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巨匠クラウディオ・アラウの3回のリサイタルの模様がSWR正規音源よりBOX化!

アラウBOX

南米チリ出身、20世紀を代表するピアニストの一人クラウディオ・アラウ(1903-1991)。この5枚組BOXには、1954年、1960年、1963年に開催された3回のリサイタルの模様が収録されています。1954年のリサイタルでは、前半に、まず遊び心溢れるモーツァルトが演奏されています。そしてベートーヴェンの「熱情」。この第1楽章は、60年代の全集録音の演奏よりもテンポが速く、また演奏もアグレッシブであり、タイトルをそのまま表現したかのような強烈な演奏です。続いての堂々たるシューマンでは全編に漲る気迫が感じられます。後半にはドビュッシーとラヴェルの名作を演奏。当時のドイツでは決して人気があったとは言えない選曲であり、アラウにとってもこれは挑戦的なものでしたが、彼は多彩な表現力と独創性をもってこれらを演奏し、ドイツの聴衆からの称賛を得ることができたのです。アンコールではショパンとメンデルスゾーンを3曲演奏しましたが、この3曲は以降、彼のレパートリーに加わることはありませんでした。1960年のコンサートでは、アラウの人生の中でも最も大切にしていたショパンの作品のみが演奏されています。彼の演奏はルービンシュタインとも、ハラシェヴィチとも違うアプローチであり、やはりアラウが得意としたブラームス作品をも思わせる深さを感じさせます。1963年のシュヴェツィンゲンでのコンサートはベートーヴェンとブラームス、シューマンの謝肉祭を演奏。どれもアラウの美学=抑制の効いた渋めの表現に貫かれた重厚な演奏です。SWR所蔵のオリジナル・テープからデジタル・リマスタリングを行っています。
(ナクソス・ジャパン)

『クラウディオ・アラウ:リサイタル集』

【曲目】
[CD1]
1954年3月27日 ルートヴィヒスブルク・リサイタル
1.モーツァルト(1756-1791):ロンド ニ長調 K485
2-4.ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調「熱情」 Op.57
5-7.シューマン(1810-1856):幻想曲 ハ長調 Op.17

[CD2]
1954年3月27日 ルートヴィヒスブルク・リサイタル(続き)
ドビュッシー(1862-1918):ピアノのために
1.前奏曲
2.サラバンド
3.トッカータ
ラヴェル(1875-1937):
4.水の戯れ
5.道化師の朝の歌
[アンコール]
6.ショパン=リスト(1811-1886):私の愛しい人(ポーランドの歌 第5番)
7.ショパン(1810-1849):練習曲 嬰ハ短調 Op.10-4
8.メンデルスゾーン(1809-1847):ロンド・カプリチョーソ ホ長調 Op.14
1960年3月12日 ルートヴィヒスブルク・リサイタル
ショパン:
9.バラード 第3番 変イ長調 Op.47
10.バラード 第4番 ヘ短調 Op.52
11.スケルツォ 第4番 ホ長調 Op.54

[CD3]
1960年3月12日 ルートヴィヒスブルク・リサイタル(続き)
ショパン:
1-4.ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58
5-28:24の前奏曲 Op.28

[CD4]
1963年5月26日 シュヴェツィンゲン・ リサイタル
ベートーヴェン:
1.ロンド ト長調 Op.51-2
2-5.ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 Op.101

[CD5]
1963年5月26日 シュヴェツィンゲン・リサイタル(続き)
ブラームス(1833-1897):ヘンデルの主題による変奏曲 変ロ長調
1.主題
2-26.変奏曲
27.フーガ
28-48.シューマン:謝肉祭 Op.9

【演奏】
クラウディオ・アラウ(ピアノ)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2018年01月16日 00:00