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インタビュー

Will Lee

20年ぶりのセカンドに豪華ミュージシャンが集結!

一般的にはパッションと技巧を兼ね備えたセッション・ベーシストとして、ウィル・リーはまず知られるだろう。1970 年代初頭からまさにNYのスタジオ・シーンで大車輪、ダニー・ハサウェイ、24丁目バンド、ザ・ブレッカー・ブラザースからマライア・キャリーまで、彼の録音参加アルバムの数はまさに膨大だ。

「自分のやっていることを愛しているし、音楽を演奏することはとてもエキサイティング。幸運にも、僕はこの仕事のやり方を分っていて、そしてチャレンジをし続けていられるんだ」

そんな彼は1993年にベン・シドランのレーベル、「Go Jazz」から、初アルバム『Oh!』をリリースしている。そして、なんと20年ぶりに、彼は再びリーダー作を完成させた。

「他のミュージシャンの様々なプロジェクトに関わっていてとても多忙だったけど、曲のアイデアはたくさんあった。そして、アーティスト/ソングライターとしてはその曲を完成させて世に出さないことには気が狂ってしまいそうだったんだ!」

べース・ソロをフィーチャーしたインストも収められているが、柱にあるのはやはり前作の流れにある、本人の滋味ある歌を前面に出したアダルト・ポップ傾向曲。スティーヴ・ガッド、ボブ・ジェイムス、矢野顕子、チャック・ローブら、彼と交遊を持つ才人たちが多数レコーディングに参加し、彼の歌心の輝きを倍加させている。

「たくさんの才能あるミュージシャンやシンガーと交流し、一緒に仕事ができて僕は幸運だよ。曲を作っているとき、誰に演奏してもらえばそれが素晴らしい曲になるかが僕はすぐに頭に浮かぶんだ。そして本当に幸運なことに、彼らは僕の誘いに『イエス』と応えてくれるのさ」

なかには、ZZトップのビリー・ギボンズがギターを弾いて歌い、アラン・トゥーサンがピアノを弾いている《Get Out Of My Life Woman》(トゥーサンの有名曲)のようなアトラクティヴなトラックもあって驚かされる。

「ある朝起きて、アラン・トゥーサンの《Get Out Of My Life Woman》を歌っていたんだ。そしたらビリー・ギボンズから電話がかかってきた。今NYにいるということだったから、一緒に歌って欲しいと頼んだらスタジオに来ると言う。数日後、アランに電話して近いうちにNYに来る予定があったら会いたいと伝えたら、『来週行くよ』。それで、スタジオに来てほしいと頼んだらオーケーだった。この成り行きにはとても驚いたんだよ!」

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2013年08月29日 12:33

ソース: intoxicate vol.105(2013年8月20日発行号)

interview&text:佐藤英輔