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インタビュー

TSUKEMEN


待望のアルバム第3弾。音楽の黄金郷を求めていざ出航!

ヴァイオリン2本とピアノでガチなクラシックから映画音楽、ジャズ、アニメソングまで自在に奏でる男前ユニット。新作ではメンバー3人の自作曲が半分を占める充実ぶり。タイトル曲は、時に自分を〈他の2人が同時に投げる球の捕手役〉に例えるというピアニスト、SUGURUの作品。

「《EL DORADO》のノリは大航海時代の冒険者的なイメージ。いっちょ、やったろうぜ! みたいな感じを先ず2人に伝えたかった。その上でヴァイオリンパートの細かい部分は2人の意見も取り入れつつ修正したりして、ある意味みんなで完成度を高めていってできた曲と言えますね」(SUGURU)

まるでコンポーザー・ピアニストがネイチャー系ドキュメンタリー番組のために書き下ろしたような《神林》と、自由奔放な《じこまん らぷそでぃ》の対照的な2曲を書いたのはTAIRIKU。

「《神林》の旋律はピアノを弾きながら書いたのでそういう印象を持たれたのかもしれません。《じこまん》の方はあまり気負わず、リラックスして自然に降りてきたものを気の向くままに書きつけたので、意外と毒を吐いていたりも」(TAIRIKU)

同じくヴァイオリン担当のKENTAは、たまたま同時進行で作りあげたという3曲を収録。

「《夢の中へ》は好きな人を想って浮遊している終わりのない夢の世界、《息吹》は自然の息吹という言葉そのままに、《Pegasus》は駆け上がっていくようなテンポ感がポイント…と三様です」(KENTA)

カヴァー曲ではKENTAのアイデアを基にした《テイク5》&《エリーゼのために》の仰天マッシュアップ曲が秀逸。《ドラゴンボールZ》テーマの編曲も手掛けた轟千尋のセンスが光る。

「轟さんは年齢的には近いけど凄い才能。僕ららしいフワっとクラシカルで、ひねりがあるのに聴きやすい編曲に仕上げてくれました」(SUGURU)

冒頭曲として掴みもたっぷりな《スター・ウォーズ》と、原曲の美しさをシーンさながらの流れで再現した《シェルブールの雨傘》の映画音楽2本ではベテラン渡辺俊幸のアレンジ技が冴える。

「前作の《パイレーツ・オブ・カリビアン》の時から〈渡辺さんマジック〉に魅了されっぱなしです。3人だけのシンプルな音符の並びで、なぜこんなに分厚いサウンドが出せるのか不思議」(TAIRIKU)

本作がメインのライヴも10月まで目白押し。

「先ずはこのアルバムをライヴで伝えたい。今回3人とも曲作りの楽しさに目覚めたので、次回はさらにオリジナルの比率が上がりそうです」(KENTA)

『TSUKEMEN LIVE 2012〜EL  DORADO〜』
http://www.tsukemen3.jp/

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2012年07月05日 10:00

ソース: intoxicate vol.98(2012年6月20日発行号)

取材・文 東端哲也