18世紀のリュートの後継楽器ガリコーンで演奏!知られざるドイツの作曲家カメルローアー:ガリコーン(マンドーラ)のための曲集
ミュンヘンから遠く離れたフライジング。18世紀の始めにこの街で活躍した宮廷音楽長カメルローアーの作品集。1718年に宮廷書記官の息子として生まれたカメルローアーは、幼い頃から音楽的才能に恵まれ、1744年にフライジング大聖堂から聖職者として任命された際には、優れた音楽家、作曲家としても評価されていました。その後、宮廷楽長に任命されてからは、ほぼ40年に渡り数多くの作品を書き街の音楽文化の発展に寄与したことで知られています。現在はその偉業を記念し、フライジングの音楽学校には彼の名が冠されているほどに地元の人々に愛されています。
カメルローアー生誕300年を記念して製作されたこのアルバムで中心となるのは、フライジングのカメルローアー音楽学校に通っていたリュート奏者クリストフ・エクルフーバー。地元以外では知名度の低いカメルローアーの作品を編集、彼の仲間たちと共に録音に臨みました。大部分の曲は世界初録音であり、また演奏される楽器についても研究が凝らされています。ここで用いられているガリコーンとは「マンドーラ」とも呼ばれるリュートの後継楽器のこと。ドイツではこの楽器からリュートギターが生まれたとされています。知られざる作品を当時の音で聴く楽しみに溢れた1枚です。
(ナクソス・ジャパン)
『プラシドゥス・フォン・カメルローアー:ガリコーン(マンドーラ)のための曲集』
【曲目】
プラシドゥス・フォン・カメルローアー(1718-1782):
1-3.ガリコーン・ソロ(パルティータI)
Andante/Allegro/Menuet
4-6.2台のガリコーンのためのデュオ
Tempo giusto/Echo/Quique
7-9.ガリコーンのための独奏曲(パルティータII)
Andante ex B/Allegro/Menuet
10-13.2台のガリコーンとチェロのためのトリオ C/A
Andante/Allegro/Menuet/Allgro
14-16.ガリコーンのための独奏曲(パルティータIII)
Adagio/Allegro/Menuet
17-19.ガリコーンのための独奏曲(パルティータIV)
Menuet/Allegro/Menuet
20-24.パルティータ EX F
Siciliana/Menuet/Paisan/Menuet/Finale Allegro
【演奏】
クリストフ・エクルフーバー(ガリコーン[マンドーラ])
[使用楽器]
8弦ガリコーン d(2015年 H.ハーゼンフス製…原型ヴァイゲルト2016年 J.クライゼル最終調整)
10弦マンドーラ e(1996年 M.シファード製…原型フライ)
6弦コラコーン a(2014年 M.サレルノ製…原型ショルン)
ハンス・ブリューデル(ガリコーン)
(使用楽器:8弦ガリコーン d[2008年 G.シェーネ製…原型ヴェネーレ])
テオーナ・グッバ=チヘイゼ(バロック・ヴァイオリン)
(使用楽器:1800年頃 作者不詳 deutscher Sprachraum)
アンゲリカ・フィヒター(バロック・ヴァイオリン)
(使用楽器:18世紀 作者不詳 nach Klotz)
ザビーナ・レールマン(バロック・チェロ)
(使用楽器:1780年頃 作者不詳 Frankreich)
a'=440Hz mitteltonige Temperatur=中音全律(1/6)
【録音】
2017年3月13日,4月3日 Marstall-Landratsamt Freising…1-3.7-9.14-16.17-19
2017年11月11,12日 Aula-Grundschule St. Korbinian, Freising…4-6.10-13.20-24
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年08月31日 00:00