2020年タワーレコード クラシカル年間TOP40
2020年タワーレコード、クラシカルで売れた輸入盤のTOP40と、タワーレコード企画盤TOP20、話題となった国内・話題盤20タイトルを一挙大公開します!
輸入盤TOP40、詳細は当ページすぐ下をご覧ください。
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【クラシック輸入盤TOP40】
2020年も新旧織り交ぜた興味深いTOP40になりました。第1位は2020年最高の話題盤となった映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズが、自身の代表作を振ったウィーン・フィルへの指揮デビュー公演、白熱のライヴ盤。第2位は鬼才クルレンツィスによるこれまでのベートーヴェン像を打ち破る衝撃作、交響曲第5番!第3位は世界初の取り組みとなったブルックナーの交響曲全曲をピアノ連弾で録音したBOXとなりました。若手の台頭含む、豊かなクラシック界を今後もタワーレコードは応援します!
【1位】ジョン・ウィリアムズ/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/アンネ=ゾフィー・ムター『ライヴ・イン・ウィーン デジパック』
映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズが、自身の代表作を振ったウィーン・フィルへの指揮デビュー公演、白熱のライヴ録音!『スター・ウォーズ』『E.T.』などなど、全ての世代に愛される作品の音楽を、クラシック音楽の伝統と精神を脈々と受け継ぐ世界最高峰のオーケストラ、ウィーン・フィルが演奏。その洗練されたサウンドと、演奏者たちの気合のこもった白熱の演奏、ぞくぞくするほど素晴らしい名演です!
【2位】テオドール・クルレンツィス/ムジカエテルナ『ベートーヴェン:交響曲第5番 作品67「運命」』
今、世界で最も注目を集める指揮者・テオドール・クルレンツィスと、その手兵ムジカエテルナがベートーヴェンイヤーの2020年に放つ問題作にして最高の話題作!クルレンツィスとムジカエテルナのその驚異的ともいえる、卓越された音楽性の意思統一と凄まじいまでのアンサンブル能力により縦横無尽に駆け回り、これまでのベートーヴェン像を打ち破るまさに衝撃作です!
【3位】ディノ・セクイ/ゲルハルト・ホッファー『4手ピアノによるブルックナー: 交響曲全集』
ブルックナーの交響曲全集をピアノ連弾で録音。しかもその編曲者たるやレーヴェ、マーラー、シャルク兄弟、ジンガーら錚々たる顔触れで、ブルックナーの門弟や紅衛兵ともいえる擁護者が心を込めて編曲したものを使用しています。演奏は、ディノ・セクイ(1984年ヴェネディク生まれ)とゲルハルト・ホッファー(1969ウェルス生まれ)のデュオ。リンツ最大のバロック建築旧大聖堂で録音!
【4位】五嶋みどり/ルツェルン祝祭弦楽合奏団『ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲、ロマンス(2曲)』
世界的ヴァイオリニスト五嶋みどりが遂にベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とロマンスを初録音!コロナ・パンデミックによって公演と世界ツアーがキャンセルを余儀なくされた直後2020年3月にスイスで行われています。共演は、抜群の機能美を誇るルツェルン祝祭弦楽合奏団。彼女はこのベートーヴェンの傑作を、しっかりとした丁寧な語り口で奏で、懐の深さを見せるオーケストラとの対話を楽しんでいる名演となっています。
【5位】フランソワ=グザヴィエ・ロト/レ・シエクル管弦楽団『ベートーヴェン: 交響曲第5番「運命」、ゴセック: 17声の交響曲』
今回の録音は2019年のベーレンライター版楽譜を使用、管楽器はレプリカながら1800年代初頭のドイツ製楽器を用いています。基本的にロトらしい推進力に満ちた早目のテンポで、歯切れの良いリズム、聴いたことのないような弦のフレージング、まさにロトとレ・シエクルにしかできない演奏を繰り広げています。ベートーヴェンの「運命」からの影響があるとも考えられるゴセックの「17声の交響曲」も収録。
【6位】マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番~第32番』
