プレヴィン&LSOの名盤『ロメオとジュリエット』が初出時のアートワークでLP復活!
アートワーク:ディック・エレスカス
アンドレ・プレヴィン/プロコフィエフ:ロメオとジュリエット(180gアナログLP盤)
1936年にプロコフィエフが作曲した「ロメオとジュリエット」の音楽は、主役の「踊り」を引き立てるための「伴奏」的な音楽ではなく、シーンごとの個性がはっきりと際立ち、物語の進行だけでなく登場人物の内面までをも描き出したものです。舞踊芸術である「バレエ」において「音楽」の存在感を極限まで高めた、それまでの一線を画す革新的なものでした。ここに収録された演奏は、そのドラマティックな響きと、メリハリのきいた絶品なリズム感では他に追随を許さぬ、プレヴィン&ロンドン響とのベストレコーディングの一つといえましょう。その素晴らしい演奏を、180gアナログLP盤で限定盤にて発売致します。なお音源は、これまでCDとして発売されているマスターが使用されております。
(ワーナーミュージック)
【収録曲】
プロコフィエフ:バレエ音楽『ロメオとジュリエット』(全曲)
【演奏】
アンドレ・プレヴィン(指揮) ロンドン交響楽団
【録音】
1973年6月、ロンドン、キングズウェイ・ホール
【絶賛発売中】
ディック・エレスカスがアートワークを手掛けたプレヴィン指揮のLPレコード
ディック・エレスカスについて
ディック・エレスカス(Dick Ellescas)はアメリカ先住民出身のイラストレーターです。1970~80年代に英EMIのクラシック・レコードのアートワークを手掛け、そのポップでキッチュでメルヘン溢れるイラストにより、それまでのクラシック・レコードの厳めしいイメージを取り払いました。
EMIレコードでの主要作品は下記の通りです。(カッコ内はLP初出年)
クレンペラー指揮 モーツァルト:《フィガロの結婚》全曲(1971年)
バルトレッティ指揮 プッチーニ:《マノン・レスコー》全曲(1972年)
プレヴィン指揮 チャイコフスキー:《くるみ割り人形》全曲(1972年)
小澤征爾指揮 ストラヴィンスキー:《火の鳥》全曲(1973年)
プレヴィン指揮 プロコフィエフ:《ロミオとジュリエット》全曲(1973年)
ムーティ指揮 ヴェルディ:《アイーダ》全曲(1974年)
プレヴィン指揮 チャイコフスキー:《眠りの森の美女》全曲(1974年)
ムーティ指揮 ヴェルディ:《仮面舞踏会》全曲(1975年)
プレヴィン指揮 チャイコフスキー:《白鳥の湖》全曲(1976年)
カラヤン指揮 ラヴェル:《ボレロ》(1977年)
ランチベリー指揮 ケテルビー作品集(1978年)
ムーティ指揮 ヴェルディ:《椿姫》全曲(1982年)
ムーティ指揮 R=コルサコフ:《シェエラザード》(1983年)
小澤征爾指揮 ガーシュウィン:《ラプソディー・イン・ブルー》(1984年)
1971年のクレンペラー指揮の《フィガロの結婚》のアートワークがまずインパクトが大きく、最も遅いテンポによる巨大かつ透明な86歳の巨匠の至芸に、いかにも70年代テイストのポップなカヴァーがつくというものでした。演奏もアートワークも、当時のクラシック愛好家には過激すぎて全く不評で、その後、オリジナル体裁での復刻は一度もありませんが、何とか復活させたい1組です。
日本の愛好家にお馴染みなのは、1973年度のレコード・アカデミー賞受賞盤、小澤征爾指揮パリ管弦楽団によるストラヴィンスキー《火の鳥》全曲です。タキシードを着ないで指揮をしていた若き小澤征爾のスタイルと、エレスカスのアートワークはイメージにぴったりでした。
それに次いで有名なのが、プレヴィン指揮ロンドン交響楽団によるチャイコフスキーの3大バレエ全曲。1972年から1976年にかけて、2年に一度のペースで録音・発売されましたが、小澤と同じくプレヴィンの脱・権威的な、ポップな音楽作りに相応しいアートワークによる統一感があり、強い印象を与えました。
1977年のカラヤン指揮の《ボレロ》の印象も圧倒的でした。女性のダンサーの人文字によって「BOLERO」を描くアイディアが秀逸で、出来上がりも素晴らしいものでした。下記にCDに残るエレスカスのアートワーク(クレンペラーの《フィガロ》とムーティの《仮面舞踏会》は部分的使用)を下記にご紹介いたします。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
こちらはCDです(廃盤を含みます)
カテゴリ : ニューリリース | タグ : 高音質(クラシック) クラシックLP
掲載: 2018年07月20日 12:00