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イザベル・ファウストの新録音は豪華共演者陣とピリオド楽器で演奏したシューベルトの“八重奏曲”!

イザベル・ファウスト2

クラリネット、ホルン、バスーン、弦楽四重奏、そしてコントラバス、という編成のシューベルトの八重奏曲。シューベルトの室内楽でもっとも編成が大きな作品で、これまでにも多くの巨匠たちが録音をしてきましたが、イザベル・ファウストが、豪華共演者陣と、ピリオド楽器で録音しました!シューベルトの、音楽に生きる喜びが込められているともいわれる「八重奏曲」。心打つ旋律、そしてシューベルトの楽器の采配の妙に感動する瞬間の連続のような作品です。そしてきわめつけは絶美の第2楽章。各奏者の旋律の受け渡しなど、シューベルトの音楽の素晴らしさ、そして素晴らしい演奏者たちが「アンサンブル」することによって生じる化学反応にあらためて感じ入るばかりです。シューベルトの音楽世界の旅において、これ以上の仲間はなかった、とファウストが語るメンバーによる八重奏曲。極上の70分となっています。

弦楽奏者はすべてフライブルク・バロック・オーケストラやオーストラリア室内管のメンバー、そして管楽器もフライブルク・バロック・オーケストラでもおなじみのコッポラ(クラリネット)とズヴァールト(ホルン)、ザフラ(バスーン)といった、ピリオド楽器の最前線で活躍する奏者たち。彼らの奏でるピリオド楽器の、親密な音色が、作品のもつ色彩感が鮮やかによみがえらせ、ひとつひとつのパッセージが活き活きと語り出しているようです。

シューベルトの八重奏曲は、1824年3月に作曲された、シューベルトの室内楽でもっとも編成の大きな作品。クラリネットを愛したフェルディナント伯のリクエストで作曲されました。伯爵は当時弁護士の家で行われていた音楽の夕べでしばしば演奏し、そこにシューベルトも出入りしていました。伯爵は、モーツァルトやベートーヴェンの弦楽四重奏の優れた演奏者としても知られたヴァイオリン奏者、シュパンツィヒとも共演していました。ベートーヴェンの七重奏曲が当時大評判となっていたので、それと同様の作品を、とシューベルトに依頼したといいます。シューベルトの死後20年以上経過した1853年に第4,5楽章を除いたかたちで一度出版され、1875年に全曲出版されました。弦楽四重奏「ロザムンデ」や「死と乙女」と同じ時期に作曲され、直後には「美しき水車小屋の娘」も完成するなど、非常に充実した時期の作品となっています。当時の交響曲や弦楽四重奏曲などのスタンダードであった4楽章構成でなく、ベートーヴェンの七重奏曲と同じ6楽章の構成をとっており、これはディヴェルティメント、つまりはどちらかというと楽しみのためという色合いが強いものとなっています。天上の美しさの旋律に満ちた作品です。

「5つのメヌエット」は演奏機会が少ない弦楽四重奏作品。この録音のために、2つのメヌエットを八重奏版に編曲して演奏しています。編曲をしたのはアルゼンチン系フランス人のオスカー・ストランスノイ、ファウストの友人でもあり、室内オペラやカンタータ、歌曲などの分野でも知られています。シューベルトが書いた宝石のようなパッセージのひとつひとつを見事に八重奏用に編みなおし、この作品の魅力を私たちに気づかせてくれます。
(キングインターナショナル)

【曲目】
フランツ・シューベルト(1797-1828):
1. 八重奏曲 ヘ長調 op.166, D803
5つのメヌエットと5つのドイツ舞曲 D89より〔原曲:弦楽四重奏曲/オスカー・ストランスノイによる八重奏編曲版〕
2. 第3番 メヌエット
3. 第5番 メヌエット
【演奏】
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
[ストラディヴァリウス‘スリーピング・ビューティ’(1704)]
アンネ・カタリーナ・シュライバー(ヴァイオリン)
[製作者不明、オランダ、1700 年頃]
ダヌシャ・ヴァスキエヴィチ(ヴィオラ)
[製作者不明、ボヘミア、1860 年頃]
クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(チェロ)
[製作者不明、ウィーン、1800 年頃]
ジェームス・マンロ(コントラバス)
[G. パノルモ、ロンドン、1827]
ロレンツォ・コッポラ(クラリネット)
[11キー、B管、ウィーン、1820年頃モデル/6キー、C管、J.B.メルクライン・モデル(1810年頃)/ともにアニエス・グエルーによるコピー(2010)]
トゥーニス・ファン・デア・ズヴァールト(ホルン)
[Courtois neveu aîné, Paris, 1802]
ハヴィエル・ザフラ(バスーン)
[W. Triebert, Paris, 1805]
【録音】
2017年7月5-7&9日、テルデックス・スタジオ・ベルリン

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2018年04月13日 00:00