ポリーニは、1975年より録音を開始したベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集を、39年という長い歳月をかけて2014年に完成させました。その最初の録音となったのが、ベートーヴェン晩年の傑作「ピアノ・ソナタ第30番&第31番」で、続いて77年に第32番を録音。今回、ポリーニは44年&42年ぶりに後期ソナタを再録音。若き日の完璧な技巧から、深みと円熟を増し、ヒューマンな味わいで魅了します。
【7位】カティア・ブニアティシヴィリ『ラビリンス』
奔放な解釈、繊細な表現が高く評価されるカティア・ブニアティシヴィリ。今作は、彼女のお気に入りを集めたアルバムで、クープラン、スカルラッティ、バッハなどのバロック期の作品からモリコーネ、ペルト、ゲンスブールをはじめとした近現代作品まで幅広い選曲。1曲目のモリコーネでは、非常にゆったりとした間からの美しい旋律が奏でられ、一気に彼女の世界に引き込まれます。
【8位】フランソワ=グザヴィエ・ロト/レ・シエクル管弦楽団『ムソルグスキー(ラヴェル編): 展覧会の絵』
近代フランスの名作を初演時の響きと奏法で再現することを目指すロト&レ・シエクル。この展覧会の絵では、「古城」用として1950年セルマー製スーパーアクションのアルト・サクソフォン、「ビドロ」用の1913年ケノン製モノポールC管6バルブのフレンチ・チューバなどを用いて演奏。オーケストラの鳴りの良さ、響きの透明さは絶品。微妙な音色の移ろいもはっきり感じられ、今回も聴き手を一瞬も離しません!
【9位】鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン/ベンヤミン・ブルンス/クリスティアン・イムラー『J.S.バッハ: マタイ受難曲 BWV.244(HB)』
バッハ・コレギウム・ジャパン創立30周年を記念して、2019年にマタイ受難曲を再録音。この録音では、通奏低音に現代最高のオルガンビルダー、マルク・ガルニエと綿密な相談をし建造したオルガンを用い、BCJの首席指揮者である鈴木優人が演奏。また声楽陣には、ベンヤミン・ブルンスがエヴァンゲリストをつとめキャロリン・サンプソン、松井亜希、櫻田亮などのソリスト陣を配した充実の内容です。
【10位】若杉弘/NHK交響楽団『ブルックナー: 交響曲全集』
1996年から98年にかけて行われた若杉弘&N響との伝説的ブルックナー・チクルス。リハーサルもすべてサントリーホールで行われ、ホールの響きを完璧に手中にしてから本番に臨むという破格に贅沢なプロジェクト。指揮者・オーケストラ・会場が一体となって奏でる素晴らしい完成度の演奏会です。今回、NHKに保管されている音源をもとにALTUSレーベルが丁寧にマスタリングを施し待望のCD化!
【11位】イザベル・ファウスト/ダニエル・ハーディング/スウェーデン放送交響楽団『シェーンベルク: ヴァイオリン協奏曲、浄夜』
「浄夜」はブラームスやワーグナーの影響が色濃く見られる欄熟のロマンティシズムが魅力の作品。この録音では、ヴィオラのタメスティやチェロのケラスをはじめ、ファウストが心から信頼を寄せる奏者たちが集った最強のメンバーで繰り広げています。ヴァイオリン協奏曲は、ファウストの巧みなテクニックをもって奏でており、シェーベルクが織り込んだ美しい旋律がこの上なく魅力的に引き出されています。
【12位】クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団『ブルックナー: 交響曲 第8番 [第2稿・ハース版]』
名実ともにドイツ音楽の世界的巨匠として活躍するティーレマンが、「ブルックナー生誕200年」の2024年に向けての交響曲全9曲チクルスを始動!第1弾は、人気の大作第8番。この録音は、2019年10月にウィーンのムジークフェラインザールで行なわれたライヴ。比較的早めのテンポで進みつつ、ウィーン・フィルの持つ濃厚・芳醇な音色を生かした新たなる名盤の誕生です。
【13位】ディアナ・ダムラウ/マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団/ヘルムート・ドイチュ『R.シュトラウス: 4つの最後の歌』
