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〈再生産決定!〉幻の1960年10月ライヴが正規盤初登場! リヒテル ザ・コンプリート・アルバム・コレクション

リヒテル・コンプリート・アルバム・コレクション

※再生産決定しました!(数量限定となります)
(タワーレコード)
【スヴャトスラフ・リヒテル 生誕100年記念リリース】
スヴャトスラフ・リヒテル ザ・コンプリート・アルバム・コレクション~RCA&コロンビア・ライヴ&スタジオ録音集成
【解説】
20世紀最大のピアニストの一人、スヴャトスラフ・リヒテル(1915-1997)の生誕100年を記念し、RCAとコロンビア・マスターワークス(旧ソニー・クラシカル)に録音されたリヒテル音源をCD18枚に集大成した『ザ・コンプリート・アルバム・コレクション~RCA&コロンビア・ライヴ&スタジオ録音集成』が発売されます。
RCAとコロンビアから発売されたリヒテルの録音は、1960年にリヒテルが初めてアメリカを訪れた際にセッションおよびライヴで収録されたものがそのほとんどを占めており、当ボックスの18枚のうちCD1~CD16までがそれらに相当します。その中でも目玉は何といってもリヒテル・ファンにとっては長らく幻の音源だった1960年10月のカーネギー・ホールでの歴史的な連続リサイタルのライヴ録音が、ソニー・クラシカル所蔵のオリジナル・アナログ・マスターから初めてCD化されることでしょう(CD2~CD10)。
1960年10月15日、シカゴ、オーケストラ・ホールでのラインスドルフ指揮シカゴ交響楽団と共演したブラームスのピアノ協奏曲第2番に始まり、同年12月28日、ニューアークのモスク劇場でソロ・リサイタルまでの3か月にわたるリヒテルのアメリカ・デビュー・ツアーは、アメリカ音楽界にセンセーションを巻き起こしたのみならず、それまで鉄のカーテンのヴェールに包まれ謎の存在だったリヒテルの存在を大きくクローズアップし、その名声を世界的なものにしました。特に10月19日から30日にかけて5回行なわれたカーネギー・ホールでの連続ソロ・リサイタルは、ハイドン、ベートーヴェンからドビュッシー、ラヴェル、そしてラフマニノフやプロコフィエフにいたるリヒテルの途方もなく幅広いレパートリーを強く印象付けました。この5回のソロ・リサイタルは当時コロンビアのA&Rプロデューサーだったスカイラー・チェイピンのイニシアチブによって収録され、LP9枚分の音源が発売されました。いずれもすぐにカタログから消えてしまいLPでの再発売もほとんどなされず、しかもそのうち2枚分は、1970年、リヒテル最初の日本公演に際して日本でだけ当時創業直後のCBSソニーより発売されたレア・アイテムであったため、世界中のリヒテル・ファンが血眼になって中古LP市場を探していた貴重な音源です。これらの音源は2006年にカナダのDOREMIレーベルから6枚組のCDとして復刻されましたが、市販のLP盤からのいわゆる板起こしによるものでした。今回はソニー・クラシカルのテープ・アーカイヴに保管されていた門外不出のモノラル・アナログ・マスターを使用しての世界初のCD化となり、今回初めて発売される数曲の音源(*で表示)も含めて、その歴史的な連続リサイタルの全貌が明らかにされます。しかもCD化に当たっては、5回のリサイタルをLP発売時のカップリングを忠実に再現するのではなく、アンコール曲も含めて実際の演奏曲順に並べ変えられており、リヒテルのリサイタルの生々しい興奮を追体験できるようになっています。
この一連のリサイタルにはアメリカ在住のピアニストや学生が多数詰め掛けましたが、12歳のギャリック・オールソンは「まだ幼かったその頃の私はゆっくりした楽章になると退屈し、その次に来る速い楽章を心待ちにしたものでしたが、ベートーヴェンのソナタ第3番の緩徐楽章を聴いたとき、金縛りにあったような気がしました」と語っています。またアルトゥール・ルービンシュタインは「シューマンの幻想曲のあとに弾かれた3曲のラヴェルは、あれほど美しい演奏を聴いたことがないと思えるほどだった。特に『悲しい鳥たち』はいまだに耳に残っている。そしてその後のスクリャービンのソナタ第5番は全くの啓示だった。ずいぶん前に私がロンドン初演を果たしたソナタだが、その時とはまったく異なる装いで演奏されたのだ。これこそ私たちがさんざん噂で聞かされてきたリヒテルというピアニストの凄さを体現したものだろう」と語り、5回連続リサイタルというアイデアに刺激を受けたルービンシュタインは翌年同じカーネギー・ホールで10回連続の歴史的なリサイタルを開催することになったのはよく知られています。
さらにリヒテルの1960年のアメリカ・ツアーの最後の2回(12月26日のカーネギー・ホールと12月28日のニューアーク・モスク劇場)はRCAによってステレオ・ライヴ収録されていました。その一部はLP時代に発売され、さらにリヒテル没後の2001年になってカーネギー・ホールのライヴの全貌とモスク劇場のアンコール曲のみがCD化されましたが、今回のボックス化に当たっては、2日間の全演目がCD化され、コロンビア録音と同じく、日付別・演奏順に曲目が並べ替えられています(CD13~16)。
さらに、この1960年のツアー中にRCAによってセッション録音され、LP発売以来カタログから消えたことがない、永遠の名盤とも称すべきベートーヴェンの「熱情」、「葬送」、第22番のソナタ3曲(CD12)、ラインスドルフ指揮シカゴ交響楽団との共演となったブラームスのピアノ協奏曲第2番(CD1、これは今回新たにアナログ・マスターからリミックス、リマスター)、ミュンシュ指揮ボストン響との共演となったベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番(CD11)のほか、1988年にシュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭でライヴ収録され、リヒテル晩年の円熟期の至芸を記録したCD2枚分の音源が含まれています(CD17、CD18)。
