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メゾ・ソプラノ、アニタ・ラチヴェリシュヴィリの新録音は自身が歌い続けてきた愛唱歌集!『エレジー』

アニタ・ラチヴェリシュヴィリ

コロナ禍前夜、祖国で録音された、歌曲に盛り込まれた豊かな感情を極限まで表現し尽くすアニタ・ラチヴェリシュヴィリの名唱譜。

ピアニストのカティア・ブニアティシヴィリ、ヴァイオリニストのリサ・バティアシヴィリなどとともに、ここ数年頭角を表しているジョージア(グルジア)出身の世界的音楽家の一人、メゾ・ソプラノ歌手、アニタ・ラチヴェリシュヴィリ。カルメン、デリラ、アズチェーナ、アムネリス・・・とドラマティックなメゾ・ソプラノ役でメト、ベルリン、ウィーン、パリなど世界中の歌劇場からすでに引っ張りだこ。ボリュームたっぷりの容姿と深く濃厚な響きがありながら艶やかな声、そして卓越した演技力で聴衆を魅了し続けています。
ラチヴェリシュヴィリは2007年にスカラ座の研修生として留学。2009年スカラ座で脇役メルセデスのオーディションのために歌ったのがバレンボイムの目に止まり、『カルメン』の主役に大抜擢。これはまさにシンデレラ・ストーリーで、当時25歳はスカラ座のオープニングを歌う歌手としても最年少。新たなカルメン伝説を築き上げたのでした。近年でもメトポリタン歌劇場、パリ・オペラ座、ベルリン・ドイツ・オペラ、バイエルン州立歌劇場、ドレスデン・ゼンパー・オーパー、ローマ歌劇場、ウィーン国立歌劇場などに出演し絶賛をあびています。指揮者リッカルド・ムーティは、「間違いなく、今日の地球上で最高のヴェルディ・メゾ・ソプラノ!」と高く評価しています。

ソニークラシカルへのセカンドアルバム「エレジー」は、世界有数のオペラハウスのスターとなったラチヴェリシュヴィリが長く愛唱してきた歌を集めたもの。しかもロシア語、グルジア語、イタリア語、フランス語、スペイン語と5つの言語にまたがり、それぞれに個性あふれる音楽性を体現する作品といえるでしょう。

アルバムのほぼ中心に、ジョージアで最も偉大な20世紀の詩人と称賛されているガラクチオン・タビッゼの詩に、オタール・タクタキシヴィリが曲を付けたグルジア語の歌曲が誇らしげに置かれています。孤独な心情について歌われたロシアの名ロマンス、ラフマニノフの「おお、悲しまないで」とチャイコフスキーの「ただ憧れを知る者だけが」では哀切さがほとばしるかのよう。トスティとデュパルクの名歌曲に続き、ファリャのスペイン色溢れる「7つのスペイン民謡」がこの多彩なリサイタル・アルバムを締めくくります。

新型コロナCovid-19の期間でも、彼女はメトロポリタン・オペラのオンライン・アット・ホーム・ガラや、アテネのギリシャ国立オペラなど、出演の要請が絶えません。しかし、孤立に支配された1年で、このアルバム(ジョージアがロックダウンになる直前に、彼女の故郷のトビリシで録音されました)は、音楽の内に秘める美しさを示しています。
(ソニーミュージック)

『エレジー』

【曲目】
ピョートル・チャイコフスキー:
1. ただ憧れを知る者だけが 作品6の6
2. 夜 作品73の2
3. 諦念 作品25の1

セルゲイ・ラフマニノフ:
4. わが子よ、お前は花のように美しい 作品8の2
5. 私は悲しくも愛してしまった 作品8の4
6. ここはすばらしい 作品21の7
7. 歌うなかれ、美しい人よ 作品4の4
8. おお、悲しまないで 作品14の8

オタール・タクタキシヴィリ:
9. Sun of Haying Month(Mzeo Tibatvis)

フランチェスコ・パオロ・トスティ:
10. 君なんかもう愛していない!
11. 理想の人
12. 悲しみ

アンリ・デュパルク:
13. エレジー
14. 悲しき歌
15. 前世

マヌエル・デ・ファリャ:『7つのスペイン民謡』
16. 第1曲「ムーア人の織物」
17. 第2曲「ムルシア地方のセギディーリャ」
18. 第3曲「アストゥーリアス地方の歌」
19. 第4曲「ホタ」
20. 第5曲「ナナ(子守歌)」
21. 第6曲「歌」
22. 第7曲「ポーロ」

【演奏】
アニタ・ラチヴェリシュヴィリ(メゾ・ソプラノ)
ヴィンセンツォ・スカレーラ(ピアノ)

【録音】
2020年1月26-30日、ジョージア、トビリシ、LENØ RECORDS

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年05月28日 12:00