Naxos~2021年5月第1回発売新譜情報(6タイトル)
[セプトゥーラ~金管七重奏音楽集 第7集/Naxos Music 公式チャンネルより]
今回は、ロンドンの金管アンサンブル「セプトゥーラ」のアルバム第7集となるガーシュウィンとコープランドの作品集に、20世紀ベルギーの作曲家マルセル・ポートの交響曲全集、ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史第4集となるアレンスキーとタネーエフの作品集、リストのピアノ作品全集第58集など、世界初録音を含むCD6タイトルがリリースされます。
金管七重奏音楽集 第7集~ガーシュウィン/コープランド
セプトゥーラ
近年、ソリストとしても活躍するマシュー・ジーをはじめとする、ロンドンの名奏者たちが参加する金管アンサンブル"セプトゥーラ"。
ロンドン王立音楽院のアンサンブル・イン・レジデンスを務める彼らによる「金管七重奏のための音楽 第7集」はアメリカを代表する2人の作曲家、ガーシュウィンとコープランドの作品集です。
「パリのアメリカ人」はガーシュウィン自身のパリ滞在に基づき、1920年代には世界で最も進んだ都市の一つパリの活気と喧騒を音で描いたもの。かたやコープランドの「静かな都会」は昼間は喧騒と活気にあふれるニューヨークの夜の静寂の中で織りなされる人間模様(もとは劇付随音楽)を描いた音楽。この対照的な2作品を彼らは絶妙なアレンジによって演奏。原曲とは異なる魅力を見せています。そしてガーシュウィンの「3つの前奏曲」を経て、コープランドの「アパラチアの春」でアンサンブルの輝かしい妙技が炸裂。楽器の特性と各奏者の持ち味を存分に生かしたサイモン・コックスとマシュー・ナイトによるアレンジも聴きどころです。
(ナクソス・ジャパン)
マルセル・ポート(1901-1988):交響曲全集(2枚組)
ハンス・ロトマン(指揮)ブリュッセル・フィル、フランツ・アンドレ(指揮)ベルギー放送響、他
20世紀ベルギーの作曲家マルセル・ポート。ブリュッセル音楽院で学んだ後、アントウェルペン音楽院でベルギーで強い影響力を持っていた作曲家ポール・ジルソンに師事。さらにパリのエコールノルマル音楽院でポール・デュカスに作曲を師事しました。1925年からはジルソンの弟子たちが組織したグループ"Les Synthétistes"のメンバーとして近代音楽の普及に尽力、また批評家としても『ベルギー音楽批評』誌で15年にわたり、ジルソンとともに執筆を行いました。1960年からはベルギー作曲家連盟を設立、初代会長の座に就いています。彼は、ジャズの要素をいち早く自作に採り入れたことで知られ、代表作である7つの交響曲でもラヴェルやストラヴィンスキーの影響と、ジャズ風の旋律がうまく融合した、色彩豊かな響きと力強いリズムを存分に味わうことができます。
この全曲収録盤には1960年の歴史的録音から1996年の録音まで、4人の指揮者と4つのオーケストラによる演奏を収録。ポートが生前から高い人気を誇っていたことがうかがえます。
(ナクソス・ジャパン)
ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第4集~アレンスキー/タネーエフ
ブラームス・トリオ
ブラームス・トリオによるロシア・ピアノ三重奏曲の伝統を追うシリーズ、第4集に登場するのはアレンスキーとタネーエフの三重奏曲。2人ともチャイコフスキーとラフマニノフの中間に位置する19世紀の終わりに活躍した作曲家であり、その三重奏曲も、濃厚なロマンティシズムと美しい旋律に満たされた充実した作風を持つ味わい深い仕上がりを見せています。
アレンスキーの三重奏曲は「亡き芸術家への追悼音楽」というロシアの伝統に則った作品で、1889年にこの世を去った名チェリスト、カール・ダヴィドフに捧げられています。かたやタネーエフの三重奏曲は、特定の誰かのための作品ではありませんが、チャイコフスキーの流れを汲む高度な作曲技法が遺憾なく発揮されています。どちらも19世紀ロシア音楽における「ピアノ三重奏曲」のジャンルの発展に寄与し、さらなる進化の礎を築いた力作です。
