ドミニク・ヴィス率いるクレマン・ジャヌカン・アンサンブル新録音!ジョスカン・デ・プレの世俗歌曲集
クレマン・ジャヌカン・アンサンブル新録音は、没後500年のジョスカン!意外に録音のない世俗曲集
1980~90年代以来、ルネサンス期のフランス語声楽曲の面白さを紹介し続けたクレマン・ジャヌカン・アンサンブル。主宰者ドミニク・ヴィスは今もバロック・オペラの個性的なキャラクターで活躍していますが、アンサンブルとしての録音は数年ぶり。それも、彼らの音楽性や演劇的な存在が際立つフランス・ルネサンスのレパートリー、しかもジョスカン・デ・プレの世俗シャンソンをアルバム1枚かけて探求するという内容も嬉しいところです。
ジョスカンはフランドル楽派が最も注目された15世紀後半~16世紀前半に活躍し、その絶大な名声がイタリアや北方まで欧州各地に及びました。現在、比較的大規模な教会音楽は多く録音される一方、もうひとつの中軸分野たる世俗シャンソンは体系的な録音がぐっと少なくなっています。
今回の新録音は知られざる名作の数々はもちろん、本人の歿後に派生作が続々創られた「千々の悲しみ」の器楽版も含め、その重要な要素を網羅したと言ってよい選曲。
最新の知見をふまえた解説とともに、フランス語圏の歌手たちならではの適性と豊饒な実践経験が活かされたアルバムに仕上がっています。
(ナクソス・ジャパン)
『ジョスカン・デ・プレ: 世俗歌曲集』
【曲目】
ジョスカン・デ・プレ(1450/55頃-1521)の世俗歌曲さまざま ~テイルマン・スザート1545年刊行の『第7歌曲集』より~
1. 果てしない悲しみに、わたしは耐えねばならない
2. わたしを安らがせてください、麗しく楽しき栗毛色のお嬢さん
3. やさしさがわたしを打ちのめす
4. 恋人のことで嘆かずにはおれない
5. やつれきった心で思うのは、ただ
6. 千々の悲しみ(ルイス・デ・ナルバエスによる器楽版)
7. 偉大なるユピテルの娘であるミューズたちよ
8. 可愛らしくも冷淡な人が、わたしを死に追いやる
9. もう悲しみはこれ以上
10. わが恋人をあとにする苦しみの大きさよ
11. ラ・ベルナルディーナ
12. 金がないのがいちばん辛い
13. わたしに口づけをください、わが愛しくも麗しき女よ
14. わが口には笑み、わが心には嘆き
15. おお、避けがたき死よ(ヒエロニムス・フィンデルスによる器楽版)
16. 千々の悲しみ(ハンス・ノイジードラーによる器楽版)
17. 深い悲しみも、嘆かわしき喜びも
18. どうかわたしをあなたの腕の中に
19. 森の精たちよ(オケゲムの死を悼む悲歌)
【演奏】
クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
[メンバー]
アナイス・ベルトラン(アルト)
ドミニク・ヴィス(カウンターテナー)
マルシャル・ポリア(テノール)
ユーグ・プリマール(テノール)
ルノー・ドレーグ(バス)
エリック・ベロック(リュート・フォルテ)
ヤン・ムーラン(ヴァージナル&ポジティフ・オルガン)
使用楽器:
副鍵盤付ミュゼラール型ヴァージナル
[アントウェルペンのヨハンネス・リュッケルス1623年製作モデルに基づくアンドレアス&ヤーコブ・シルストレーム2008~2010年製作]
5音栓付ポジティフ・オルガン
[フランソワ・レイエラント・コレクションのドイツ語圏およびイタリア半島における16~17世紀の楽器群に基づくスタヴロ(ベルギー)のドミニク・トマ製作]
リュート・フォルテ
[アンドレ・ビュルゲットのモデルに基づくミヒャエル・ハーザー2016年製作]
調律: 1/6コンマ・ミーントーン
【録音】
2020年2月
アルドロ城エリザベス朝式劇場、コンデット(フランス東北部パ=ド=カレ県)
[日本語解説、歌詞訳付き]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年11月27日 00:00