【追悼】コロラトゥーラの女王 エディタ・グルベローヴァ(1946年12月23日 - 2021年10月18日)
ソプラノ歌手のエディタ・グルベローヴァさんが亡くなりました。10月18日(月)、チューリッヒにて74歳で死去したことを、ミュンヘンのヒルベルト・アーティスツ・マネージメントを通じて家族が発表しました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
「コロラトゥーラの女王」「ベルカントのディーヴァ」と讃えられた彼女は、1946年にブラティスラヴァで生まれました。同地で歌手修行を積んで1968年2月18日に《セビリアの理髪師》のロジーナを歌ってデビューした後、2019年にキャリアを終えるまで、コロラトゥーラ・ソプラノとしては異例の半世紀にも及ぶ活躍を続けました。彼女は、オーストリアならびにバイエルンの"宮廷歌手"の称号を与えられています。
1970年、ウィーン国立歌劇場へモーツァルト《魔笛》の夜の女王役でデビュー。1974年には、バイエルン国立歌劇場で初めてこの役を歌いました。1976年、リヒャルト・シュトラウスの《ナクソス島のアリアドネ》のツェルビネッタ役で世界的にブレイクしました。以後、ミラノ・スカラ座、コヴェントガーデン、パリ・オペラ座、メトロポリタン歌劇場をはじめ、ミュンヘン、ハンブルグ、ジュネーブ、チューリッヒ、フィレンツェ、およびベルリン国立歌劇場など、一流オペラハウスで夜の女王、ロジーナ、ツェルビネッタ、ジルダ(《リゴレット》)、ヴィオレッタ(《椿姫》)、ルチア(《ランメルモールのルチア》)を歌い、世界的な名声を獲得しました。
初来日は1980年で、以来大の親日家となり、15回以上の来日を重ね、日本の聴衆にも広く愛された名歌手でした。2017年11月、ハンガリー国立歌劇場来日公演で十八番とした《ランメルモールのルチア》の題名役を歌ったのが、日本での最後のオペラ出演となりました。
ここでは現在入手可能な彼女のCD、DVDをご紹介いたします。
(タワーレコード)
オペラ全曲(CD)
オペラ全曲(ブルーレイ)
オペラ全曲(DVD)
アリア集
歌曲集、声楽曲