注目アイテム詳細

シュタルケル『バッハ:無伴奏チェロ組曲&コダーイ』ケンペ『スメタナ:売られた花嫁』SACDハイブリッド タワレコ限定「Definition Series」第65弾 2025年1月24日発売

シュタルケルとケンペ

タワーレコード・オリジナル企画盤  WARNER x TOWER RECORDS
高音質に特化したSACDシリーズ  名盤に相応しい音で蘇る!
2024年に周年を迎えたシュタルケルとスメタナ「売られた花嫁」(ケンペ指揮) 名盤2タイトルを最新復刻
最新「Definition Series」 第65弾
世界初SACD化 歌詞対訳付(スメタナ)


1.シュタルケル/J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲、コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ(2枚組)
(バッハの第4,6番のみステレオ) <シュタルケル生誕100年記念企画>
2.ケンペ&バンベルク響他/スメタナ:「売られた花嫁」全曲他(2枚組) <スメタナ生誕200年記念企画>
旧EMI音源一部モノラル録音 新規で192kHz/24bit化音源使用
SACDハイブリッド盤 各税込2枚組 6,160円
本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから192kHz/24bitでハイレゾ化した
マスター音源を使用し、最新でマスタリング(SACD層、CD層、それぞれ別個にマスタリング)
マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
デジパック仕様、矢澤 孝樹氏(シュタルケル)、岸 純信氏(スメタナ)による新規解説付
オリジナル・ジャケット・デザイン使用(一部)

2025年1月24日(金)リリース予定
企画・販売:TOWER RECORDS
制作・発売:株式会社ワーナーミュージック・ジャパン   企画・協力:東京電化株式会社

株式会社ワーナーミュージック・ジャパンと東京電化株式会社のご協力による、「Definition Series(ディフィニション・シリーズ)」最新作は、2024年に節目となる周年を迎えたシュタルケルと、スメタナに焦点を当てました。各接点は無いとは言え、それぞれ生誕100年と200年というまさに記念の年であり、本来であれば2024年中のリリースを目指しておりましたが、制作上翌1月の発売となっている点はご容赦ください。シュタルケルは多くの旧EMI録音がある中、バッハとコダーイをセレクトしました。これらは別のレーベルによる強力な録音が複数ありますが、バッハはシュタルケルにとって同一レーベルで記念すべき初の全曲録音であることや、この録音にある強靭さと雄弁さを持つ演奏が、高音質化に相応しいと判断したことによります。一方、「売られた花嫁」全曲は往年のケンペの名盤です。当企画のオペラ音源は歌詞対訳を収録してありますので、素晴らしい音質で蘇った高音質と合わせ、最良のパッケージとしてお楽しみください。
いずれも過去に市販等で再発が行われてきたものですが、この企画の本質的な目的のひとつでもある、録音当時の音色を最新で蘇らせるということ、すなわちその時代、その場所にまるでタイムスリップするかのような感覚をリスニングにより追体験できることを目指し復刻を行っています。今回も最新で音楽的見地を持ってマスタリングを行っていますので、ぜひ各アルバムを比較の上、音質をご確認ください。
本国のオリジナル・アナログ・マスターテープを使用した最新のマスタリング含め、パッケージとしての作りに拘りました。現在における最高音質を目指して、今回もクラシックの盤歴を輝かしく飾る、まさに名盤中の名盤を復刻します。

<制作に関しまして>
当企画では、本国より取り寄せた192kHz/24bitのWAVデータを基本に、SACD層用としてDSDに変換後にマスタリングを行い、別途CD層用としてPCMでもマスタリングを施していますので、SACD層、CD層、それぞれ独立したマスタリングとなっています。PCMで編集した後にDSDにも変換を行う、もしくはDSDで編集した後にPCMにも変換を行うといった1回のマスタリング作業で兼ねるのではなく、SACD、CD、それぞれの特徴や音質を重視した上で、個別にマスタリングを行いました。その際、過去に発売された音源と極力比較する検証も行なった上で、音楽を最大限に生かすべく、オリジナルのアナログ・マスターテープを尊重した上での最適なマスタリングを心がけています。
当シリーズでは未だ高品位でデジタル化されていない音源を新たに取り寄せておりますが、一部では経年変化による不具合等が生じている箇所もございますことを、ご了承ください。時間と技術との狭間で、最大限の尽力で後世に残る音源を今後もリリースしていきたいと考えています。
~「ディフィニション」とは、解像度や鮮明さ、を表す単語。一般的には「ハイディフィニション」の略称で、主にテレビ画面などにおける表示が、高精細・高解像度であることにも用いられますが、音源におきましても、ハイレゾ化が進んだ現代の音楽環境から求められる要望に応えるべく、タワーレコードがこれまで発売してまいりましたオリジナル企画盤の延長として、新たに定義した新シリーズです。
*下記商品の仕様、発売日等は予告なく変更する場合がございます。

