〈入荷しました〉カントロフと名手が奏でるラロの知られざる協奏曲~ラロ:協奏曲、協奏的作品集
圧巻の「スペイン交響曲」だけでも聴く価値が…なんてもったいないこと言わず。名手・名匠の至芸凝縮。
ラロといえばフランス19世紀のスペイン趣味、サラサーテに捧げられた「スペイン交響曲」の作曲家…で、そのほかは?と言われて、チェロ協奏曲に「ナムーナ」や「イスの王様」、数々の歌曲や秘曲3編のピアノ三重奏曲…とつらつら出てくる人は、19世紀末のフランスではいざ知らず、そういるものではないかもしれません。しかしラロの才覚は実のところ、すでに当人の生前から「協奏曲こそ彼の本分」と認識されていたようです。事実、サラサーテとの知遇でようやく名声をものにした50台以降の彼の作品には、協奏的作品がCD3枚分もあり、しかもそのどれもが見過ごしがたい傑作…過去のソリストたちのなかにも、ロシア協奏曲やノルウェー幻想曲など地方色をにじませた絶品ヴァイオリン作品を録音する人はまれにいましたが、やはりこうして小品までも含め(ほぼ)全曲集めてみると、あらためてオーケストラさばきの色彩感、躍動感あふれるリズムの妙など、この作曲家のセンスを強く実感せずにはおれません。フランス語圏ベルギーの名門リエージュpo.を指揮するのは、フランス随一のヴァイオリン奏者でもあるカントロフ御大。弦奏者の心を知るそのタクトのもと、最前線で活躍する若手たちはいずれ劣らぬ芸達者ぞろい!すでに欧州最前線にいるL.ガットも痛快、貴重なピアノ協奏曲(!)も絶妙、見過せない3枚組です。
(マーキュリー)
【収録曲】
1.スペイン交響曲 作品21
2.ギター 作品28
3.ノルウェー幻想曲
4.ロマンス=セレナーデ
5.バレエ幻想曲
6.序奏とスケルツォ(“ナムーナ”より)
7.ヴァイオリン協奏曲第1番 ヘ長調 作品20
8.チェロ協奏曲 ニ短調
9.ロシア協奏曲 作品29
10.ピアノ協奏曲 ヘ短調
【演奏】
ロレンツォ・ガット(ヴァイオリン)…1
キム・ウヒョン(ヴァイオリン)…2,7
ヴラディスラヴァ・ルチェンコ(ヴァイオリン)…3~6
エレナ・ブクシャ(ヴァイオリン)…9
オリ・エプスタイン(チェロ)…8
ナタナエル・グアン(ピアノ)…10
ジャン=ジャック・カントロフ指揮
ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2016年04月13日 18:00