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ルガンスキー初めてのチャイコフスキーのピアノ独奏曲アルバム!“ピアノ・ソナタOp.37”、“四季”!

ルガンスキー


チャイコフスキー・コンクール以来、ルガンスキーが初めてチャイコフスキーのピアノ独奏曲に挑戦!

ルガンスキーは1994年に行われた第10回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で最高位を受賞しましたが、協奏曲第1番を除きチャイコフスキーのピアノ作品を演奏、録音せずにきました。その彼が初めてチャイコフスキーのピアノ曲に挑戦しました。
チャイコフスキーの作品37は「大ソナタ」と呼ばれるト長調のピアノ・ソナタですが、もうひとつ、彼のピアノ曲としてはもっとも知られている12曲から成る組曲「四季」もこの作品番号が付いています。ルガンスキーは双方を収録、81分の長時間CDとなりました。
ルガンスキーはラフマニノフの音楽を愛し得意としていますが、年齢を経てチャイコフスキーの音楽がひどく沁みるようになってきたとのこと。CDブックレットはルガンスキーのインタビューで構成されていますが、彼のチャイコフスキー観が極めて知的に語られていて興味津々(日本語訳はありません)。
ピアノ・ソナタと「四季」は1875-8年頃に作曲されましたが、当時チャイコフスキーは心ならずも結婚したことによる精神的危機を迎え、それを克服し自分に忠実であることを開き直った結果、交響曲第4番、ヴァイオリン協奏曲、このピアノ・ソナタが生まれました。ルガンスキーによれば、ソナタの緩徐楽章は孤独の悲劇を、フィナーレは晴れやかな解決が表現されているとのこと。ピアノ協奏曲ばりのボルテージの高い大作ですが、リヒテルやプレトニョフの名盤を越える凄みと録音の良さで、曲の真価を再認識できます。
一方ルガンスキーは「四季」を、ロシアの一年の生活が見事に描かれた「ロシア魂を代表する最高の例」と評しています。まさにロシアで生まれ育った者にしかわからない微妙な季節の移り変わりと行事を、ルガンスキーはまるで子供に語りかけるように奏でています。これも恩師ニコラーエワを越える名演と申せましょう。
(キングインターナショナル)
【曲目】
チャイコフスキー:
ピアノ・ソナタ ト長調Op.37
四季Op.37b
【演奏】
ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)
【録音】
2015年12月12-15日
パリ国立オペラ、オペラ・バスティーユ、サル・ロルフ・リーバーマン

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2017年05月09日 00:00