ゴンザレス三上&フジタマサヨシによるコラボ・アルバム
現在ドイツ在住で活動するヴィブラフォン奏者フジタマサヨシ(el fog)とギタリスト ミカミマサヒコ(ゴンザレス三上from GONTITI)によるコラボレート作品。ヨーロッパでの活動が注目されているドイツ在住ヴィブラフォン奏者 藤田正嘉とゴンチチで活動する三上雅彦による今作は、企画構想から約2年の歳月をかけて、ドイツ日本間の往復書簡のようなデータのやり取りで生まれた作品。
今作は、藤田のヴィブラフォンの美しく嫋やかな音色、そして三上のゴンチチでの活動とはまた一味違う暖かく綻ぶようなギターの音が織りなす、さながら光沢のある一枚の布地のようなアルバムに仕上がりました。タイトル” Conjecture” は予想や推測という意味。スカイプで一度会話を交わしただけで、実際に会った事のなかった二人が合作した今作、様々な未知への予想が織りなす今作の未来とは、一体どのようなものでしょうか?
「ドイツの藤田さんとあたかも交換日記のようにデータを送り合った二年。長いようで短い期間の中で、植物のように育ってゆく音楽を眺めながら、貴重な体験を重ねました。このアルバムが多くの人々に届けば良いと思うのはアーティストとして当たり前の事ですが、もし届かなくても、これは宝物のような私家版です。僕は一生、雨の日と雨が止んだ日に聴き続けるでしょう」-ミカミマサヒコ
「別の街で、別の風景を見ながら、一つの音楽を作り上げていく。実際に会う事なくほぼ音源と文章のみというやり取りの中で、音がコミュニケーションの大きな部分を占めていたように思います。瞬発的で直感的な会話や演奏とはまた違い、自分の頭の中に鳴っている音を時間をかけて深くゆっくりと言葉にしながら曲を作っていくというプロセスは、非常に愉しく味わいの深いものでした。三上さんとは共振できる部分があるという事を感じながらの曲作りでしたが、その共振からこぼれ落ちた結晶が聴く人の中でどのように響きどのような風景を想い起こさせるのか、楽しみです」-フジタマサヨシ
掲載: 2016年11月14日 10:29