特筆すべきは1977年のイギリス・オールドバラ音楽祭でライヴ収録されたシューベルトの珍しいピアノ曲が、やはり世界で初めてCD化されていることでしょう。これはLP時代にCBSから発売された1977年のオールドバラ音楽祭の実況録音をまとめた3枚組LPの中に含まれていた音源で日本では発売されませんでした。中でもスケルツォD539-2はリヒテル唯一の録音と思われます。
ソニー・クラシカルが力を入れている復刻シリーズの一つ「オリジナル・アルバム・コレクション」の例にもれず資料面の充実も素晴らしく、56ページの別冊解説書には、歴史的ピアノ録音の権威ジェッド・ディストラーによる新規ライナーノーツ(コロンビア録音が行なわれ、すぐに市場から消えた経緯にも触れられています)のほか、リヒテルの未発表ポートレイト7枚、さらに初出情報・マトリックス番号も含む録音データを完備したトラックリストが掲載されています。全18枚はほぼ録音年代順に並べられており、特に1960年の録音の16枚は日付を追って聴いていくことによって、リヒテルの演奏の変化やセッションとライヴ録音でのアプローチの違いなどを詳細を聴き比べることが可能です。リヒテル・ファンのみならず、20世紀のピアノ演奏に興味がある方は必聴のボックス・セットといえるでしょう。
【収録予定曲】
*初発売
**ソニー・クラシカル所蔵オリジナル・アナログ・マスターからの世界初CD化
+ソニー・クラシカル所蔵オリジナル・アナログ・マスターからの新規トランスファー&リマスター
【CD1、11~18】ステレオ 【CD2~10】モノラル
【CD1】+
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.83
エーリヒ・ラインスドルフ(指揮) シカゴ交響楽団
[録音:1960年10月17日, シカゴ、オーケストラ・ホール(アメリカでの初録音/RCA)]
【CD2】**
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第3番ハ長調Op.2-3
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第9番変ホ長調Op.14-1
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第12番変イ長調Op.26「葬送」
[録音:1960年10月19日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD3】**
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57「熱情」
[アンコール]
シューベルト:即興曲 変イ長調 Op.90-4, D.899-4
シューマン:幻想小曲集 Op.12-2「飛翔」
ショパン:練習曲ハ長調 Op.10-1
ショパン:練習曲ハ短調 Op.10-12*
[録音:1960年10月19日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD4】**
プロコフィエフ:田園風ソナチネ ハ長調 Op.59-3
プロコフィエフ:風景 Op.59-2
プロコフィエフ:思考 Op.62-3
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番イ長調 Op.82
[録音:1960年10月23日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD5】**
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調 Op.84
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調 Op.84~第3楽章*
[録音:1960年10月23日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD6】**
ハイドン:ピアノ・ソナタ第50番ハ長調 Hob.XVI:50
シューマン:ノヴェレッテ Op.21~第1, 2, 8曲
[録音:1960年10月25日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD7】**
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ドビュッシー:映像 第1集
ドビュッシー:喜びの島
[アンコール]
ドビュッシー:映像 第2集~「葉ずえを渡る鐘の音」
ドビュッシー:前奏曲集第1巻~「野を渡る風」「アナカプリの丘」
[録音:1960年10月25日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD8】**
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第7番ニ長調Op.10-3
シューマン:ノヴェレッテ Op.21~第1, 2, 8曲
[録音:1960年10月28日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD9】**
ラフマニノフ:前奏曲集 Op.23~第1番嬰ヘ短調
ラフマニノフ:前奏曲集Op.32~第9番イ長調、第10番ロ短調、第12番嬰ト短調
ラフマニノフ:前奏曲集Op.23~第8番変イ長調
ラフマニノフ:前奏曲集Op.32~第1番ハ長調、第2番変ロ短調、第6番ヘ短調、第7番ヘ長調
ラフマニノフ:前奏曲集Op.23~第2番変ロ長調
[アンコール]
ラフマニノフ:前奏曲集Op.23~第4番ニ長調*、第5番ト短調*、第7番ハ短調*
ショパン:練習曲ホ長調 Op.10-3「別れの曲」
ショパン:マズルカ ハ長調Op.24-2
ドビュッシー:『映像 第2集~「葉ずえを渡る鐘の音」*
プロコフィエフ:「シンデレラ」Op.95~ガヴォット
[録音:1960年10月28日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD10】**
シューマン:幻想曲ハ長調 Op.17
ショパン:スケルツォ第4番ホ長調 Op.54
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
ラヴェル:水の戯れ
ラヴェル:鏡~悲しい鳥たち
