われらがマエストロ 没後20年『巨匠・朝比奈隆 特集』
2021年12月29日、20世紀の日本クラシック音楽界をけん引した巨匠指揮者、朝比奈隆(1908~2001)が没後20年を迎えました。タワーレコードではその偉大な業績を振り返るべく、彼が残した名盤の数々を独自企画盤としてリリースして参りました。現在入手可能なタワーレコード企画盤をご紹介いたします。
朝比奈隆
1908年7月9日、東京に生まれ。2001年12月29日、神戸市にて93歳で亡くなった名指揮者。京都帝国大学法学部および文学部哲学科卒業。京大在学中からヴァイオリンをモギレフスキ、指揮をメッテルに師事。1936年、大阪で初めて指揮台に立ち、1940年には新交響楽団(現在のNHK交響楽団)を指揮して東京デビュー。大阪中央放送局の指揮者を経て、戦時中は上海響、ハルピン響など主に中国大陸で活躍。帰国後の1947年、関西交響楽団を設立、1960年には大阪フィルハーモニー交響楽団に改組、亡くなるまで半世紀以上にわたり常任指揮者・音楽監督を務めました。国内はもとより、ベルリン・フィル(1956年)、シカゴ交響楽団(1996年)といった世界一流のオーケストラの指揮台に立ち、海外の70近いオーケストラに客演。ドイツ音楽を得意とし、特にベートーヴェンとブルックナーの交響曲をライフワークとして取り上げ、ベートーヴェンは実に8度の交響曲全曲録音を完成。また、日本でのブルックナー受容に大きな役割を果たしました。
(タワーレコード)
(1) ベートーヴェンの交響曲
朝比奈隆はベートーヴェンの交響曲全集録音を実に8回も完成しました。これは第2位カラヤンの4回を大きく上回る“世界記録”です。その8回のうちの4回をタワーレコード企画盤として現在リリースしています。
SACDシングルレイヤー盤(再生にはSACD専用プレーヤーが必要です)
(2) ブルックナーの交響曲
朝比奈隆は日本にブルックナー作品が根付いていなかった1954年よりブルックナーの交響曲を手がけました。1970年代に入ってからは日本各地でブルックナーの交響曲を演奏、録音して、日本のブルックナー受容に大きな役割を果たしました。タワーレコード企画盤では大阪フィル、新日本フィル、札幌交響楽団、東京交響楽団との録音を現在リリースしています。
SACDシングルレイヤー盤(再生にはSACD専用プレーヤーが必要です)
(3) ブラームスの交響曲
朝比奈隆はブラームスの交響曲全集録音を4回完成しました。その全てをタワーレコード企画盤として現在リリースしています。
※ 1点目の「ブラームス: 交響曲全集(1979,80)」の再生にはSACD専用プレーヤーが必要です。
(4) ロシア音楽
ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームスのドイツ音楽と並ぶ、朝比奈隆のもう一本のレパートリーの柱がロシア音楽、とくにチャイコフスキーでした。元々朝比奈はロシア人のメッテルに指揮を師事しており、1939年、31歳で指揮デビューをした際のメインもチャイコフスキーの「第5番」でした(奇しくも最後の演奏会となった2001年10月24日のメインもチャイコフスキーの「第5番」でした)。タワーレコード企画盤では大阪フィルとのチャイコフスキー:後期交響曲集(1990年録音)を2021年09月24日にSACDハイブリッド盤3枚組としてリリースいたします。
(5) その他の1960~80年代の録音
1960~80年代の大阪フィル、新日本フィル、札幌交響楽団との録音をまとめています。
※ 1点目と2点目の再生にはSACD専用プレーヤーが必要です。