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西山まりえ『バロック・ハープの真髄』~トラバーチ、マイヨーネらナポリの作曲家たちによる作品集

西山まりえ

バロック・ハープ黄金期の作品集


バロック時代のハープは声楽、器楽、宗教、世俗のあらゆる音楽を彩り、人々を強く魅了した楽器であった。17世紀初期には3列弦(白鍵、黒鍵、白鍵に相当)の楽器が考案され、ナポリの作曲家たちによるハープの黄金時代が到来する。王宮礼拝堂楽長マックの2人の高弟、トラバーチとマイヨーネは『ハープのための』作品を残しており、マイヨーネ自身は卓越したハープ奏者でもあった。ここに収録された6人の作曲家は全てナポリ出身あるいはナポリを縁とする者である。音楽史では触れられることは少ないが、彼らは新しい鍵盤音楽様式を先導し、ハープの可能性を大きく開いた点で注目すべき存在である。鍵盤とハープ、この2つの楽器の間を自由に行き来する西山まりえもまた領域を持たない演奏家である。その類まれな音空間の感覚、透徹されたピアニッシモ、銀糸のように繊細な歌いとダイナミックな息遣いにより「バロック・ハープの真髄」が浮かび上がる。そこにはナポリの音楽家たちの精神が無限に広がっている。『バロック・ハープとの出会い』(廃盤)に続く西山まりえ第2弾のバロック・ハープ・ソロアルバム。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
1 ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ編/ジャック・アルカデルト原曲:ハープのための「どうぞ私の命を断って」(リチェルカーテ第2巻)
2 ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ:第2旋法のトッカータ第1番(リチェルカーテ第1巻)
3 ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ:5声のスペイン風ガリアルダ第4番(リチェルカーテ第2巻)
4 ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ:5声のトッカータ第4番(リチェルカーテ第2巻)
5 カルロ・ジェズアルド:公爵のフランス風カンツォン
6 イッポリート・タルタリーノ:〈スザンナ〉のカンツォン
7 アスカニオ・マイオーネ:トッカータ第1番(様々なカプリッチョ第2巻)
8 アスカニオ・マイオーネ:フランス風カンツォン第2番(様々なカプリッチョ第2巻)
9 アスカニオ・マイオーネ:トッカータ第4番(様々なカプリッチョ第1巻)
10 アスカニオ・マイオーネ編/ジャック・アルカデルト原曲:「どうぞ私の命を断って」(様々なカプリッチョ第1巻)
11 アスカニオ・マイオーネ:トッカータ第2番(様々なカプリッチョ第2巻)
12 フランチェスコ・ランバルド:ガリアルダ
13 ジョヴァンニ・デ・マック:〈2人の姉妹〉と呼ばれるカンツォン

録音会場:小海町音楽堂
録音日:2019年5月
録音フォーマット:24bit/192kHz
収録時間: 67分

<西山まりえ(バロック・ハープ)>
チェンバロとヒストリカル・ハープ、2種の古楽器を自在に操る希有なプレーヤーとして世界的に知られ、数多くのコンサート、音楽祭や録音に参加。ルネ・ヤーコプス、ボブ・ヤング、「チーフタンズ」のパディ・モローニ、カルロス・ヌニェス、ミカラ・ペトリ、山下洋輔、波多野睦美、藤原道山、森山開次など、幅広いジャンルに渡るアーティストとの共演は常に多くの反響を呼んでいる。2013年より王子ホール主催「銀座ぶらっとコンサート・西山まりえの歴女楽」では、毎回歴史上の人物と音楽をテーマに取り上げた公演で話題を呼び人気シリーズとして好評を博している。新日本フィルハーモニー交響楽団定期公演「バッハ:ブランデンブルク協奏曲」全曲演奏会にソリストとして出演。ユトレヒト古楽祭、東京・春・音楽祭、北九州国際音楽祭、国際ハープフェスティバル-草加市、たかまつ国際古楽祭など国内外有数の音楽祭にソリストとして招聘される。また「題名のない音楽会」「おんがく交差点」など、音楽番組、教養情報番組などTV・ラジオへの出演も多い。国内外レーベルへの録音も数多く、「バッハ:トッカータ集」「バッハ:インヴェンション シンフォニア全曲」「バッハ:イタリア協奏曲 フランス風序曲」「スカルラッティ:ソナタ集」はすべて「レコード芸術」誌特選盤。「バッハ:イギリス組曲全曲」「バッハ:ゴルトベルク変奏曲」「バロック・ハープとの出会い」は同誌準特選盤ほか、朝日新聞、毎日新聞などで採り上げられた。スペイン「エンキリアディス」レーベルより欧州で発売されたCD「ファンタシーアの奏法~イベリア半島の鍵盤音楽」は「リトゥモ」誌(スペイン)の最優秀推薦盤に選ばれる。中世音楽のスペシャリストとしての評価も高く、ゴシック・ハープとオルガネットを奏するCD「トリスタンの哀歌」は「レコード芸術」誌準特選盤、「ステレオ」誌特選盤、「音楽現代」誌推薦盤、「朝日新聞視聴室」個性派盤に選ばれた他、「BURRN!」「フォーブス」「ミセス」「サライ」「暮らしの手帖」など一般誌でも紹介され、古楽を多くの聴衆に広めている。2018年にリリースされた「C. B. バルバトル:クラヴサン曲集第1巻」は、朝日新聞推薦盤、「レコード芸術」誌特選盤に、2019年リリースの「バッハ:トッカータ集」は、令和元年度文化庁芸術祭参加作品、朝日新聞推薦盤、「レコード芸術」誌特選盤に選ばれた他、様々な雑誌で採り上げられ話題となっている。東京音楽大学ピアノ科卒業、同大学研究科修了後、ミラノ市立音楽院、バーゼル・スコラ・カントールムに留学。第11回山梨古楽コンクール・チェンバロ部門第1位、および栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。『レコード芸術』誌「読者が選ぶピープル2007」、HMV2008年度「期待のアーティスト5名」に選出される。日本演奏連盟会員。日本チェンバロ協会会員。日本ハープ協会運営委員。「信州アーリーミュージック村音楽祭」芸術監督。武蔵野音楽大学非常勤講師。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2024年07月17日 00:00