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『ヨーゼフ・クリップス・エディション Volume 1: 1947-1955』(22枚組)~英デッカ録音集成第1弾!

 クリップス

ウィーン・スタイルの真髄―ウィーンが生んだ名指揮者による録音を集大成 CD22枚組ボックス・セット(全2巻中第1巻)


ウィーンの伝統的な演奏様式を継承していた数少ない指揮者の一人、ヨーゼフ・クリップスの録音が2巻のボックス・セットにまとめられました。今回はそのうち1947年から55年の間に録音されたデッカ・アルバムを集めた第1巻が発売されます。CD22枚組ボックス・セット。限定盤。録音が行われた都市別に、ロンドン、ウィーン、アムステルダムと大きく3つに分類されています。初CD化となる録音も含まれています。

ヨーゼフ・クリップスはウィーンで生まれ育った生粋のウィーンっ子として親しまれた指揮者です。フェリックス・ワインガルトナーの助手を務めながら、合唱指揮者としてウィーン・フォルクスオーパーに入り、1933年にウィーン国立歌劇場の常任指揮者に就任しました。終戦後にはウィーン国立歌劇場を世界レベルのアンサンブルに引き上げ、1950年から54年までロンドン交響楽団の首席指揮者を務めました。クリップスはモーツァルトを得意とし、この作曲家が永遠のヒーローでもありました。「すべてがモーツァルトによるものであるかのように聞こえなければなりません。そうしないとよくない演奏になってしまいます」と語っています。

今回のセットには1947年10月のキングズウェイ・ホールでのセッションから始まったクリップスによるデッカへのモノラル録音がすべて収められています。78回転SPレコードで発売されたモーツァルトの交響曲集、協奏曲集、序曲集、アリア集がこのセットのために新たにトランスファーされました。初期のLP時代からはウィーン国立歌劇場のキャストによる歌劇『後宮からの誘拐』の最初の全曲録音、モーツァルトの世界に近い、大聖堂での少年を含む全員男声によるコーラスで録音された先進的な『レクイエム』があります。ハイドン、ベートーヴェン、ブラームス、シューベルトの交響曲、シューマンとドヴォルザークの協奏曲、ヨハン・シュトラウスのワルツ集、メンデルスゾーンの『エリヤ』など、デッカの有名な「ffrr」サウンドと組み合わせることで、クリップスのモノラル録音にはモーツァルト的な音色がもたらされています。モーツァルトにクリフォード・カーゾンとミーシャ・エルマン、ドヴォルザークのチェロ協奏曲にザラ・ネルソヴァ、オペラ・アリア集にはヒルデ・ギューデン、マリア・ライニング、アントン・デルモータ、リチャード・ルイスと輝かしいソリストたちが共演しています。この録音集の第2巻には1958年から72年のステレオ時代のクリップスによるデッカ&フィリップス録音がまとめられています。

ブックレットにはニーク・ネリッセンによるクリップスの生涯と遺産についてのエッセーやセッション写真などが掲載されています。新規リマスタリング。オリジナル・ジャケット仕様。
(ユニバーサル・ミュージック/IMS)

【曲目】
[ロンドン]
《CD1》
モーツァルト:
1)歌劇『フィガロの結婚』K.492より「自分で自分がわからない」
2)歌劇『ドン・ジョヴァンニ』K.527より「薬屋の歌」
プッチーニ:
3)歌劇『ラ・ボエーム』より「私が街を歩くと」
4)歌劇『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」
モーツァルト:
5)歌劇『魔笛』K.620より「なんと美しい絵姿」*
6)歌劇『ドン・ジョヴァンニ』K.527(ウィーン版/1788年)より「彼女の心の安らぎこそ」*
7)マスネ:歌劇『マノン』より「目を閉じると」*
8)ビゼー:歌劇『真珠採り』より「耳に残るは君の歌声」*
9)ムソルグスキー:歌劇『ボリス・ゴドゥノフ』より「さらば、わが子よ、私はもう死ぬ」(ボリスの別れと死)*
ベッリーニ:歌劇『夢遊病の女』より
10)ああ、再び見る、懐かしい眺め*
11)君は知らない、美しい瞳が*
12)グノー:歌劇『ファウスト』より「眠った振りをせずに」(メフィストフェレスのセレナード)*
プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より
13)あなたの愛の呼ぶ声に
14)私の名はミミ
モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』K.588より
15)男が、兵隊が
16)女も15になれば
17)歌劇『フィガロの結婚』K.492より「恋人よ、早くここへ」
18)歌劇『ドン・ジョヴァンニ』K.527より「ぶってよマゼット」
[演奏]ヒルデ・ギューデン(ソプラノ)(1-4,13-18)、アントン・デルモータ(5,6)、リチャード・ルイス(7,8)(テノール)
ラファエル・アリエ(バス)(9-12)、ロンドン交響合唱団(9)、ロンドン交響楽団
[録音]1947年10月(1-4)、1948年4月(5,6)、1949年4月(7-18)