人気ソプラノ歌手、ディアナ・ダムラウのR.シュトラウス・アルバム。「4つの最後の歌」と「明日に」は今は亡きマリス・ヤンソンスと2019年に共演したもの。絶妙にコントロールされたダムラウの美しい声で、表現力豊かに歌いこなし、アルバムの最後に置かれた「明日に」はヤンソンスが亡くなる1か月半前のものであり、まさに彼の"辞世の句"ともいえる演奏です。
【14位】セルジュ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団『ベルリオーズ: 幻想交響曲(1986年ライヴ)』
チェリビダッケ&ミュンヘン・フィルが1986年10月に来日公演を行い、伝説的演奏を繰り広げたその4か月前、ミュンヘンでのライヴ録音による「幻想交響曲」が正規盤初登場。第4楽章の断頭台へのかなりテンポの遅い行進など、他の指揮者には無い独特な解釈と美しいサウンドを聴かせるミュンヘン・フィル。音楽の可能性を徹底して突き詰めた正に音のドラマがここに記録されています。
【15位】フランソワ=グザヴィエ・ロト/ロンドン交響楽団『ラヴェル: スペイン狂詩曲、ドビュッシー: 牧神の午後への前奏曲、他(HB)』
フランソワ=グザヴィエ・ロトが首席客演指揮者の任にあるロンドン交響楽団とラヴェル&ドビュッシーを録音。ドビュッシーの2曲は手兵レ・シエクルとのピリオド楽器演奏の録音があるだけに、世界屈指の高性能オーケストラであるロンドン交響楽団との演奏の違いにも注目。ラヴェルの「スペイン狂詩曲」は初レパートリーで、ロトならではの解釈とエネルギーでスペイン的な妖しさと情熱も放つ名演です。
【16位】パトリシア・コパチンスカヤ/ジョヴァンニ・アントニーニ/イル・ジャルディーノ・アルモニコ『ヴィヴァルディ、その先に』
ひときわ異彩を放つヴァイオリニスト、コパチンスカヤ。これまで数多くの刺激的な演奏を繰り広げてきたアントニーニ&イル・ジャルディーノ・アルモニコと共演!ヴィヴァルディと現代イタリアの作品という異色のプログラム。「海の嵐」では、快速テンポから繰り出されるコパチンスカヤの超絶技巧が炸裂した衝撃的演奏!現代作曲家5人の刺激的な小品を挟んでのヴィヴァルディ。注目必至の問題作です。
【17位】鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン『J.S.バッハ: 《ヨハネ受難曲》 BWV.245 (1739/49版)(HB)』
2020年3月、バッハ・コレギウム・ジャパンは創立30周年の一環でヨーロッパ・ツアーを全11公演の日程で予定していましたが、新型コロナウイルスが急激に蔓延したために8公演がキャンセル。ツアー予定最後に数日滞在していたケルン・フィルハーモニー大ホールにて行われたセッション録音。このような緊迫した雰囲気の中で収録されたヨハネ受難曲。BCJが全身全霊を尽くした録音となりました。
【18位】リッカルド・シャイー/ミラノ・スカラ座管弦楽団『レスピーギ』
シャイーとスカラ座フィルによる好評を博しているイタリアの作曲家シリーズ。今回はレスピーギの初期の貴重な作品を、古典的な名作「ローマの松」と「ローマの噴水」と組み合わせ厳選したプログラム。スカラ座フィルハーモニー管弦楽団の優れたソリストたちが、ヴァイオリンと管弦楽のための『Leggenda』」や、2つのオーボエと弦楽のための『Di Sera」で精巧なアンサンブルを披露しています。
【19位】アリーナ・イブラギモヴァ/ウラディーミル・ユロフスキ/ロシア国立アカデミー管弦楽団『ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン協奏曲集』
人気ヴァイオリニスト、イブラギモヴァが、ウラディーミル・ユロフスキと彼が音楽監督を務めるロシア国立交響楽団という理想的な布陣と共にショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲を録音。ピリオド楽器とモダン楽器の双方を自然に使いこなし、バロックから近現代までを深い感性で仕上げ、新時代を象徴するヴァイオリニストとしての道を華麗に歩むイブラギモヴァが圧倒的なパフォーマンスで贈ります。
【20位】ラン・ラン『J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 デラックス版 <限定盤>』