シュタルケル

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲、コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ」(SACDハイブリッド)
ヤーノシュ・シュタルケル
[TDSA-304/5 (2SACDハイブリッド)6,160円(税込)] POS: 4943674402090


【収録曲】
<DISC1> Total time 71:24
1. ヨハン・セバスティアン・バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007
2. ヨハン・セバスティアン・バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV1008
3. ヨハン・セバスティアン・バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009
4. ヨハン・セバスティアン・バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4番 変ホ長調 BWV1010
<DISC2> Total time 72:14
5. ヨハン・セバスティアン・バッハ:無伴奏チェロ組曲 第5番 ハ短調 BWV1011
6. ヨハン・セバスティアン・バッハ:無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調 BWV1012
7. ゾルターン・コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ 作品8
   モノラル録音(1-3,5,7)、ステレオ録音(4,6)
【演奏】
ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)
【録音】
23 May 1958 & 1 February 1959 (Disc1 No.1), 20 March 1957 (Disc1 No.2), 22-23 May 1958 (Disc1 No.3), 9-10 June 1959 (Disc1 No.4), 29-30 August & 3 October 1957 (Disc2 No.5), 31 January & 1 February 1959 (Disc2 No.6), 4 October 1957 (Disc2 Kodály), No.3
Studio, Abbey Road, London  MONO(No.1-3,5 & Kodály) STEREO(No.4,6)
【Original Recordings】
Producers: Walter Jellinek (Disc1 No.1-3, Disc2 No.5 & Kodály), Walter Legge (Disc1 No.4), William Mann (Disc2 No.6)
Balance Engineers: Edward Huntley (Disc1 No.1-3, Disc2 No.6), Christopher Parker (Disc1 No.4), Arthur Clarke (Disc2 No.5 & Kodály)
【原盤レーベル】
Warner Classics(旧EMI音源)