《CD2》
J.シュトラウス2世:
1)美しく青きドナウOp.314*
2)皇帝円舞曲Op.437*
3)加速度円舞曲Op.234*
4)常動曲Op.257
5)アンネン・ポルカOp.117
6)南国のバラOp.388
7)ウィーン気質Op.354
8)酒、女、歌Op.333
9)トリッチ・トラッチ・ポルカOp.214
10)J.シュトラウス1世:ピーフケとプフケOp.235
[演奏]ワシントン・ナショナル交響楽団(1)、ロンドン新交響楽団(2-6)、ロンドン交響楽団(7-10)
[録音]1947年10月(1)、1948年4月(2-6)、1950年4月(7-10)

《CD3》
モーツァルト:
1)歌劇『フィガロの結婚』序曲K.472*
2-5)交響曲第39番変ホ長調K.543*
6-9)交響曲第41番ハ長調K.551『ジュピター』*
[演奏]ロンドン交響楽団
[録音]1949年4月(1,6-9)、1947年10月(2-5)

《CD4》
シューベルト:
1)劇音楽『ロザムンデ』序曲D644(『魔法の竪琴』)*
2-5)交響曲第6番ハ長調D589
6-7)交響曲第8番ロ短調D759『未完成』
[演奏]ロンドン交響楽団
[録音]1948年4月(1-5)、1950年4月(6-7)

《CD5》
1-4)ハイドン:交響曲第104番ニ長調Hob.I:104『ロンドン』
5)ウェーバー:歌劇『オイリアンテ』序曲*
[演奏]ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1-4)、ロンドン交響楽団(5)
[録音]1949年4月(1-4)、1950年4月(5)

《CD6》
1-4)ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
[演奏]ロンドン交響楽団
[録音]1950年4月

《CD7》
1-3)ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104
[演奏]ザラ・ネルソヴァ(チェロ)、ロンドン交響楽団
[録音]1951年11月

《CD8》
モーツァルト:1)歌劇『魔笛』序曲K.620
2)歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』序曲K.588
3)歌劇『フィガロの結婚』序曲K.492
4)歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲K.527
5)歌劇『後宮からの誘拐』序曲K.384
6)歌劇『劇場支配人』序曲K.486
7)R.シュトラウス:歌劇『ナクソス島のアリアドネ』Op.60より「偉大なる王女様」
8)モーツァルト:わが憧れの希望よ―ああ、あなたはいかなる苦しみか知らないK.416
9)いいえ、あなたにはできませんK.419
[演奏]イルゼ・ホルヴェーク(ソプラノ)(7-9)、エルナ・ガル(ピアノ)(7)、ロンドン交響楽団(1-6,8,9)
[録音]1951年12月(1,3-5)、1月(7-9)、1952年1月(2,6)

《CD9》
モーツァルト:
1-4)交響曲第39番ホ長調K.543
5-7)交響曲第31番ニ長調K.297『パリ』
[演奏]ロンドン交響楽団
[録音]1951年12月

《CD10》
1-3)ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61
[演奏]アルフレード・カンポリ(ヴァイオリン)、ロンドン交響楽団
[録音]1951年12月&1952年1月

