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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.124

アート・ブレイキー『バードランドの夜 Vol. 1』(1956)

AB

アート・ブレイキー(ds)
クリフォード・ブラウン(tp)
ルー・ドナルドソン(as)
ホレス・シルヴァー(p)
カーリー・ラッセル(b)

1954年2月21日、ニューヨーク、バードランドにてライヴ録音

曲目(オリジナル発売時):
01.スプリット・キック
02.ワンス・イン・ア・ホワイル
03.クイックシルヴァー
04.チュニジアの夜
05.メイリー

【アルバム紹介】
1.NYのジャズ・クラブの雰囲気たっぷりのハード・バップ・ライヴ
2.アート・ブレイキーのドライヴするドラミングが圧巻
3.天才トランペッター、クリフォード・ブラウンのプレイは必聴

前回に続きブルーノートの名盤を引き続き紹介しますが、内容はNYのジャズ・クラブの雰囲気たっぷりのハード・バップのパフォーマンスを収録したライヴ盤です。
このコーナーで取り上げた前々回のセロニアス・モンク、前回のソニー・ロリンズのどちらのアルバムにも参加している名ドラマー、アート・ブレイキーが本作の主役になります。

レコーディングが収録されたクラブ、バードランドは名ジャズ・ライヴハウスとして知られ、数々の名だたるセッションの舞台となったところですが、本作は1曲目にそこの名物司会者ピー・ウィー・マーケットのアナウンスが1分ほど収録されており、それがその当時のNYのジャズ・シーンの活気をダイレクトに伝え、本作を特徴づけています。

この時はまだ自身のグループ、ジャズ・メッセンジャーズを名乗る前のシンプルな“クインテット”としてアート・ブレイキーが演奏に臨んでおり、その豪快でダイナミックなドライヴするドラミングは圧巻で、スタジオ・レコーディングとは違った熱気あふれる演奏で迫ります。

またメンバーはアルト・サックスにルー・ドナルドソン、ピアノにホレス・シルヴァー、ベースにカーリー・ラッセルという名手たちに加え、この時若干23歳の天才トランペッター、クリフォード・ブラウンが参加しており、その鮮やかなフレージングのプレイは必聴です。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
クリフォード・ブラウンをフィーチャーしたバラード名演“ワンス・イン・ア・ホワイル”。

終始、NYハード・バップらしい熱い演奏が楽しめるアルバムですが、ここでは敢えて、クリフォード・ブラウンの歌心満点のバラード名演となったこのスタンダード・ナンバーをお勧めします。
この演奏の時はアルト・サックスのルー・ドナルドソンはお休みで、ブラウンのトランペットとピアノ・トリオによるワン・ホーン・カルテットの編成で聴かせています。
ピアノのリリカルなイントロの後、艶やかで美しいトーンのトランペットがロマンティックなテーマを吹き始めます。ソロに移ると、バックのリズムはテンポ・アップし、流麗で見事なフレーズを連続させ、まさに天才の名に相応しい名プレイを展開してゆきます。
再びテンポが元に戻り、テーマに回帰しますが、そのエンディング直前に無伴奏で聴かせるカデンツァ風のトランペット・ソロが素晴らしく、それがこのトラックを何度も聴きたくなる理由になります。
クリフォード・ブラウンはこの録音の2年後、交通事故により25歳の若さで亡くなってしまいますが、残されたレコーディングの中でもライヴ演奏でこそ聴ける天性の才能を伺い知ることができる名演になっています。

国内盤SHM-CD(一般普及盤)

 

国内盤UHQCD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2021年04月16日 10:00