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インタビュー

flumpool 『Fantasia of Life Stripe』

 

 

 

2枚目のフル・アルバム『Fantasia of Life Stripe』を、1/26にリリースするflumpool。
類稀なる成功をおさめ、アリーナクラスでのライヴを果たすバンドとなった彼らなりの役割と責任が、
極彩色で響く14曲ものライフ・ソング。
これから10年のこの国のポップのスタンダードを目指したアルバムを心で聴け!

   

「世界中が言葉に出来なかった想いを探して、みんなに届けにいきたい。それがflumpoolの責任だと思うんです」(山村隆太)

ドラマティックかつメロディアスかつ繊細なのに大胆な、
まさに<日本のポップをバンドで彩ったらこうなる>というアルバムである。
とてもまだ2枚目のフル・アルバムとは思えない実績と
人気と加速力を誇るflumpoolだが、内容的にも
とても2枚目とは思えない充実と懐の広さが響く
アルバム、それが『Fantasia of Life Stripe』だ。

 

このアルバムを作る前、つまり1stアルバムをドロップし、
ロングツアーに出た4人は、
そこで<違和感>を抱いたという。
それは彼らの言葉を借りれば――。

 

「デビューして2年あまりの成長過程にある
未熟なバンドに対して、
世の中が持っているイメージは十人十色でした。
それを言い換えれば、はっきりしたバンドのイメージを
確立できていないことを僕らは実感したわけです。
まだ成熟していないくせにつまらないこだわりや
価値観をたくさん持ち、それが邪魔して
等身大の立ち位置を未だ見つけられていないことを
今こそ認め、音楽シーンの中での存在する場所を
確認することからこのアルバムの制作は始まりました」

――ということになる。

 

 

 

 その違和感からの脱却が、アルバムの曲から感じられる意志の強さに見事に繋がっている。
静寂を貫くストリングスの音、よりメロディとの恋愛関係を深めたギター、
どこまでも遠くへ運んでくれそうな線の太くなったリズム隊、
そして一言一言の重みがずっしりと感じられる、まるで自分の部屋で歌ってもらっているような唄――。

 

ライヴでは武道館から横浜アリーナへとステップ・アップし、NHK紅白歌合戦も2年連続出場。
今や彼らの音楽が街に鳴り響き、いろいろな街にツアーで訪れることが日本の風景にすらなってきた中で、
まだ自分達の色を出せてない、オリジナルな音楽性を響かせていないと考えるのは
謙虚過ぎる気がしないでもない。
しかし、彼らがデビュー時から目指している<みんなの歌を歌える、誰もが愛せるバンド>という
ポジションに辿りつくために、ここが踏ん張り時だと感じた、その覚悟が上記したメッセージ、
そしてこのアルバム全体の音像から、とても強く感じられる。

 

 ちなみにアルバムタイトルの一部であるLife Stripeというのは、
一人の人間の一日の行動を時間軸に沿って21色で表わしていく<生活の色彩アート>のことで、
きっと彼らは「言い表せないことを響かせるために存在する音楽」を、色彩というイメージに
繋ぎ合わせたのだと思う。
たとえ言わなくちゃいけない時に「好きだ」と言えなくとも、この音楽が鳴り響くだけで意志が伝わるような、
言葉を超えた確かなイメージとしての音楽を目指す、とてもflumpoolらしいテーマ設定だ。

 

「だけど生きるしかなくて
そこに何の意味もなくて
それでも人は 愛し愛されたいと願ってる
争いも差別もない 平等な世界なんてと
ぼやくぐらいなら 夢など見ない
“この時代を生き抜くために”」

   

 

 山村隆太(Vo.)「世界中が言葉に出来なかった想いがあると思ってて、
それを探してみんなに届けにいきたいんですよ。それがflumpoolの責任だと思うんです」

 

 ――今年の夏にこう告げた山村隆太の覚悟、それがこのアルバムの中ではたくさん綴られている。
“残像”、“reboot~あきらめない詩~”、“流れ星”、“君に届け”のシングル4曲を含む全14曲。
シングル3枚から伝わった、サウンドやアレンジのダイナミズムは、アルバム全体を通じ、
彼らの等身大を伝えるための剣であり槍になっている。
flumpoolはこのアルバムで遂に音楽という大海原の最前線に立ったのだ。
それだけの意欲が歌い鳴っているアルバムが、『Fantasia of Life Stripe』である。

 

 ちなみに、このアルバム『Fantasia of Life Stripe』を
まるまる一枚Bloody Remixしまくった、血生臭いアルバムが初回限定盤に同梱される。
演奏するバンドは、<Red Dracul Scar Tissue>、通称<レックル>。
ファンにはお馴染みの、まるでflumpoolのゾンビのようなバンドが一年振りに復活する。
誰が、何を求めて彷徨い、このヘビーかつノイジーなロックを叩きつけているのかは不明だが、
実はflumpoolの音楽の陰を知るには、とてもジャストな一枚だ。これまた、是非!!

 

 

 

■NEW Album 『Fantasia of Life Stripe』……1/26 on sale!

SONG LIST

01.君に届け (映画「君に届け」主題歌)
02.two of us (フジテレビTWO「あいのり2」主題歌)
03.reboot ~あきらめない詩~ (日テレ系 南アフリカ2010サポートソング)
04.Snowy Nights Serenade ~心までも繋ぎたい~
(テレビ朝日「お願い!ランキング」12月度エンディングテーマ)
05.東京哀歌
06.Music Surfer
07.僕はここにいる
08.君のための100のもしも
09.この時代を生き抜くために
10.流れ星
11.ギルト
12.しおり
13.ベガ ~過去と未来の北極星~
14.残像(TBS系ドラマ「ブラッディ・マンデイ シーズン2」主題歌)

 

■LIVE…flumpool 4th tour 2011 『Fantasia of Life Stripe ~僕達はここにいる~』

4/2(土)、3(日) よこすか芸術劇場
4/9(土)、10(日) 福岡サンパレスホテル&ホール
4/12(火)、13(水) 大阪国際会議場メインホール
4/16(土)、17(日) サンポートホール高松・大ホール
4/23(土)、24(日) 広島市文化交流会館
4/30(土)、5/1(日) 新潟県民会館
5/4(水・祝) ニトリ文化ホール(さっぽろ芸術文化の館)
5/7(土)、8(日) 仙台サンプラザホール
5/10(火)、11(水) 東京国際フォーラム ホールA
5/14(土)、15(日) 名古屋国際会議場 センチュリーホール

 ※詳細はflumpoolオフィシャルサイトにて

 

■PROFILE…flumpool(フランプール)

 山村隆太、阪井一生、尼川元気、小倉誠司の4人で07年1月に結成。
昨年は全国40ヶ所46公演に渡るツアーや、年末に開催した大阪城ホール・横浜アリーナ公演も大成功させ、
2年連続で「NHK紅白歌合戦」への出場を果たす。そして待望の2ndフル・アルバムを遂にリリース。

 

 

   
記事内容:TOWER 2011/1/20号より掲載

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2011年01月20日 12:00

ソース: 2011/1/20

鹿野 淳(MUSICA)