<シュタルケル生誕100年記念企画>
2024年に生誕100年を迎えた名チェリスト、シュタルケル珠玉の旧EMI音源のバッハと、代名詞的なコダーイを初SACD化!今回の発売のために新規で本国アナログ・マスターテープより192kHz/24bit化し最新復刻。新規解説付
 タワー企画盤として他レーベルも含め復刻を推進してきたシュタルケルの真打盤であるバッハが遂にSACD化!2024年に生誕100年を迎えた名チェリスト、ヤーノシュ・シュタルケル(1924-2013)が1957-59年にかけて旧EMIレーベルに収録した記念すべき最初の全曲録音を、全4度中3度目の1957年の録音であるシュタルケルの代名詞的な作品、コダーイも含め最新で復刻を行いました。シュタルケルらしい強靭な表現と共にスケールの大きいこれらの演奏は高音質化によりさらに魅力を増します。今回の発売のために本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから192kHz/24bitでデジタル化したマスターを用い、SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。永久保存盤です。
 日本にも馴染みの深いシュタルケルのバッハ録音は1951年の米ピリオド・レーベルへの4曲からスタートした後、旧EMIへ未収録だった第2番を1957年3月に、そして同じく未収録の第5番が同年の8月と10月に録音が行われレーベルは2つに分かれますがこの時点で全曲録音は一応完成していました。ブダペストに生まれ、僅か11歳でソロデビューを果たしたシュタルケルは1945年には早くもハンガリーのオーケストラで首席奏者に就任しており、その後1948年にダラス交響楽団の首席、翌年にはライナーの招きでメトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席奏者に就任。さらに1953年にはライナーと共にシカゴ交響楽団に首席奏者として入団し1958年まで在籍しています。この録音はちょうどシカゴ交響楽団在籍時からソリストに転じる時期に収録されており、以降再録音として1958年5月に第3番と第1番の一部、1959年1月に残りの第1番を(ここまでモノラル録音)、そしてステレオでの収録として同年1月末と2月にかけて第6番を録音し、最後の第4番が同年の6月に収録されシュタルケルとしては初めて同一レーベルでの全曲録音が完成しました。この旧EMI音源の価値はまずはここにあります。ちょうどモノラル録音とステレオ収録の狭間の時期となったことから2曲がステレオで残されてはいますが、元々単一楽器のため、録音的にはセパレーション含め違和感はありません。今回、本国のアナログ・マスターテープに遡ってのハイレゾ化により、むしろより近接した音像感で尚且つ鮮度が向上していますので、生々しい音色が蘇りました。シュタルケルはこの後1963年に米マーキュリーに有名な全曲録音を残し、さらに1992年には3度目の全曲録音がRCAから発売されていますので、レコード会社やリスナーからの要望もあるとは言え、生涯を通してバッハの無伴奏チェロ組曲を探求し続けたと言えます。しかしながら後の録音があるとは言え、この旧EMIの一番最初の全曲録音の価値は聴いてすぐわかる通り、極めて強靭な表現と鮮烈さでしょう。若くして巨匠の風格を備えていたシュタルケルには高度な技術と類まれな高い表現力があり、既に30代半ばにして解釈の論理性の深さと説得力の高さでは、他のチェリストに無い魅力がありました。この旧EMIの録音はマーキュリー盤の直前ということもあり埋もれている印象もありますが、内容的にも音質的にも、他に無い魅力があることが今回の最新復刻で如実に伝わると思われます。その点でも再評価が進む音源であることは確かです。
 今回の復刻ではバッハに加え、同時期の旧EMIレーベルへの録音であるコダーイをカップリングしました。この曲は言うに及ばずシュタルケルと切り離せないほど著名な曲ですが、残された4つのセッション録音のうち3度目に当たる音源です(この後、唯一のステレオ録音かつカット無しの完全版である最後の1970年収録の日本ビクター盤は、2024年11月にNCS88034でSACDハイブリッド盤としてタワー企画盤が復刻済)。尚、2度目のピリオド盤が一番著名であり収録時期もあまり離れていないとは言え、演奏は異なって聴こえます。より近接したピリオド盤より間接音が多いことによりアグレッシヴさが多少薄れ、全体で調和された一体感が出ているのが特徴でしょう。尚、今回のアルバムはバッハ含めロンドンのアビー・ロード第3スタジオで全曲が収録されており、面白いことにプロデューサーとエンジニア各3名がクレジットされています。収録時期による都合とは思われますがその点も留意の上で聴くと今回の高音質化による効果として、また違う発見が出てくるのも興味深い点に違いありません。
 このシリーズでは、SACD層では伸びのある高域と柔らかなニュアンスと共に高い解像度と豊かな音場を、CD層はまとまったしっかりとした音と共に押し出される実在感ある音色を目指しています。CD自体のポテンシャルも高く、むしろ両方の良さを堪能できるSACDハイブリッド盤としてもお楽しみください。尚、解説書には矢澤 孝樹氏による新規文章を掲載しました。今回のDefinition Series第65弾は、計2タイトルを発売いたします。

<音源復刻コンセプト>
当企画では、本国より取り寄せた192kHz/24bitのWAVデータを基本に、SACD層用としてDSDに変換後にマスタリングを行い、別途CD層用としてPCMでもマスタリングを施していますので、SACD層、CD層、それぞれ独立したマスタリングとなっています。PCMで編集した後にDSDにも変換を行う、もしくはDSDで編集した後にPCMにも変換を行うといった1回のマスタリング作業で兼ねるのではなく、SACD、CD、それぞれの特徴や音質を重視した上で、個別にマスタリングを行いました。その際、過去に発売された音源と極力比較する検証も行なった上で、音楽を最大限に生かすべく、オリジナルのアナログ・マスターテープを尊重した上での最適なマスタリングを心がけています。

※ 世界初SACD化
※ SACDハイブリッド盤
※ 一部モノラル録音(1-3,5,7)
※ デジパック仕様
※ 2024年最新マスタリング音源使用(192kHz/24bitで高品位デジタル化後にSACD層、CD層を個別にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用(解説書内に他のジャケット・デザイン(一部モノクロ)を採用)
※ 解説:矢澤 孝樹氏(新規解説) 、解説書合計16ページ

