アマンディーヌ・ベイエ&リ・インコーニティによる最新録音はJ.S.バッハの「偽作」集!?『BWV… or not?~偽物のバッハ』
[harmonia mundi 公式チャンネルより]
J.S.バッハの「偽作」集!? 豊かな創意に驚嘆する1枚
バロック・ヴァイオリンに新しい風を送り続けるアマンディーヌ・ベイエ&リ・インコーニティによる最新録音。「BWV … or not?」とちょっと気になるタイトルでの登場です。J.S.バッハの作品目録では「偽作」に分類される、J.S.バッハが作曲したとされていた、あるいは、編曲した作品を集めたもの。バッハ以外の人のテーマに基づいてバッハ自身が作曲した作品も最後に収録されています。
この「偽作」が生まれた要因は、J.S.バッハが他の人の作品を筆写した楽譜を後世の人がバッハ作品として出版した。あるいはJ.S.バッハは次男のC.P.E.バッハは、お互いの作品をよく筆写したため、時にJ.S.バッハの作品がC.P.E.バッハの作品として出版されることもあった、など、様々な要因によるもの。「偽作」と言われるだけで、なんとなく色眼鏡でその作品を見てしまい、バッハの作品ではないとして片付けてしまいがちですが、ベイエ率いるリ・インコーニティの面々は、そのしなやかなリズム感あふれるアンサンブルと音色で、それぞれの作品のもつ、実に豊かな創意で聴き手をたのしませてくれます。
(キングインターナショナル)
『BWV…or not?~偽物のバッハ』
【曲目】
J.S.バッハ:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのための組曲 BWV1025 イ長調(S.L.ヴァイスのリュート組曲 SC47の編曲版)
ピゼンデル(1687-1755):ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ短調 BWV1024(バッハ作とされていたが、現在はピゼンデル作とされている)
J.S.バッハ または/と C.P.E. バッハ:フルート、ヴァイオリン、通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV1038(H.590.5)
C.P.E.バッハ:2 つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ短調 BWV1036(Wq145/ H.569の初期版)
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ長調 BWV1037(DuerG 13)
J.S.バッハ:フーガ ト短調 BWV1026
J.S.バッハ:フルート、ヴァイオリンと通奏低音のための“王の主題に基づく”ソナタ~「音楽の捧げもの」BWV1079より
【演奏】
リ・インコーニティ(古楽アンサンブル)
アマンディーヌ・ベイエ(ソロ・ヴァイオリン)
アルバ・ロカ(ヴァイオリン)
マヌエル・グラナティエーロ(フルート)
バルドメロ・バルシエラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フランチェスコ・ロマーノ(バロック・リュート)
アンナ・フォンターナ(チェンバロ)
【録音】
2017年2月9-13日、ローマ