WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.103
ホリー・コール『Calling You』(1992)
ホリー・コール(vo)
アーロン・デイヴィス(p)
デヴィッド・ピルチ(b)
ジョニー・フリーゴ(vln)
ロバート・スティーヴンソン(b-cl)
1991年6月、7月、トロントにて録音
曲目:
01.トラスト・イン・ミー
02.アイム・ゴナ・ラフ・ユー
03.イフ・アイ・ワー・ア・ベル
04.スマイル
05.パープル・アヴェニュー
06.コーリング・ユー
07.ゴッド・ウィル
08.君住む街角
09.ハニーサックル・ローズ
10.アイル・ビー・シーイング・ユー
【アルバム紹介】
1.カナダの女性シンガーの大ブレイク作
2.バックはアコースティック・ピアノ、アコースティック・ベースというドラムレスのシンプルな編成
3.最大のキー・トラック、ヒット曲“コーリング・ユー”の名カヴァー
100回目達成記念「90年代の名盤特集」第3回目は、1992年にリリースされたカナダの女性シンガー、ホリー・コールのセカンド作です。
元々はカナダのマイナー・レーベルからリリースされ、その後キャピトル・レコードより世界発売された一作で、ホリー・コールにとっては大ブレイク作というべきアルバムです。
前回のローラ・フィジィ同様、輸入盤がまず店頭に並び、最初は「聞いたことのない名前。この人誰だろう?」という感じでしたが、毎日誰かが買っていくので、聴いてみると女性ヴォーカル、アコースティック・ピアノ、アコースティック・ベースというドラムレスのシンプルな編成でのジャジーな内容に納得。当時、こういう大人な雰囲気を持った女性ヴォーカル・アルバムは大変オシャレに映りました。
収録楽曲はジャズのスタンダード曲もありますが、ディズニーの“トラスト・イン・ミー”、チャップリンの“スマイル”、トム・ウェイツが本作のために書き下ろした“パープル・アヴェニュー”、そして本作の最大のキー・トラック“コーリング・ユー”のカヴァーなど全10曲。
【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ホリー・コールの代表曲として知られる“コーリング・ユー”。
1987年の映画『バグダッド・カフェ』の主題歌として知られるこの曲は、ジェヴェッタ・スティールが歌ってヒットし、その年のアカデミー賞最優秀主題歌賞にノミネートされた1曲。それをホリー・コールがインティメイトな編成のバックでカヴァーしたのが本作のバージョン。
ホリー・コールのこのアルバムからはシングル・カットもされ、ホリー・コールの歌でこの曲を知って、ジェヴェッタ・スティールのオリジナル・バージョンを聴きたい、という人も後を絶ちませんでした。
ホリー・コールの歌声や歌唱は、ジャズ・シンガーというよりポップス寄りな印象も受けますが、この曲の一番の聴きどころである「コーリング・ユー」と歌うメロディ・ラインの部分は何度聴いてもどこか引き付けられるものを感じます。
国内盤SHM-CD(一般普及盤)
タグ : WEEKEND JAZZ
掲載: 2020年11月13日 12:00