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ポルノグラフィティ 神vs神を振り返って

2019年9月7日、8日と東京ドームで開催された「NIPPONロマンスポルノ'19~神vs神」から早6ヶ月が経とうとしている。リリースされた映像作品を見ながらあの時感じた想いを思い出し、このコラムを書いている。是非皆様の、「あなたの想い」を振り返るきっかけになれれば幸いである。

当日アリーナにいた私は、ライブ開始前恒例の客いじりで曲名をドームみんなで叫んでいるのを聴いたとき、つんざくような、声が想いとなり塊でぶつかってきたのを感じた。武者震い。すでに泣きそうだった。ライブが始まった。

M1「プッシュプレイ」という破壊力。コラムの半分はここです。
私自身この曲への想いは相当で、最後にライブで聴いたのは2006年7月22日の初横浜スタジアム公演『横浜ロマンスポルノ'06 〜キャッチ ザ ハネウマ〜』である。以後13年以上、ライブでこの曲を聴けることを楽しみにしていた。またこの曲を聴いて鳥肌が立てば「俺、まだやれる」と思うようにしているくらい大切な曲である。また私事で恐縮だが、昔から曲のキーを変えて聴くことが大好きである。
その大切な曲とキーを変えるという奇跡が起きたのが1曲目。アカペラでサビを歌い出した時の歓声など全く聴こえないくらい、頭が真っ白になっていた。と同時に、曲が終わるまで涙が止まらなかった。13年前、高校生だった自分が現在に至るまでの喜怒哀楽があの1曲の間に自分の中であふれていた。そして何故キーをDからEへと上げたかは、最後に分かる。

M2のメリッサもポルノグラフィティを知るきっかけの大切な曲。イントロのドラムから涙が止まらない。自分がライブで聴けたらもう他に何もいらないと思える曲を2曲連続でやるのか。もう開始10分経たずに持ってきたハネウマタオルは涙でびっしょりだった。どうしてくれよう。

今回の「神vs神」というタイトルには1日目2日目と対比を見せることがコンセプトの1つだったが、その対比がまず「ホーン隊」vs「ストリングス隊」というなんという贅沢。

初日にはイントロ1秒で全身の血液が沸騰するブチ上げソング「Mugen」やダークな名曲「渦」。2日目は登場で歓声が鳴り止まない金髪鬼軍曹バイオリンNAOTOさんと岡野さんによる弾き語りの「瞳の奥をのぞかせて」や代表曲「サウダージ」とまさに「神vs神」であった。特に「愛が呼ぶほうへ」は両日ともに演奏され、1日目はホーン隊のモーニングソングのようなアレンジ、2日目はストリングス隊による原曲の通り、暖かい夕暮れ時に聴きたくなるアレンジという贅沢な聴き比べ。お高い天麩羅を塩で食べるか、めんつゆで食べるかのような。腹減った。もう午前2時。

また聴き比べとして「n.t.」というほぼライブでやらない岡野さん珠玉の名曲を1日目で弾き語り、2日目でバンドアレンジで演奏するという奇跡。それほど岡野さんにとって大切な曲であることが伺い知れる。

そして両日とも本編ラストは「VS」。曲の終わり、「プッシュプレイ」のギターフレーズを弾き、「あのロッカー、まだ戦ってるかな?」と歌って締めるという、なんともニクい演出。「プッシュプレイ」のキーを変えていたのは「VS」に合わせるためだったのかとハッと気づかされた。書いていて鳥肌が止まらない。「VS」で「そうかあの日の僕は今日を見ていたのかな こんなにも晴れ渡っている」という「今日」は「プッシュプレイ」の「狂喜する声が満ち溢れていた 立ち向かうように 髪を振り乱し「その拳突き上げろ」と唄う」という歌詞の通りの今回のライブであろう。「プッシュプレイ」を書いたときにすでにこの光景を見ていたのか。まさに壮大な伏線回収。神オチ。

「プッシュプレイ」から両日始まり、「VS」で両日終わる。その間にはそれぞれ違った曲が演奏されていた。まるで「ポルノグラフィティと私」だけの思い出を振り返る旅に出たかのような、そんな気持ちになれた。

ライブの映像作品もMCは削られているが熱狂は凝縮され、当日来られなかった方も十分その熱狂を感じられる作品となっている。また当日の銀テープも封入されているので、映像を見ながらテープを触ってニヤニヤしてほしい。タワーレコードでは銀テープを持ち運んだり、保管できるグッズも取り扱っているので買ってほしい。

控えめに言って「神」、大げさに言って「神」なライブだった。

 

3時です。寝ましょう。夢の中、東京ドームで皆様とまたウェーブ出来ますように。

 

タワーレコード オンライン みき

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タグ : スタッフコラム

掲載: 2020年03月08日 11:00