ポーランドのピアニスト、アレクサンドル・デンビチ『J.S.バッハ:インヴェンションズ』
ポーランドで最も人気のあるピアニストのひとり、アレクサンドル・デンビチ。
2013「Transatlantyk Instant Composition Contest」の優勝者で、映画音楽にインスパイアされた自身のピアノ作品のアルバム「Cinematic Piano」でポーランドでのクラシック・チャート1位を獲得し、同じ出身のチェリストのマルチン・ズドゥニクと組んだ「Bach stories」(9029.584015)も、チャート上位となり話題となったアルバムです。
彼の音楽は即興性に溢れたものですが、このアルバムのバッハ演奏は、楽譜を綿密に見直し、伝統的バロック様式、現代風、明暗、綿密さ、偶然的な瞬間というものを大切にしたもの。楽譜どおりに演奏していますが、それはしっとりとした落ち着きのあるもので、まるで万華鏡をのぞいているような美しさで、印象、感情が反映されているのがわかります。
「私は毎回のそういった発見が好きなので、バッハを演奏するのです! バロック様式の装飾音を加えながら歴史を追い、2声、3声という単純な和声に込められたバッハの偉大なる作曲法に興奮します。その凝縮された美しさは、時代を超越したもの」と語っています。
このバッハ30曲の演奏のあとには、彼がこの曲にインスピレーションされた自作のトッカータが収録されています。こちらはさらに時代を超越し、ジャズやモダン・ダンスを取り入れた現代風作風が楽しめます。
(ワーナーミュージック)
『J.S.バッハ:インヴェンションズ』
【収録予定曲】
1) J.S.バッハ:インヴェンション BWV.772-786
2) J.S.バッハ:シンフォニア BWV.787-801
3) アレクサンドル・デンビチ:4つのトッカータ
【演奏】
アレクサンドル・デンビチ(ピアノ)
【録音】
2018年5月、ワルシャワ、フィルハーモニック・ホール
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年09月25日 00:00