EVERESTのSACDハイブリッド盤 久々の再プレス!グーセンス、グローフェ、サージェント、クリップス、フィストゥラーリなど12タイトル
米ビルボード誌 1959年9月28日号掲載の広告
記録面の太さで35mmフィルムの優位性を示しています
キングインターナショナルよりSACDハイブリッド盤で発売されたエヴェレスト・レーベル・シリーズは長らく在庫切れ状態が続いておりましたが、多くのご要望にお応えして今回限定再プレスを行います。
エヴェレスト・レーベル1950年代後半に、ハリウッド映画と同じ35ミリ磁気テープを用いて、ステレオ最初期ながら驚異的な音の良さで世界のオーディオ・ファンを興奮させました。日本でも故・長岡鉄男氏が激賞(特に「コロボリー」)されたため、伝説のレーベルとして特別な存在となっています。
これらのディスクはライセンスでキングインターナショナルが独占制作・販売しております。輸入盤は存在しません。
全て STEREO 日本語解説付
(キングインターナショナル)
あの「コロボリー」が鮮やかに蘇った!
アンティル:バレエ組曲「コロボリー」
ヒナステラ:バレエ音楽「パナンビ」
サー・ユージン・グーセンス(指)ロンドン交響楽団
録音:1958年8月ステレオ/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
エヴェレストといえばコロボリーというほど、このレーベルの代名詞となっている伝説の名盤。故・長岡鉄男氏が生涯にわたり超優秀録音として激賞し続けた凄さは、今日でも全く色褪せておらず、さらにSACD化でますます強力なものに生まれ変わりました。「外盤A級セレクション」では『マルチマイクでミキシングしてアンペックス300(2トラック)で録音したものだが、鮮度の高さ、情報量の多さ、分離、音場感は抜群である。ffはスペアナで見る以上に強烈である』と述べられています。作曲者ジョン・アンティル(1904-1986)はオーストラリアの作曲家。原住民アボリジニーの儀式から受けた強烈な印象を描いています。打楽器を多用した大編成のオーケストラによる原色的響きが新鮮です。。
ハリウッド映画を彷彿させる雄大で極彩色の情景
グローフェ:組曲「グランド・キャニオン」、ピアノ協奏曲
ヘスス・マリア・サンロマ(Pf)
ファーデ・グローフェ(指)ロチェスター・フィル
録音:1959年2月ステレオ/ロチェスター
ハリウッド映画を思わせるオーケストラの大スペクタルで有名なグローフェの「グランド・キャニオン」。作曲者指揮による1959年録音という世にも貴重な資料。各楽器の音が立ち上がり、クライマックスでは極彩色のゴージャスなサウンドを楽しめます。カップリングは珍しいピアノ協奏曲。プエルトリコの天才ピアニスト・ヘスス・マリア・サンロマへ捧げられた曲で、初演と録音も彼が独奏を担当しています。
SACD化により南米の原色的強烈さを増した名盤
ヴィラ=ロボス:カイピラの小さな汽車(ブラジル風バッハ第2番)
ヒナステラ:バレエ音楽「エスタンシア」
同:バレエ音楽「パナンビ」
サー・ユージン・グーセンス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1958年8、11月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
南米の情熱と熱気が50年以上を経ても色褪せない名録音。ブラジルの田舎をのどかに走る汽車を描いたヴィラ=ロボス作品は、ブラジルの熱い空気感も伝わってくるようなリアルさ。ヒナステラの情熱的なバレエ音楽も原色的強烈さが魅力。SACD化により、物凄い音圧で迫るオーケストラ・サウンドをさらに満喫できます。
何という生命力とエネルギー
ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」(全曲)
エンリケ・ホルダ(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1959年11月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
50年以上前の録音とは信じ難い音場感で、一曲目冒頭の手拍子からして、目の前にいるようなリアルさで伝わってきます。SACD化により音の鮮明さ、楽器の分離が驚異的に向上しました。何より物凄い生命力とエネルギーに驚嘆させられ、スペイン的な情熱と独特な色香に満ちたファリャの魅力をたっぷり味わせてくれます。
恐怖ら感じるオーケストラの圧倒
レスピーギ:
交響詩「ローマの噴水」
交響詩「ローマの松」
交響詩「ローマの祭り」
サー・マルコム・サージェント(噴水、松)
サー・ユージン・グーセンス(祭り)(指揮)
ロンドン交響楽団
録音:1959年10月(噴水、松)、1960年8月(祭り)
/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