ラン・ランは20年以上にわたって探求し続けたバッハの傑作「ゴルトベルク変奏曲」を遂に録音。シュタイアーの意見を聞くなど、自身の解釈を深め、満を持して臨んだこの演奏は、じっくりとしたテンポによる冒頭の「アリア」から驚きの連続!成熟したラン・ランの音楽性が滲み出た唯一無二の「ゴルトベルク」!デラックス版には、スタジオ録音の10日前、ライプツィヒの聖トーマス教会での公演ライヴも収録。
【21位】エベーヌ四重奏団 『ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲全集』
古典からジャズまでジャンルの壁を軽々と超え、圧倒的パフォーマンスでクラシック界に衝撃と革新をもたらしたエベーヌ弦楽四重奏団。2019年5月から2020年1月にかけてフィラデルフィア、ウィーン、東京など世界7都市で開催したライヴ録音による全曲盤。世界中の国々を演奏して巡り、比類なき芸術性をさらに高め、研ぎ澄まされた感性と現代の聴衆に訴えかける鋭さを持つ演奏を繰り広げています。
【22位】パーヴォ・ヤルヴィ/フランクフルト放送交響楽団『フランツ・シュミット: 交響曲全集』
後期ロマン派に属するオーストリアの作曲家フランツ・シュミット:交響曲全集の比類ない新録音!パーヴォ・ヤルヴィ指揮するフランクフルト放送交響楽団による心を鷲掴みにする深く美しく力強いこれらの演奏を聴けば、今までこの作曲家の演奏機会が少なかったことが不思議に思われることでしょう。よく知られた珠玉の作品であるシュミットの歌劇『ノートル・ダム』の間奏曲も併録しています。
【23位】フランソワ=グザヴィエ・ロト/ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団『シューマン: 交響曲第1番「春」、第4番 (1841年初稿)(HB)』
毎回刺激的な演奏を奏でるフランソワ=グザヴィエ・ロト。ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団とのシューマン交響曲録音は、共に1941年作という第1番「春」と第4番。名作の最もオリジナルな形にこだわるロトは、もちろん第4番も初稿にて演奏。抜群のバランス感覚で独特な音響を引き出し、陰影のはっきりしたにごりのないセピア色の世界を絶妙に表しています。
【24位】ファジル・サイ『ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ全集』
鬼才ピアニスト、ファジル・サイが、ベートーヴェン生誕200年に向けて、2年間に渡り、お気に入りの会場であるザルツブルク・モーツァルテウムでピアノソナタ全集を録音。彼は演奏するにあたり、独自に旋律に名前を付け、ドラマ化することにより、他のピアニストとは異なる自身も作曲家であるファジル・サイならではのベートーヴェンを表現しています。
【25位】マルタ・アルゲリッチ/小澤征爾/水戸室内管弦楽団『ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第2番、他』
2019年5月に水戸芸術館で行われた小澤征爾とアルゲリッチの共演ライヴを録音。ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で最も室内楽的な作品を、二人の巨匠とスーパー・ソリスト・アンサンブルが、珠玉の演奏を披露。カップリングには小澤征爾が最も得意とするモーツァルトのディヴェルティメントK.136の第1楽章と、小澤征爾にとって初録音となるグリーグの組曲《ホルベアの時代から》を収録。
【26位】アンネ=ゾフィー・ムター/ヨーヨー・マ/ダニエル・バレンボイム/ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団『ベートーヴェン: 三重協奏曲、交響曲第7番』
ムター&ヨーヨーマ、1979年のカラヤンとの旧録音から40年振りとなるベートーヴェンの三重協奏曲。ピアノと指揮には現代最高の巨匠、バレンボイム。円熟のソリストの脇を固めるのは、バレンボイムが対立するイスラエルとアラブ諸国の若手音楽家で組織したウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団。カップリングには、2010年7月 ブエノスアイレスでライヴ収録された交響曲第7番を収録。
