こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

トップ > ダーウィンの悪夢 明日こそは…

掲載: 2007年02月05日 18:55

更新: 2007年02月05日 18:55

文/  タワエコ


と言う事で今週末で渋谷のシネマライズでの上映が終了する「ダーウィンの悪夢」を今日こそ見ようと思っていたのに…またチケット買いそびれ(泣) 明日こそは。

既にTVをはじめWEBのなかでも色々な意見があるこの映画だけに、自分の目で確かめたいな、と。この間はとうとうフジテレビでオスギさんや、小倉さんまでコメントしていたし…

■フーベルト・ザウパー監督『ダーウィンの悪夢』(04)を観た者は、いずれの肩を持つかにかかわらずこの神学論争の根源的意味に触れるだろう。このドキュメンタリー映画は、タンザニアのヴィクトリア湖に放たれたバケツ一杯のナイルパーチが何を招いたかを描く。

■タイトル「ダーウィン」は、人類発祥の地である湖周辺がエデンの楽園の如き多様性の宝庫ゆえに「ダーウィンの箱庭」と呼ばれることと、冷戦体制終焉後のグローバル化がもたらした優勝劣敗的状況が「社会ダーウィニズムの実現」と呼ばれることを、二重に指す。

■半世紀前に放たれた肉食外来魚ナイルパーチが大増殖し、2000年タンザニア飢饉で知られる砂漠化の進行を背景に、湖周辺で魚加工業が一大産業化した。消費地は日欧で、日本でもかつて白スズキの名で売られ、今も西京漬けや味噌漬けとして大量消費されている。

■湖岸の繁栄ゆえに民衆が押し寄せる。だが舟がないと漁はできず、工場労働の口は僅か。貧民化して、女は娼婦、男は兵隊、子供はストリートチルドレンになる。貧民はアラ(工場のゴミ)を食べるが、アラの処理場で働く女は発生するアンモニアで眼球が溶け落ちる。

■エイズが蔓延し、飢えた子はナイルパーチの梱包材を溶かして吸引する。戦争がないと生活できない男らは戦争を切望する。周囲にはコンゴやルワンダやスーダンの紛争があり、欧州に魚を輸送する飛行機は、欧州から武器を満載して飛来し、関係者は袖の下を潤す…。

■監督が語る。《同じ内容の映画をシエラレオネでも作れる。魚をダイヤに変えるだけだ。ホンジュラスならバナナ、リビアやナイジェリアやアンゴラなら原油にすればいい。…最高の資源が見つかった場所の全てで、地元民は餓死し、息子は兵士に、娘は娼婦になる》。

■《この死のシステムに参加する個々の人間は悪人面をしてないし、多くは悪気がない。あなたも私も含まれている。…グローバル化された人間のジレンマ…》。そう。アフリカの受難史は、(1)奴隷の時代、(2)植民地の時代、(3)グローバル化の時代、と変遷してきた。

■90年頃に東西冷戦が終了。社会主義が淘汰されて資本主義が生き残った。まさに適者生存。グローバル化が始まった。IMFや世銀が「市場を自由化し、政府を縮小すれば、豊かになる」と説き、結果、自立的相互扶助のシステムは崩壊し、公共サービスは荒廃した。

宮台真司は『ダーウィンの悪夢』について、から引用。(なんと言ってもまだ見ていないので…)

一方で、アフリカ通?と言われる人たちの中には、最初から作られたシナリオに沿って意図的に作られたドキュメンタリーであると言う指摘も多い。例えば、

http://www.arsvi.com/2000/0610fm.htm

もともと、人が制作するものだから何かしらの意図が入り込んでいることは当然として、明日は、どこまでが真実で、何が演出?歪曲?されたものなのかを確認する為に映画を見てみるつもり。

この映画の評判を聞くに付け、最近すっかり白身魚のフライが食べれなくなってしまったので、これからの自分の食生活もかかっています…

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
https://tower.jp/blog/tower-eco/2007/02/40430?tb
(トラックバックは記事投稿者が公開するまで表示されません。)

この記事へのトラックバック一覧です:

月別アーカイブ