オーケストラの機能を駆使しつくすレスピーギのローマ三部作。まるでハリウッド映画のような極彩色のパノラマが広がります。ことに「ローマの祭り」のオーケストラの騒乱ぶり、「ローマの松」の最後の盛り上がりなど、SACD化された情報量の多さに押しつぶされそうな錯覚さえおこします。また、「ローマの松」でレスピーギが指示した鳥の鳴き声のレコードの部分、静寂のなかで聴こえる針音もリアル。最高のオーディオ・ファイルと申せましょう。
ウィーンのかおり香しいクリップスのベートーヴェン第1番
ベートーヴェン:
交響曲第1番ハ長調Op.21
交響曲第8番ヘ長調Op.93
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
ベートーヴェンの交響曲中、クリップスの良さが実感できるのは第1番。またウィーン古典派の名残りが感じられる優美な世界を、絶妙に表現。第8番の明るさもクリップスにぴったり。ますますクリアな響きとなり、演奏の見事さを再認識させてくれます。
新リマスタリングで微妙な陰影が感じられるクリップスのベートーヴェン第2番
ベートーヴェン:
交響曲第2番ニ長調Op.36
交響曲第4番変ロ長調Op.60
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
ベートーヴェンの交響曲第2番はクリップス向きの音楽ですが、新リマスタリングにより単に優雅なだけでなく、不思議な陰が感じられて絶妙な美しさを再認識できます。第4番もクライバーやムラヴィンスキーのような個性的演奏ではないものの、自然でおおらかな魅力に満ちています。
クリップスならではの悠然とした「英雄」
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
クリップスの「英雄」は、力で押しまくるところのない悠然とした構えで、大きな世界に身を任せられます。その丁寧かつオーソドックスな解釈は、この作品を理解するうえで最適な演奏と申せましょう。55年前の録音とは思えぬエネルギーは伝わってきます。
正統派中の正統派、クリップスの「運命」
ベートーヴェン:
交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」
「エグモント」序曲Op.84
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
クリップスの「運命」は正統派中の正統派。どこも気をてらわず、極めてまっとうですが、これこそが実は凄いこと。聴き手に何の疑問や違和感も抱かせず、安心して音楽にひたることができます。音質の向上により、細かいニュアンスや音楽の大きさが格段に増しました。
実は凄い演奏だった、クリップスの「田園」
ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
これまでクリップスの「田園」は優しく穏やかな演奏と評されてきましたが、オリジナル35ミリ磁気テープからのリマスタリングにより、メリハリに富む世界が浮かび上がりました。鳥のさえずりや嵐の描写もレンジの広さで、古いハリウッド映画を観るような印象があります。
絶品の第3楽章。クリップス入魂の「第九」
ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱」
ジェニファー・ヴィヴィアン(Sop)
シャーリー・カーター(Ms)
ルドルフ・ペトラク(Ten)
ドナルドソン・ベル(Bs)
ヨーゼフ・クリップス(指揮)
ロンドン交響楽団、BBC合唱団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
35ミリ磁気テープからの新リマスタリングにより、驚くべき音世界が再現されました。第1楽章の推進力、第3楽章の澄みきった世界とウィーンの香り、フィナーレの熱気と盛り上がりいずれも「優雅でおとなしい演奏」という評価を一新する凄さ。数ある「第九」のなかでも屈指の内容であることを知らしめてくれます。
フィストゥラーリ渾身、超原色的な「剣の舞」
ハチャトゥリヤン:バレエ音楽「ガイーヌ」より
アナトール・フィストゥラーリ(指揮)
ロンドン交響楽団
録音:1959年11月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)
ハチャトゥリヤンの「ガイーヌ」は1942年の作で、まだ最新作の時代に、驚くべき音質のレコードが外国で制作されていました。フィストゥラーリとしては珍しいレパートリーですが、彼はもともとロシア出身。常ならざる力の入った鮮やかな演奏を繰り広げます。35ミリ磁気テープの驚異的情報量による「剣の舞」は圧巻。血わき肉躍る興奮をもたらしてくれます。
カテゴリ : ニュース | タグ : 高音質(クラシック) SACDハイブリッド(クラシック)
掲載: 2023年04月12日 00:00