シュタルケル
カップリング曲 コダーイのオリジナルLPジャケット

ケンペ

スメタナ:歌劇「売られた花嫁」全曲(歌詞対訳付)、<特別収録>歌劇「売られた花嫁」より序曲と3つの舞曲(SACDハイブリッド)
ルドルフ・ケンペ/バンベルク交響楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、
ピラール・ローレンガー、フリッツ・ヴンダーリヒ、他
[TDSA-306/7 (2SACDハイブリッド)6,600円(税込)] POS: 4943674402083


【収録曲】ベドルジフ・スメタナ:
<DISC1> Total time 78:44
1. 歌劇「売られた花嫁」全曲 (台本:カレル・サビナ)
歌唱:ドイツ語(ドイツ語訳:マックス・カルベック) 第1幕-第2幕途中まで
<DISC2> Total time 77:29
1. 歌劇「売られた花嫁」全曲 第2幕途中から-第3幕
2. 歌劇「売られた花嫁」より 序曲と3つの舞曲(ポルカ、フリアント、喜劇役者の踊り)
【演奏】
農夫クルシーナ:マルセル・コルデス(バリトン)
その妻カーティンカ:ナーダ・プッター(メゾ・ソプラノ)
その娘マリー:ピラール・ローレンガー(ソプラノ)
大地主ミーヒャ:イヴァン・サルディ(バス)
その妻アグネス:ジークリンデ・ワーグナー(ソプラノ)
その息子ヴェンツェル:カール=エルンスト・メルカー(テノール)
先妻の息子ハンス:フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール)
結婚仲介人ケツァール:ゴットロープ・フリック(バス)
旅芸人一座の座長シュプリンガー:エルンスト・クルコフスキ(バリトン)
踊り子エスメラルダ:ゲルトルート・フリートマン(ソプラノ)
道化役者ムフ:ヴァルター・シュトール(バリトン)
RIAS室内合唱団 (合唱指揮:ギュンター・アルント)
バンベルク交響楽団 (1)、 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 (2)
ルドルフ・ケンペ (指揮)
【録音】
May, June & October 1962, Kulturraum, Bamberg/Grunewaldkirche, Berlin (1)
27 January & 26 April 1961, No.1 Studio, Abby Road, London (2)
【Original Recordings】
Producer: Fritz Ganss (1)、Ronald Kinloch Anderson (2)
Balance Engineers: Horst Lindner (1), Ernst Rothe (1)、 Arthur Clarke (2)
【原盤レーベル】
Warner Classics(旧EMI音源)