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番嬰ヘ長調 Op.53
[アンコール]
ラフマニノフ:前奏曲集 Op.32~第12番嬰ト短調
[録音:1960年10月30日, カーネギー・ホールでのライヴ(コロンビア)]
【CD11】
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15
シャルル・ミュンシュ(指揮) ボストン交響楽団
[録音:1960年11月2&3日, ボストン・シンフォニー・ホール(RCA)]
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54
[録音:1960年11月29&30日, ニューヨーク、ウェブスター・ホール(RCA)]
【CD12】
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57「熱情」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第12番変イ長調Op.26「葬送」
[録音:1960年11月29&30日, ニューヨーク、ウェブスター・ホール(RCA)]
【CD13】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第50番ハ長調 Hob.XVI:50
ショパン:スケルツォ第4番ホ長調Op.54
ショパン:バラード第3番変イ長調Op.47
ラフマニノフ:前奏曲嬰ヘ短調Op.23-1
ラフマニノフ:前奏曲イ長調Op.32-9
ラフマニノフ:前奏曲ロ短調Op.32-10
ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調Op.32-12
ラヴェル:水の戯れ
ラヴェル:「鏡」~第5曲 鐘の谷
[録音:1960年12月26日, カーネギー・ホールでのライヴ(RCA)]
【CD14】
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番イ長調Op.82
[アンコール]
プロコフィエフ:束の間の幻影Op.22~第3, 4, 5, 6, 8, 9, 11, 14, 15, 18曲
[録音:1960年12月26日, カーネギー・ホールでのライヴ(RCA)]
【CD15】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第50番ハ長調 Hob.XVI:50*
ショパン:スケルツォ第4番ホ長調Op.54
ショパン:バラード第3番変イ長調Op.47 *
ラフマニノフ:前奏曲嬰ヘ短調Op.23-1
ラフマニノフ:前奏曲イ長調Op.32-9
ラフマニノフ:前奏曲ロ短調Op.32-10
ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調Op.32-12*
ラヴェル:水の戯れ
ラヴェル:「鏡」~第5曲 鐘の谷
[録音:1960年12月28日, ニューアーク、モスク・シアターでのライヴ(RCA)]
【CD16】
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番イ長調Op.82*
[アンコール]
プロコフィエフ:「シンデレラ」Op.95~ガヴォット
プロコフィエフ:束の間の幻影Op.22~第4曲 アニマート
ドビュッシー:前奏曲第1巻~第5曲 アナカプリの丘
ショパン:練習曲変イ長調Op.10-10
ショパン:練習曲ハ短調Op.10-12「革命」
ショパン:マズルカ ハ長調Op.24-2
[録音:1960年12月28日, ニューアーク、モスク・シアターでのライヴ(RCA)]
【CD17】
ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番ハ長調Op.1
[録音:1988年7月10日, リューベック、シュタットハレ(シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭)でのライヴ(RCA)]
リスト:コンソレーション第6番
リスト:ハンガリー狂詩曲第17番
リスト:スケルツォと行進曲
リスト:超絶技巧練習曲集~第11番「夕べの調べ」
[録音:1988年7月4日, ハッセルベルク(シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭)でのライヴ(RCA)]
シューベルト:2つのスケルツォ D 593~第2番**
シューベルト:アンダンテ イ長調 D 604**
シューベルト:17のレントラー D 366~第1, 3, 4, 5番**
[録音:1977年9月27日~10月2日, スネイプ、モールティングス(オールドバラ音楽祭)でのライヴ(CBS)]
【CD18】
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15
クリストフ・エッシェンバッハ(指揮) シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭管弦楽団
[録音:1988年6月7日,フレンスブルク( シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭)でのライヴ(RCA)]
ショパン:練習曲集Op10~第1, 2, 3, 4, 6, 11, 12番「革命」
[録音:1988年6月10日,ハッセルベルク( シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭)でのライヴ(RCA)]
【演奏】
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
【仕様】
各ディスクは初出LPおよびCDのジャケット・デザインを使用した紙ジャケットに封入クラムシェル・ボックス(サイズ128 x 127 x 55mm)に収納。
56ページの別冊解説書付き。

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2014年11月07日 17:30

更新: 2015年01月16日 17:30