WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.125
ホレス・シルヴァー『ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ』(1959)
ホレス・シルヴァー(p)
ブルー・ミッチェル(tp)
ジュニア・クック(ts)
ジーン・テイラー(b)
ルイス・ヘイズ(ds)
1959年8月29日、30日、9月13日、ニュージャージーにて録音
曲目(オリジナル発売時):
01.ブロ-イン・ザ・ブルース・アウェイ
02.セント・ヴィタス・ダンス
03.ブレイク・シティ
04.ピース
05.シスター・セイディ
06.ザ・バクダッド・ブルース
07.メランコリー・ムード
【アルバム紹介】
1.モダン・ジャズ期の最強のファンキー・ピアニストの傑作
2.編成はクインテットがメイン、2曲だけピアノ・トリオあり
3.全曲オリジナル。ファンキー名曲“シスター・セイディ”収録
前々回のソニー・ロリンズ、前回のアート・ブレイキーの両傑作に参加しているピアニスト、ホレス・シルヴァーの名盤を紹介します。
ホレス・シルヴァーはモダン・ジャズ期に最強のファンキー・ピアニストとして名を馳せ、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズに参加し活躍しました。
その後自身のクインテットを結成、メンバーにはトランペットのブルー・ミッチェルをはじめとする名手ぞろいで、独自のハード・バップを展開。本作は編成はクインテットがメインとなりますが、2曲目“セント・ヴィタス・ダンス”と7曲目“メランコリー・ムード”はピアノ・トリオの編成で聴かせます。
シルヴァーは作曲能力に長け、数々の名曲を世に送り出しており、それらはスタンダード曲として定着している楽曲も多く、本作に収録のファンキー名曲“シスター・セイディ”はシルヴァーの“ヒット”の一つとなります。この他、4曲目のバラード“ピース”も多くのカヴァーを生んでいる名ナンバーです。
【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
シルヴァー流ファンキー炸裂“シスター・セイディ”。
ホレス・シルヴァーの名曲、ということだけでなく、ブルーノートの名曲として広く知られている楽曲です。
シルヴァーの楽曲特有のファンキーさが全開のナンバーであり、50年代当時のジャズの空気感をたっぷり堪能できる1曲となっています。
テーマは、コール&レスポンスを模したホーンとピアノの掛け合いのメロディに中間部が加わった形式で書かれています。
勢いよくテーマが始まり、その後、ソロに入ると、スイングビートに乗ってトランペット、テナー・サックス、ピアノという順番で続きますが、ただテーマのコード進行を繰り返すだけでなく途中でホーンが加わるなどのアレンジも巧みで、変化に富んだスイング・ナンバーであることが人気の秘密です。
これぞ、NYファンキー・ジャズ。
国内盤SHM-CD(一般普及盤)
輸入盤CD
タグ : WEEKEND JAZZ
掲載: 2021年04月23日 10:00