAHA)で聴くことができるが、そのエレガンスを活かそうという発想からか、ワルツのまま4つ打ちに変換するという思い切ったアレンジがおもしろい。

 

12. Take Me Home, Country Roads feat. arvin homa aya, SHINJI TAKEDA Re-Visited SAX mix

「耳をすませば」の“カントリー・ロード”を再度ピックアップし、よりテンションの高いサウンドにビルドアップ。ヴォーカルのarvin homa ayaは、2011年作『UP CLOSE』(Village Again)などの作品を通じて培ってきたダンス・ミュージックとのコラボ力を十全に発揮し、ダイナミックな歌声を披露している。

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