【27位】マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団『シチェドリン: カルメン組曲/レスピーギ: ローマの松』
ビゼーの名作オペラ《カルメン》をバレエで踊ろうと企画したボリショイ・バレエの名プリマ、マヤ・プリセツカヤ。彼女の夫シチェドリンが「弦と4人のパーカッション奏者およびティンパニ」というユニークな編成の作品に仕上げました。ヤンソンスはバイエルン放送交響楽団の高い機動性を存分に駆使し、冒頭の序曲における神秘的な幕開けから、曲の終りまでを一気呵成に聴かせています。
【28位】加藤訓子/スコティッシュ・アンサンブル『三善晃へのトリビュート(HB)』
加藤訓子が学んだ桐朋学園の学長を長年務めていた三善晃のレガシーを世界に広めたいという、彼女の堅い意志で制作されたアルバムです。収録しているのはマリンバのソロのための全作品と、スコティッシュ・アンサンブルとの共演による協奏曲。彼女の思いが結実した、高い緊張感の中にも「うた」を強く感じさせる素晴らしい演奏となっています。日本国内流通分のみSACDハイブリッド仕様。
【29位】イヴェタ・アプカルナ/マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団『サン=サーンス: 交響曲 第3番「オルガン付き」/プーランク: オルガン協奏曲』
オルガンをメインに据えた、華やかで壮大な響きを特徴とする作品。今回の録音では、ラトヴィア出身のオルガニスト、イヴェタ・アプカルナを独奏者に迎え、前作のオスロ・フィルとの演奏よりも更にゆったりとしたテンポで壮大かつ自然な音響による素晴らしいサン=サーンスを聴かせています。雄大な終楽章を経て、曲を閉じるときには、名残りを惜しむかのような長奏を聴かせ、聴き手を感動に導きます。
【30位】イザベル・ファウスト/アレクサンドル・メルニコフ『モーツァルト: ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集 Vol.2』
世界最高峰のヴァイオリン奏者の一人、イザベル・ファウストと、その音楽にますます深みと自由度を増している充実のメルニコフによる、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集第2弾。ファウストが繰り出すパッセージは、どれもまばゆく冴えわたる音色で、目が覚めるような響き。メルニコフのフォルテピアノがこれまた自由闊達で実に雄弁。絶美の緩徐楽章など、極上のアンサンブルとなっています。
【31位】ヤニック・ネゼ=セガン/フィラデルフィア管弦楽団『マーラー: 交響曲第8番「千人の交響曲」』
2012年のシーズンから才能溢れる若き音楽監督ネゼ=セガンを迎え新時代を歩み始めたフィラデルフィア管弦楽団。この「マーラー《千人の交響曲》」は、ストコフスキーが同オケとアメリカ初演を行った縁の深い作品。その初演から100年後の2016年にライヴ録音され、現音楽監督を務めるネゼ=セガンの指揮で白熱の演奏を聴かせてくれます。
【32位】ヘルベルト・ブロムシュテット/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団『ブラームス: 交響曲第1番&悲劇的序曲』
現役最高齢の巨匠ブロムシュテットによるブラームスの交響曲第1番2019年ライヴ。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管を振ったブロムシュテットの録音といえば、ACCENTUS MUSICレーベルのベートーヴェン交響曲全集が人気を博しましたが、それに続くブラームスという点でも注目です。演奏は、ブロムシュテットならではの年齢を感じさせない躍動感にあふれつつ堂々たるものです。
【33位】リサ・バティアシュヴィリ『シティ・ライツ』
ミロシュ、ケイティ・メルア、ティル・ブレナーら、豪華アーティストとのコラボレーション!バティアシュヴィリの人生とキャリアにとって重要な都市に関連した11の作品と、チャーリー・チャップリンの『街の灯』を含むメドレーで世界をめぐります。「目覚め」という曲では、チャップリンの『ライムライト』のメロディをモチーフに、彼女のたゆたゆような優しく囁く美しいヴァイオリンが聴きどころです。
