エジプト出身の注目のソプラノ、ファトマ・サイード、デビュー!『エル・ヌール』
[参考音源:Warner Classics 公式チャンネルより]
1991年生まれの若きソプラノ、ファトマ・サイードのデビュー・アルバム!
エジプトで生まれたサイードは、14歳の時に歌のレッスンを始め、その後、2013年にはベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で学士号を取得、2016年にはアダム・フィッシャーの指揮で『魔笛』のパミーノを歌い、高く評価されます。また同年には第8回ヴェロニカ・ダン国際声楽コンクールで優勝を飾った他、BBCラジオ3の新世代アーティストの1人として選出され、世界的な知名度を獲得しました。エジプト国内でも「傑出した才能を持つソプラノ歌手」として幅広く活動を行い、エジプト全国女性評議会から名誉賞を受賞しています。
デビュー・アルバムとなるこの1枚は、彼女の魅力を極限まで引き出すもの。アルバムタイトルの「El Nour」は「光」を意味し、異なる文化、地理、歴史に根差した作品に光をあて、共通の精神を浮かび上がらせることを目的にしています。
ラヴェルの『シェエラザード』やサルスエラからの作品、ファリャやゴーベールなどのフランスやスペインの曲から、エジプトの作曲家の曲と民謡など、オリエンタルな雰囲気を漂わせた魅力的な歌が並んでいます。
アラビア語、フランス語、スペイン語を自由に駆使し、甘く美しい声で歌われる歌曲の数々はなんとも魅力的。サイードの豊かな才能が存分に発揮されています。
また、エジプトの音楽以外の、ラヴェルやビゼーの曲に、アラブ・中近東の笛であるネイを使用することによって、独特な雰囲気を作り出しています。
(ワーナーミュージック)
『エル・ヌール』
【曲目】
1-3) ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』
4) ファリャ:『あなたの黒い瞳』
5) ホセ・セラーノ:サルスエラ『忘却の歌』~マリネラの歌
6) フェルナンド・オブラドルス:『2つの民謡』(お前の一番細い髪の毛で)
7) ベルリオーズ:『ザイーデ』
8) フィリップ・ゴーベール:『エジプトでの休息』
9-11) フェデリコ・ガルシーア・ロルカ:『スペイン古典民謡集』
~「アンダハレオ」「18世紀のセビジャーナス」「セビーリャの子守唄」
12) ガマール・アブデル・ラヒム:『スルタンの娘』
13) ビゼー:『アラビアの女主人のお別れ』
14) Najib Hankache:『Aatini Al Naya Wa Ghanni』
15) Said Darweesh:『El Helwa Di』
16) Elias Rahbani:『Sahar El Layali (Kan Enna Tahoun)』
17) Dawoud Hosni:『Yamama Beida』
【演奏】
ファトマ・サイード(ソプラノ)
マルコム・マルティノー(ピアノ:1-3, 7, 8, 12 & 13)
ラファエル・アギーレ(ギター:4-6, 9-11)
ブルジュ・カラダー(ネイ:2, 13-17)
ヴィジョン弦楽四重奏団(17)
Tim Allhoff(ピアノ:14-17)
Itamar Doari(パーカッション:14-17)
Henning Sieverts(ダブルベース:14-17)
Tamer Pinarbasi(カーヌーン:14-17)
【録音】
2020年1月、ベルリン、イエス=キリスト教会(1-13)
2020年2月17日、ベルリン、エミール・ベルリナー・スタジオ(14-17)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年08月21日 00:00