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田部京子が初めてモーツァルトのソナタをレコーディング。カップリングはピアノ協奏曲第23番!

田部京子

田部京子の美しい音色は大きな魅力で、中でもモーツァルトではとりわけ一つ一つの音が繊細に響き、そしてソナタ第11番の明るい音楽は、他の楽曲では聴くことのできない魅力を新たに発見できるに違いありません。その華やかでスケールの大きく情感溢れる演奏は、多くのファンの心を掴むことでしょう。
また、これまでも田部は様々な指揮者、オーケストラと共演を重ねてきましたが、このたびCDに収録したのは2015年6月の小林研一郎の指揮による日本フィルとの演奏です。会場全体が軽やかで暖かい、モーツァルトの優美な世界に引き込まれた、その空気をそのままにCDでお楽しみいただけます。
(オクタヴィア・レコード)

【収録曲目】
モーツァルト
ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331“トルコ行進曲付”
ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488*
【演奏】
田部京子(ピアノ)
小林研一郎(指揮)*
日本フィルハーモニー交響楽団*
【録音】
2016年9月19-20日、富士見市民文化会館「キラリふじみ」、埼玉県
2015年6月28日、サントリーホール、東京、ライヴ*

田部京子はこれまでに2枚のモーツアルト・アルバムをリリースしています。1枚目はピアノ協奏曲第9番“ジュノム”と第24番のカップリング。共演はロペス=コボス(指揮)ローザンヌ室内管。1995年の録音で、ショパン・アルバムで1993年にデビューした彼女にとっては、キャリアの初期の頃のレコーディングと申せましょう。
2枚目はそれから17年の時を経た2012年。やはり、これもピアノ協奏曲で、第20番と第21番のカップリング。共演は下野竜也 (指揮)紀尾井シンフォニエッタ東京で、上野学園石橋メモリアルホールで行なわれた演奏会をライヴ収録したものとなりました。
どちらもソロ作品ではなく、コンチェルトである点は驚くべきことでしょう。いわゆる「モーツァルト弾き」と呼ばれるピアニストならば、まずソロの楽曲を制覇して名を上げてから、じっくりと協奏曲のレコーディングに取り掛かるのが定石です。田部京子の場合は、その真逆。過去のディスコグラフィを眺めても、モーツァルトのソロ曲を見つけるのは難しいはずです。
そこで思い出されるのが、田部京子というピアニストの室内楽奏者としての抜きん出た才能。カルミナ四重奏団と共演してレコード・アカデミー賞を受賞した名盤に触れるまでもなく、その能力はすでに1枚目の第24番の演奏に遺憾なく発揮されていました。このハ短調協奏曲はモーツァルトのピアノ協奏曲でも例外的に管楽器の数が多く、その終楽章は全体の華ともいえる素晴らしい音楽になっていますが、この楽章で若き田部京子はため息がでるほど美しい木管楽器との対話を繰り広げているのです。自分の音楽にだけ没入し、独り突っ走って喝采を浴びるタイプのソリストとは、まさに正反対のたたずまいを彼女は聴かせてくれています。
そして今、シューベルトを中心としたドイツ・ロマン派のレパートリーで名を成した田部京子はベートーヴェン、モーツァルトとゆっくりと時代を遡っている最中です。その演奏にはロマン派の音楽で身に着けたパッションのほとばしりが、そこここで脈打っていて、聴く者を魅了してやみません。
小林研一郎指揮する日本フィルと共演した第23番の協奏曲は、前日に相模大野グリーンホールで行なわれた演奏会に引き続き、サントリーホールで繰り返された同じプログラムをライヴ収録したもの。ちなみに後半の楽曲は、マーラーの交響曲第5番でした。燃えるコバケンの指揮にピアニストが如何に対峙したのかが協奏曲の聴きどころなら、独りスタジオに籠ってセッション録音したソナタでは、どんな幸福なモーツァルトの音楽が出来上がっていることか。息をひそめて聴き入りたいアルバムです。
(タワーレコード)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : SACDハイブリッド(クラシック) 高音質(クラシック)

掲載: 2016年11月07日 00:00