《CD11》
1-4)メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調Op.90『イタリア』
5-8)シューマン:交響曲第4番ニ短調Op.120
[演奏]ロンドン交響楽団
[録音]1953年10月(1-4)、1952年11月(5-8)

《CD12》
1-4)モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
5-8)ハイドン:交響曲第92番ト長調Hob.I:92『オックスフォード』
[演奏]ロンドン交響楽団
[録音]1953年3月

《CD13》
1-3)シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54
[演奏]ヴィルヘルム・ケンプ(ピアノ)、ロンドン交響楽団
[録音]1953年3月

《CD14》
モーツァルト:1-3)ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
4-6)ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491
[演奏]クリフォード・カーゾン(ピアノ)、ロンドン交響楽団
[録音]1953年10月

《CD15-16》
メンデルスゾーン:オラトリオ『エリヤ』Op.70
[演奏]ジャクリーヌ・デルマン(ソプラノ)、ノーマ・プロクター(コントラルト)、ジョージ・マラン(テノール)
ブルース・ボイス(バリトン)、マイケル・カニンガム(トレブル)、ハンプステッド教会少年合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団・合唱団
[録音]1954年9月

《CD17》
モーツァルト:
1-3)ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218*
4-5)ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219*
[演奏]ミッシャ・エルマン(ヴァイオリン)、ロンドン新交響楽団
[録音]1955年5月

[ウィーン]
《CD18》
モーツァルト:歌劇『後宮からの誘拐』K.384(第1幕&第2幕[第8-15曲])
[演奏]ヴィルマ・リップ、エミー・ローゼ(ソプラノ)、ヴァルター・ルートヴィヒ、ペーター・クライン(テノール)
エンドレ・コレー(バス)、ハインツ・ヴェスター(語り)、ウィーン国立歌劇場合唱団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
[録音]1950年6月

《CD19》
モーツァルト:
1-6)歌劇『後宮からの誘拐』K.384(第2幕[第16曲]&第3幕)
7)トルコ行進曲K.331*
歌劇『フィガロの結婚』K.492より
8)愛の神よ(ドイツ語歌唱)
9)スザンナはまだ来ない―楽しい思い出はどこへ(ドイツ語歌唱)
10)歌劇『魔笛』K.620より「愛の喜びは露と消え」
11)歌劇『フィガロの結婚』K.492より「恋とはどんなものかしら」(ドイツ語歌唱)
12)歌劇『ドン・ジョヴァンニ』K.527より「カタログの歌」
13)歌劇『フィガロの結婚』K.492より「もう飛ぶまいぞこの蝶々」
14)歌劇『魔笛』K.620より「なんと美しい絵姿」
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』K.527より
15)彼女の心の安らぎこそ
16)私の恋人を慰めて
[演奏]ヴィルマ・リップ(1-6)、エミー・ローゼ(1-6)、マリア・ライニング(8,9)、リーザ・デラ・カーザ(10,11)(ソプラノ)
ヴァルター・ルートヴィヒ(1-6)、ペーター・クライン(1-6)、アントン・デルモータ(14-16)(テノール)
エンドレ・コレー(バス)(1-6)、ハインツ・ヴェスター(語り)(1-6)、ウィーン国立歌劇場合唱団(1-6)
パウル・シェフラー(バリトン)(12,13)、ヴィクトル・ラインシャーゲン(10,11)、カール・ベーム(12-16)(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
[録音]1950年6月(1-9)、12月(12-16)、ウィーン、1949年11月、ジュネーヴ(10,11)

《CD20》
モーツァルト:レクイエム ニ短調K.626
[演奏]ヴェルナー・ペック(トレブル)、ハンス・ブライトショップ(アルト)、ヴァルター・ルートヴィヒ(テノール)
ハラルト・プレーグルヘフ(バス)、ウィーン宮廷合唱団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
[録音]1950年6月

[アムステルダム]
《CD21》
1-4)シューベルト:交響曲第9番ハ長調D944『ザ・グレイト』
[演奏]ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
[録音]1952年5月

《CD22》
1-4)ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調Op.60
[演奏]ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
[録音]1953年9月

*DECCA初CD化

【演奏】
ヨーゼフ・クリップス(指揮)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2024年04月02日 18:00