ケンペ

<スメタナ生誕200年記念企画>
往年のケンペ指揮による2024年に生誕200年を迎えたスメタナのオペラの代表作が遂にSACD化!余白に1961年にロイヤル・フィルを指揮したこの作品の管弦楽作品4曲も特別収録!今回の発売のために新規で本国アナログ・マスターテープより192kHz/24bit化し最新復刻。新規解説、貴重な歌詞対訳付。初SACD化!
 2024年に生誕200年&没後140年を迎えたスメタナ(1824-84)のオペラの代表作である「売られた花嫁」が最新のSACD化で蘇りました!この盤は1962年にバンベルク交響楽団をケンペが指揮しドイツ語版で録音されたもので、往年のベスト盤として有名な音源です。東欧色がまだ残るバンベルク交響楽団の素晴らしい音色に加え、ケンペの溌剌とした指揮により、ローレンガーやヴンダーリヒ、フリックといった名歌手が生き生きと登場人物を描いている、まさに珠玉の名盤。余白に1961年にロイヤル・フィルを指揮したこの作品の管弦楽作品4曲も収録しました。今回の発売のために本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから192kHz/24bitでデジタル化したマスターを用い、SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説、歌詞対訳付。永久保存盤です。
 スメタナの完成された全8作のオペラのうち2番目の作品となった喜劇「売られた花嫁」は1866年から作曲が開始され何度か改稿された後、決定稿としての初演は1870年でした。当初のチェコ語での上演以降海外で多く取り上げられ、ウィーンでの1893年の再演時にカルベック訳によるドイツ語上演が好評を博して以降、一気に上演が拡がったと言われています。このケンペ盤もカルベックの訳によるドイツ語版を採用しており、本国以外の音源で録音されたものはドイツ語版が多い状況です。ケンペは独墺音楽を得意としただけでなく、チャイコフスキーやドヴォルザークを始めとしたスラヴ系の音楽も良く取り上げていました。またバンベルク交響楽団との録音をいくつか残しており、この「売られた花嫁」は旧EMIレーベルでは珍しい共演ですが、オイロディスク中心にセッション録音をいくつか残しています。オペラ指揮者としてのケンペは、ワーグナーやR.シュトラウスを中心にセッション録音や多くのライヴ音源が存在している中ではこのスメタナは唯一であり、全曲としては珍しい部類と言えるでしょう。しかしながら元々録音が少ない作品ということもあってこのケンペ盤は昔から親しまれてきた盤であり、本国盤以外で「売られた花嫁」全曲と言えば真っ先に上げられる名盤です。作品内容に沿った各歌手の歌い振りは必聴で、それぞれ適役であるばかりでなく、コンディションやそれを誘導するケンペの指揮が見事にはまり、まさにベスト盤と言える出来であることは疑いの余地がありません。この録音での各歌手の特筆される点等は、今回の岸 純信氏による新規解説をぜひ参照ください。また、バンベルク交響楽団が絶妙の伴奏をしており、当時の忘れがたい音色が今回の高音質化で見事に蘇っています。各歌手の声も素晴らしい声質で聴き取れ、従来の当企画のオペラ復刻時と同様、過去のCD盤と比較すると劇的な音質向上が見られます。今となっては貴重な歌詞対訳も含めた92ページにわたる解説書共々、最良のパッケージとしてお楽しみください。
 今回のオペラ全曲の余白には全曲録音の約1年前にロイヤル・フィル(1961年に首席指揮者に就任)と収録した「売られた花嫁」からの序曲含む4曲をカップリングしました。僅か1年前に一部同じ曲を異なるオーケストラと演奏しているということも興味深い点でしょう。この曲は序曲が有名ですが、声楽の無い演奏会用のオケ版として、全曲収録時とはまた違った演奏を今回同時に堪能いただけます。尚、ケンペは1958年12月にウィーン・フィルと序曲集の中で「売られた花嫁」序曲を録音しており(当企画のTDSA210として2021年12月に5枚組「ケンペ/ウィーン・フィル 管弦楽曲集(1958-61年録音)」を発売済)、序曲だけとは言え、4年弱ほどの間に同じレーベルで異なるオケと計3回も録音しているというのは珍しいです。
 このシリーズでは、SACD層では伸びのある高域と柔らかなニュアンスと共に高い解像度と豊かな音場を、CD層はまとまったしっかりとした音と共に押し出される実在感ある音色を目指しています。CD自体のポテンシャルも高く、むしろ両方の良さを堪能できるSACDハイブリッド盤としてもお楽しみください。尚、解説書には岸 純信氏による新規文章を掲載しました。今回のDefinition Series第65弾は、計2タイトルを発売いたします。
<音源復刻コンセプト>
当企画では、本国より取り寄せた192kHz/24bitのWAVデータを基本に、SACD層用としてDSDに変換後にマスタリングを行い、別途CD層用としてPCMでもマスタリングを施していますので、SACD層、CD層、それぞれ独立したマスタリングとなっています。PCMで編集した後にDSDにも変換を行う、もしくはDSDで編集した後にPCMにも変換を行うといった1回のマスタリング作業で兼ねるのではなく、SACD、CD、それぞれの特徴や音質を重視した上で、個別にマスタリングを行いました。その際、過去に発売された音源と極力比較する検証も行なった上で、音楽を最大限に生かすべく、オリジナルのアナログ・マスターテープを尊重した上での最適なマスタリングを心がけています。

※ 世界初SACD化
※ 歌詞対訳付(1)
※ SACDハイブリッド盤
※ デジパック仕様
※ 2024年最新マスタリング音源使用(192kHz/24bitで高品位デジタル化後にSACD層、CD層を個別にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用(解説書内に他のジャケット・デザイン(モノクロ)を一部採用)
※ 解説:岸 純信氏(新規解説) 、解説書合計92ページ

ケンペ
特別収録曲のオリジナルLPジャケット