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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.70

シェリー・マン『マイ・フェア・レディ』(1956)

SM

シェリー・マン(ds)
アンドレ・プレヴィン(p)
リロイ・ヴィネガー(b)

1956年8月17日、ロサンゼルスにて録音

曲目:
01.教会に間に合うように行ってくれ
02.きみ住む街で
03.アイヴ・グロウン・アカスタムド・トゥ・ハー・フェイス
04.そうなったら素敵
05.アスコット・ガヴォット
06.ショウ・ミー
07.ちょっぴり幸せ
08.一晩中踊れたら

【アルバム紹介】
1.ウェスト・コーストの人気ジャズ・ドラマー、シェリー・マンの傑作
2.ミュージカル名作『マイ・フェア・レディ』のジャズ版
3.美女をあしらった、オシャレなイメージのジャケットも魅力

ウェスト・コースト・ジャズ名盤の紹介が続きます。
前回、ウェスト・コーストの名サックス奏者バド・シャンクをご紹介いたしましたが、今回はドラマーのシェリー・マンの代表作になります。
ドラマーがリーダーのアルバムですが、ピアノ、ベースとトリオで演奏しており、非常に優秀なピアノ・トリオ編成の傑作といえます。

楽曲の題材はミュージカルの名作『マイ・フェア・レディ』。
その楽曲をピアノ・トリオで聴かせるジャズ版といえる内容になっており、スタンダード・チューンとしても知られる“君住む町で”や“一晩中踊れたら”などをライトなタッチで活き活きと描きだしています。

メンバーはピアノが、ウェスト・コースト・ジャズ・シーンの実力派で、後にクラシックの指揮者としても有名になるアンドレ・プレヴィン、そしてフレキシブルなベース・ワークで聴かせるリロイ・ヴィネガー。
シェリー・マンのスインギーなドラムスに乗って軽快に聴かせます。
なお、アンドレ・プレヴィンは映画『マイ・フェア・レディ』では音楽監督をつとめており、アカデミー編曲賞を受賞しています。

ジャケットも西海岸のレーベル、コンテンポラリー・レコード(創設者はレスター・ケーニッヒ)らしい、 美女をあしらった、オシャレなイメージが漂うデザインも魅力です。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
名演!“一晩中踊れたら”。

ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の中でも、作品を象徴する1曲であるこの曲を、タイトルのごとく、一晩中踊っていられるほどのスイング感でカヴァーした名演になっており、聴きごたえのある演奏は必聴です。
まず、プレヴィンのピアノが、緊張感あふれる音使いのリフを提示し、そこにタンパリン等でリズムが加わり、テーマのメロディが始まりますが、どことなくこのリフとは不協和音的な感じのまま進みます。チラリチラリとバックの音が調和してくると、曲の持つ本来の明るさが全開になる、というアレンジは見事です。
テーマ提示後はブレークを挟み、コード進行にそってピアノ・ソロが展開されてゆきます。
自由で自在なフレージングをたっぷり放った後は、再び冒頭のリフとともにテーマが戻りますが、短く繰り返し、唐突に終わります。
あっという間に聴かせる、鮮やかな3分間芸術ともいえる、センス抜群の“一晩中踊れたら”になっています。

SHM-CD国内盤(一般普及盤)

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2020年03月27日 13:30