(ナクソス・ジャパン)
一部世界初録音
ニコス・スカルコッタス(1904-1949):波のダンス
ステファノス・ツィアリス(指揮)アテネ国立管弦楽団
20世紀前半のギリシャ音楽界を牽引した功績で知られるスカルコッタス。アテネ音楽院でヴァイオリンを学び、ベルリンに留学。その後作曲に転向しパウル・ユオン、クルト・ヴァイル、フィリップ・ヤルナッハに就いて学んだ彼は、シェーンベルクのマスタークラスに参加するなど、十二音音楽にも高い関心を寄せました。ギリシャに帰国後は、十二音技法を用いた作品を発表すると同時に、ギリシャの民族音楽を元にした舞曲も数多く作曲。
このアルバムには民族音楽の要素を存分に用いた「ギリシャ舞曲」と「組曲第1番」の2作品を中心に収録。この組曲はスカルコッタスがベルリンに残してきた総譜を、後年彼自身が記憶から再構築したもので、無調、新古典主義の要素がバランスよく取り入れられたユニークな曲調を持っています。アルバム・タイトル「波のダンス」を含む1949年のバレエ音楽「海」は描写的な曲。調性が支配する耳なじみのよい曲調です。
演奏するアテネ国立管弦楽団はスカルコッタスがヴァイオリニストとして在籍していたオーケストラ。同じくツィリアスが指揮したスカルコッタス作品集第1集(8.574154)も高く評価されています。
(ナクソス・ジャパン)
フランツ・リスト(1811-1886):ピアノ曲全集 第58集~さまざまな国の旋律によるピアノ作品集
ドモンコス・チャバイ(ピアノ)
リストのピアノ曲全集シリーズ第58集。アルバムに収録されているのは「5つのハンガリー民謡」をはじめとする様々な国にまつわる作品です。「ナポリのカンツォーネ」は1842年の作品。通常演奏されるのは1848年に改訂された第2稿(トラック17)で、演奏しやすいように半音低く移調されていますが、このアルバムには原調の「嬰ヘ長調」で書かれた初稿版(トラック1)も収録しています。「5つのハンガリー民謡」はリストがピアニストとして活動を始めた50周年の祝賀会に向けて書いたもので、自らのハンガリー愛を表明した作品です。他にはチェコや、古いフランスの歌、ポーランド民謡をモティーフにした曲(トラック12はショパンの「乙女の願い」と同じ旋律)や、おなじみの「ラ・マルセイエーズ」や「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」など親しみやすい旋律が華麗な装いで登場します。演奏しているチャバイはハンガリー出身で現在ロンドンを拠点に活躍するピアニスト。目の覚めるような技巧の持ち主です。
(ナクソス・ジャパン)
悪魔のカプリース
マベル・ミラン(ギター)
1993年生まれの若きギタリスト、マベル・ミランのリサイタル・アルバム。スペインで生まれ、バレアレス諸島の高等音楽院でペドロ・マテオに師事するほか、数多くの名教師たちからギターを学びました。同時にマドリード・コンプルテンセ大学で法学を学び、2017年には修士号も取得したという才媛です。コンサート・アーティストとしては15歳でデビュー。ピアニストである姉セリアとともに、スペイン全土で30回を超えるコンサート・ツアーを開催し人気を博したことでも知られます。また、ブローウェルのソナタ(ADLiBMusic)で2017年のラテン・グラミー賞も獲得しました。
このアルバムは、彼女が得意とするさまざまな作品を集めた1枚。アンダルシアのリズムが横溢するマラツやトゥリーナの曲から、ロマンティックなポンセとメルツの曲などギターの名作中の名作が並びます。とりわけ、タイトルにもなったカステルヌォーヴォ=テデスコの「悪魔のカプリース」はミランの卓越したテクニックと音楽性が存分に発揮された見事な演奏。目まぐるしく変化する楽想を巧みに描き出し、聴き手の耳を惹きつけてやみません。
(ナクソス・ジャパン)
[Naxos Music 公式チャンネルより]
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年04月01日 00:00