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ジェレミー・デンクによるピアノで辿る音楽集!『c.1300-c.2000』~1300年から2000年までの音楽の旅(2枚組)

デンク

1970年ノースカロライナ生まれのジェレミー・デンク。バッハから現代音楽まで幅広いレパートリーを持つデンクは、これまでにも、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」や、アメリカの現代作品、リゲティとベートーヴェンを組み合わせたユニークなアルバムを数多くリリースしていましたが、今回の2枚組は更に興味深い選曲となっています。

「1300年から2000年までの音楽の旅」であるこのアルバム、収録されているのはマショー、ジル・バンショワやオケゲムと言ったルネサンスの作品からシュトックハウゼン、グラス、リゲティなどの現代作品です。時代を追って順々に曲が置かれていますが、スカルラッティ以前の作品をモダンピアノで聴くという試み自体、かなり挑戦的であり、デンクの指から生まれる繊細、かつ不思議な音響は、多くの聴き手に独特な浮遊感をもたらすでしょう。CD2になると普段耳にする作品が多く、安心感に包まれると同時に、彼独自のユニークな解釈に心が躍ります。

作品がグラスからリゲティに辿り着き、700年に渡る音楽の旅が終わったかと思うと、最後にもう一度ジル・バンショワが戻ってくるのも一興です。聴き手の知的好奇心を大いに刺激する好企画アルバムです。
(ワーナーミュージック)

『c.1300-c.2000』~1300年から2000年までの音楽の旅
【曲目】
《CD1》
1) マショー:『優しい恋人よ』
2) バンショワ:『哀しきよろこび』
3) オケゲム:『ミサ・プロラツィオーヌム(種々の比率のミサ曲)』より「キリエ」
4) デュファイ:『気高く淑やかな心よ』
5) ジョスカン・デ・プレ:『ミサ・パンジェ・リングァ』より「キリエ」
6) クレマン・ジャヌカン:『すてきな遊び』
7) バード:『マイ・レディ・ネヴェルス・ブック』より「ヴォランタリー」
8) ジェズアルド:『ぼくの甘い宝よ』
9) モンテヴェルディ:『西の風がもどり好天をもたらす』
10) パーセル:『グラウンド ハ短調』
11) D.スカルラッティ:『ソナタ 変ロ長調 KK.551』
12) J.Sバッハ:『半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903』
《CD2》
1) モーツァルト:『ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 K.545』より第2楽章
2) ベートーヴェン:『ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111-1』より第1楽章
3) シューマン:『幻想小曲集 Op.12』より第5番「夜に」
4) ショパン:『24の前奏曲 Op.28』より第1&2番
5) ワーグナー(リスト編):『イゾルデの愛の死』
6) ブラームス:『間奏曲 ロ短調 Op.119-1』
7) シェーンベルク:『3つのピアノ小品Op.11』より第1曲「Massige viertel」
8) ドビュッシー:『水の反映』
9) ストラヴィンスキー:『ピアノ・ラグ・ミュージック』
10) シュトックハウゼン:『ピアノ曲I』、
11) フィリップ・グラス:『エチュード第2番』、
12) リゲティ:『ピアノのための練習曲集第1巻』より第6曲「ワルシャワの秋」、
13) バンショワ:『哀しきよろこび』

【演奏】
ジェレミー・デンク(ピアノ)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2018年12月17日 00:00