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Christian Sands(クリスチャン・サンズ))|挟間美帆ら参加の最新アルバム『Be Water』

Christian Sands

サンズは、2017年にリリースされたワールド・ワイドなリリースを飾ったMack Avenue第一弾『Reach』からマクブライドの2グループで完璧に決めた主流派の演奏はもちろん、幅広い音楽を表現。続く『Facing Dragons』と2作で、コンテンポラリー・ジャズ、R&B, ソウル、モダン・アメリカーナ、また、アフロ・キューバン、ベネズエラのグルーヴなどを盛り込んで独自の音楽の世界を切り拓いた。

本作は、そんな歩みを見せる彼が、「水という物質のもつ性質~“流動性”“順応性”」からインスパイアされた10編で、"静けさ"、"美しさ"と共に"強大な力"も持ち、哲学的な発想も生む水をテーマにしたコンセプト・コンポジション・アルバム。演奏は、中村恭士とクラレンス・ペンとのトリオを核に、マーヴィン・スウェル、マーカス・ストリックランド、ショーン・ジョーンズ、スティーヴ・デイビスをフィーチャー。

静謐に、しかし、不穏なムードも感じさせる音の空間から、ベースのアルコの響きが浮かび上がり、スライド・ギターの揺らぎとアコースティック・ピアノが絡み、大海と波のうねりを想像させるオープニングは、サンズが大きく影響を受けたという映画監督クエンティン・タランティーノをモデルにしたという予兆に満ちたもの。そのミステリアスなムードに導かれて、10編の演奏では、水をテーマに多彩なイマジネーションが音となって展開される。ドライヴ感溢れるリズムに、ホーンをフィーチャーする場面では、うねりや、強大な力を想起させ、全体的には、動のサウンドが貫かれるが、サンズのマンハッタン・スクール・オブ・ミュージックのクラスメートだった挟間美帆とのエレガントなストリングスをフィーチャーするM8, マーヴィン・スウェルの美しいアコースティック・ギターが響くM9が美しいコントラストを創り上げる。

なお、アルバムのタイトルは、格闘技家、アクション・スターであり、同時に哲学に造詣が深かったというブルース・リーの哲学的な文句※に基づくもの。

※タイトルの元となったブルース・リーの言葉
Empty your mind./Be formless, Shapeless, like water./If you put water into a cup, it becomes the cup./You put water into a bottle and it becomes the bottle./You put it in a teapot it becomes the teapot./Now, water can flow or it can crash. Be water my friend.
心を空にするんだ。/形を捨てて/水のように/水をカップに注げは、水はカップとなり/水をボトルに注げば、水はボトルとなる/そしてティー・ポットに入れればティー・ポットになる/水は流れる事も砕く事もできる/友よ 水になるんだ。

収録曲
01. Intro
02. Sonar
03. Be Water I
04. Crash
05. Drive feat. Marcus Strickland
06. Steam
07. Can’t Find My Way Home
08. Be Water II
09. Still feat. Marvin Sewell
10. Outro

掲載: 2020年05月01日 17:20