【34位】グリゴリー・ソコロフ『ベートーヴェン/ブラームス/モーツァルト [2CD+DVD]』
現代最高のピアニストと絶賛されるソコロフ。日本には1990年代以降は来日はしておらず、録音も多くないことからもはや生ける伝説と化した感もあるピアニスト。そんな中、DGより2019年のスペイン、ドイツ、イタリアでのライヴ音源が登場!ベートーヴェンのピアノ・ソナタやブラームスの小品集など、その磨き抜かれた美しい音色と深い洞察力に基づく表現力に、ファンならずとも引き込まれる名演奏です。
【35位】マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団/ダニール・トリフォノフ『R.シュトラウス: ツァラトゥストラはこう語った、ブルレスケ』
2019年11月、惜しまれつつ76歳の生涯を閉じたマリス・ヤンソンス。今作は、2017年10月に演奏した「ツァラトゥストラ」と「ブルレスケ」の2作品が収録。オーケストラの技術を極限まで駆使し、重厚かつ華麗な響きを要求するリヒャルト・シュトラウス作品の演奏は、バイエルン放送交響楽団を手兵に持つヤンソンスにとってはまさに腕の見せどころ。深淵さと優雅さを兼ね備えた見事な演奏を聴かせます。
【36位】クリスティアン・ベザイデンホウト/パブロ・エラス・カサド/フライブルク・バロック・オーケストラ『ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第2番&第5番《皇帝》』
軽やかに飛翔する音楽で世界を魅了するベザイデンホウト、オーケストラを豊かに響かせつつ細やか、かつグルーヴ感のよい指揮で世界を舞台に活躍するエラス=カサド、そして名人集団フライブルク・バロック・オーケストラという望みうる最高の顔合わせによるベートーヴェンの協奏曲全曲シリーズ第1弾。ベザイデンホウトが奏でる軽やかかつ華やかなパッセージは素晴らしいものがあります。
【37位】ヴィキングル・オラフソン『ドビュッシー&ラモー』
ヴィキングル・オラフソンのDG第3弾となる今作では、フランス・バロック後期に活躍したラモーと近代フランスを代表するドビュッシーという二人の作曲家の作品を独自の選曲で組み合わせた作品集。それぞれの時代で型破りの革命的な音楽を生み出した共通点を持つ事に気が付いたオラフソン。時代の異なるこれらの作品を違和感なく自然と聴かせるその感性のアルバムの完成度の高さに脱帽です!
【38位】ユンディ・リ/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団『ショパン: ピアノ協奏曲第1番&第2番』
2000年「第14回ショパン国際ピアノコンクール」にて15年ぶりの優勝を獲得し、一躍世界的人気ピアニストとなったユンディ・リ。今作は、ショパン国際ピアノコンクールの本選で伴奏を務めているワルシャワ・フィルを弾きぶりして、ショパンのピアノ協奏曲2曲を録音。オーケストラを自在に操り、抒情性を大切にしながら詩的な演奏を繰り広げ、思うがままに独自の世界を描きだしていきます。
【39位】ジョルジュ・プレートル/ミラノ・スカラ座管弦楽団『ラスト・コンサート・アット・ラ・スカラ』
フランスの偉大な指揮者ジョルジュ・プレートルが病気による長期間の活動休止後にスカラ座で指揮したコンサート・ライヴ。プレートルとミラノ・スカラ座とは50年以上にわたり、友好的にも芸術的にも良好な関係を続けてきており、この2016年2月22日のコンサートが最後となりました。オッフェンバックの「舟歌」では、実にゆったりとしたテンポで奏で、ゆらゆらとたゆたう優雅な調べとなっております。。
【40位】広瀬悦子/セシール・アシーユ/アンドレイ・ペトレンコ/エカテリンブルグ・フィルハーモニー合唱団『ベートーヴェン(カルクブレンナー編): 交響曲第9番「合唱」』
広瀬悦子が19世紀初頭のカルクブレンナー編曲による「第九」を世界初録音!カルクブレンナーは10歳の時にベートーヴェンの前で弾き、若きショパンが熱烈に崇拝したというピアニストで作曲家。ピアノ編曲版では有名なリストよりも27年前に完成させています。ベートーヴェン後期のピアノ・ソナタのような音世界を導き出し、「歓喜の歌」ではフランス語訳を用いるなど、興味の尽きない貴重な録音です。
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