フバイ門下の幻の天才ヴァイオリニスト、ワンダ・ルッザート未発表録音集8枚組BOX!
幻の天才ヴァイオリニスト、ワンダ・ルッザート
未発表録音8枚組BOX!
ワンダ・ルッザート(1919-2002)は北イタリア、スイスとの国境に近いヴァレーゼの生まれ。少女の時から天才ヴァイオリニストと騒がれた。
1932年、伝説的なヴァイオリン・コンクール、ウィーン・コンクールが催され、第1位にジョコンダ・デ・ヴィート、第2位にリカルド・オドノポソフ、第3位にジークフリート・ボリスなどが入る中、僅か13歳のルッザートが12歳のジネット・ヌヴー(二人は同年の5ヶ月違い)と共に第4位を獲得して大いに話題となった。
デ・ヴィートとオドノポゾフとボリスとヌヴー・・・一体どんな年だ、と思わずにはいられないが、この時の審査員の一人が偉大なヴァイオリニスト、イェネー・フバイ。これが縁で、ルッザートは晩年のフバイの弟子になった。
ちなみにこのコンクールの審査員、イェネー・フバイを筆頭に、クレメンス・クラウス、エネスコ、ヤン・クーベリック、アドルフ・ブッシュ、カール・フレッシュ、フーベルマン、フィテルベルク、エーリヒ・クライバー、クーレンカンプ、モントゥー、スーク、シマノフスキ・・・という前代未聞の陣容だった。
さてルッザート、第二次世界大戦が終わるとルッザートは欧米で幅広く活躍し、1964年には来日も果たしている。そのヴァイオリンは、知的な上品さと(彼女はミラノの裕福な一族の出)とフバイ仕込の深い音楽性が見事に融合したもので、非常に魅力的と言われていた。ところが彼女はまだ50代の頃に早々に引退してしまう。だから残念なことに彼女はレコード用の商業録音を一つも残さなかった。そしてルッザートは生前から完全に幻のヴァイオリニストになってしまったのである。
したがってこのCDに収録された録音はどれも極めて重要。プライベート録音や放送録音をかきあつめ、なかでもチャイコフスキー、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、さらにブラームス、フランクのソナタはファン狂喜のお宝音源。しかも音源だけでなく、多くの珍しい写真をこれでもかと掲載。製作者の熱い思いを感じてもらえるはず。
(東武ランドシステム)
【曲目】
CD1
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
エフレム・クルツ(指揮)
ミラノRAI交響楽団
録音:1960.6.21
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
フランコ・カラシオーロ(指揮)
ミラノRAI交響楽団
録音:1966.11.9
CD2
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ニクラウス・ウィス(指揮)
スイス・イタリアーナ放送管弦楽団
録音:1970.6.7
ゲディーニ(1892-1965):ディヴェルティメント(1959/60)
フルマール・シャッツ(指揮)
トリノRAI交響楽団
録音:1960.10.28※世界初演
上記練習風景(プライベート・テープより)
CD3
R・シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ
ハンス・フォークト(Pf)
録音:1962.2.23
マルゴーラ:ヴァイオリン・ソナタ
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1968.12.19
ピツェッティ:キャンティ
シマノフスキ:アレトゥーサの泉(断章)
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1968 未放送録音
CD4
シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第1番 Op.137/1 D.384
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1962
(シューベルトは断片録音含む、シューマンはリハーサル収録、下記とは別録音、ともにプライベート・テープより)
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1962
CD5
メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ Op.4
フランク:ヴァイオリン・ソナタ
(リハーサル収録)
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1962
フランツ・リース(1846-1932):常動曲
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1962 未放送録音
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1955.3.13
CD6
ヴェラチーニ:ヴァイオリン・ソナタ
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1955
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ(第4番) Op.1/13, HWV.371
クライスラー:前奏曲とアレグロ」(プニャーニのスタイルによる)
シマノフスキ:アレトゥーサの泉
フランツ・リース:常動曲
アントニオ・ベルトラーミ(Pf)
録音:1969(オリジナル・テープは紛失)
(練習風景)
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番(断片演奏含む)
録音:1960 自宅録音
(練習風景)
パガニーニ:カプリース第5番(断片演奏含む)
録音:1960 自宅録音
(練習風景)
パガニーニ:カプリース第5番
録音:1966 自宅録音
CD7
(練習風景)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲第1楽章より
ゲディーニ:ディヴェルティメントより
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番より
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲より
録音:1960 自宅練習風景(プライベート録音)
CD8
(ラスト・レコーディング)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ Op.4
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番
レオナルド・レオナルディ(Pf)
録音:1979.1.31
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2020年02月07日 00:00