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ウィリアム・ヨン/シューベルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.1 (第21, 1, 13, 8, 14番)

ウィリアム・ヨン

叙情性の追求から素晴らしい効果を発揮したシューベルト演奏。
ウィリアム・ヨン/シューベルト:ピアノ・ソナタ全集 Vol.1 (第21, 1, 13, 8, 14番)

ソウルで生まれ、6歳からピアノを始めたウィリアム・ヨンは11歳でソウル・フィルハーモニー管弦楽団と共演し、13歳からボストンに留学。5年間研鑽を積んだ後、ハノーファーでベルント・ゲッケに師事しました。その後は難関として知られるコモ湖国際アカデミーのオーディションを経て奨学金を獲得。2006年から2009年までここで学び、アンドレアス・シュタイアーやメナヘム・プレスラーにも師事し研鑽。数多くの音楽家と共演し、更に音楽性を高めたことで知られています。ソリストとしてだけでなく室内楽奏者としても評価が高く、2016年にリリースされた「モーツァルト・ウィズ・フレンズ」ではザビーネ・マイヤー、ユリア・フィッシャー、ニルス・メンケマイヤーと親密な演奏を聴かせ、2017年の「ECHO賞」で“Chamber Music Recording of the Year”に選出されています。また「OEHMS Classic」レーベルに録音したモーツァルトのソナタ全集も、高く評価されています。
2018年のソニー・クラシカルへのソロ・デビュー・アルバム「シューマン、シューベルト、リスト: ピアノ作品集」では「ウィーンの芳香」を感じ取った気品溢れるロマンティックな演奏を披露してくれましたが、今回はシューベルトのソナタ全集に挑んでいます。1828年にシューベルトが亡くなった年に書かれた第21番と、1815年の夢のようなサウンドを持った第1番との対比。やや軽めな第13番と、未完成のD.571とそれと関係性のある小品、ヴィルトゥオジティを受け継ぎつつ、内省的な深みをも追求した第14番へと受け継ぐという、プログラム順にも凝ったものとなっています。このアルバムもアクセントや鋭さを控えたまろやかな輪郭をもったもので、楽譜を読込み、長大で反復の多いこれらのソナタで機械的な冷たさに陥ること無く、彼の得意とするロマンティックな音楽を気品高く秀逸に演奏しています。

シューベルト:
<CD1>
1. ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960
2. ピアノ・ソナタ第1番 ホ長調 D.157
<CD2>
1. ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 D.664
2. ピアノ・ソナタ第9(8)番 嬰ヘ短調 D.571(断章)
3. アンダンテ イ長調 D.604
4. スケルツォ ニ長調 D.570
5. ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D.784

【演奏】ウィリアム・ヨン(ピアノ)

【録音】2019年3月13-14日、12月9-12日、ドイツ、エルマウ城

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2020年07月17日 12:00