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ニコライ・ルガンスキー~フランク:“前奏曲、コラールとフーガ”、“前奏曲、アリアと終曲”、他

ルガンスキー

理知と深みを具えた、ルガンスキー絶品のフランク

ルガンスキー最新盤は何とフランク作品集。意外な感があるかもしれませんが、彼はこれまでもレーピンやクニャーゼフ(チェロ版)とヴァイオリン・ソナタを録音・演奏し、その素晴しさが高く評価されてきました。また2015年の来日公演で披露した「前奏曲、フーガと変奏曲」の感動的な演奏が語り草となっています。長年フランク作品集の録音を夢見ていたそうですが、今回ついに実現。

ルガンスキーといえば、正確無比な技巧と緻密に計算された設計で説得力満点の演奏を繰り広げてきました。その点でフランクはルガンスキーにうってつけ。全く外面的でないのに恐ろしく技術的に難しく、また一音たりとも忽せにできぬ理詰めな構成を、まるで科学を解きほぐすように再現しています。

嬉しいのが感動的なオルガン曲2篇のピアノ編曲が収められていること。「前奏曲、フーガと変奏曲」の静かに切々と紡ぐ哀切感、ルガンスキー自身の編曲による「コラール第2 番」の俊厳さは絶品。いつもの轟き渡るルガンスキーの輝かしいピアノの音色を抑え、オルガンのような音を出してはいるのが注目です。この曲はフランク最後の作品で、それを最後に置いている点にもルガンスキーの深い理解とこだわりを感じます。
(キングインターナショナル)

【曲目】
フランク:
1.前奏曲、コラールとフーガ
2.前奏曲、アリアと終曲
3.前奏曲、フーガと変奏曲(ハロルド・バウアー編)
4.コラール第2番 ロ短調(ニコライ・ルガンスキー編)

【演奏】
ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)

【録音】
2019年7月、サル・ド・シャントネイル(スイス)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2020年01月28日 00:00