プレフニャク&ヴェルサイユ王室歌劇場管による、ナポレオンが愛したツィンガレッリ作曲の歌劇《ジュリエッタとロメオ》(抜粋)(CD+DVD)
[Château de Versailles Spectacles 公式チャンネルより]
ナポレオン歿後200周年の再発見!ファジョーリら名歌手たちと古楽器演奏で知る真価
大革命からナポレオンの時代にかけ、フランスではロマン派の先駆けとも言える注目すべき音楽シーンの盛り上がりがありました。
近年めざましい再発見が進むこの時期から新たな発見がまた一つ、ナポレオン歿後200周年にあたる2021年を記念して登場するのは、かのコルシカ生まれの風雲児が偏愛したイタリア人作曲家ツィンガレッリの歌劇《ジュリエッタとロメオ》。
モーツァルトより4歳年上でオペラの本場ナポリ出身のこの作曲家、イタリア半島でも高い人気を誇り、一時はヴァチカンのシスティーナ礼拝堂で活躍し、ナポレオンに気に入られ皇室でも活躍をみせました。1813年以降はナポリ音楽院の院長もつとめつつ、ナポレオン退陣後までパリのイタリア歌劇場でも高い人気を保ち続けます。
《ジュリエッタとロメオ》は1796年にミラノ・スカラ座で初演された後パリでもたびたび上演され、ナポレオンも大いに愛した傑作。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』と同じ物語に取材したイタリア語台本によるオペラで、ヴァッカイやベッリーニの作品の先駆ともいうべき見過ごせない作品です。
人気カストラートのクレシェンティーニと女性アルト歌手グラシーニの名演で絶賛を博した名品を、現代最高のカウンターテナーの一人フランコ・ファジョーリと、味わい深い声で欧州シーンを賑わせるアデル・シャルヴェらが鮮やかに再現。ロッシーニ前夜のオペラ世界を席巻したツィンガレッリの音使いの魅力を、ヴェルサイユに集う古楽器オーケストラと共に克明に伝えてくれます。
重要な場面を中心とする抜粋ながら物語の起伏は充分すぎるほど伝わる好企画。解説も充実しています。
ヴェルサイユ王室歌劇場で行われた、演奏会形式による同内容の(ある意味では貴重な)無観客公演の模様を収めたDVD付。またボーナス映像として、ヴェルサイユ宮殿所蔵の名画「ナポレオン一世の戴冠式」の前で、ファジョーリが本編には収められていない第1幕のアリアを歌うシーンも収録しています。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ニコロ・アントニオ・ツィンガレッリ(1752-1837):歌劇《ジュリエッタとロメオ》(1796)(抜粋)
1. 序曲
2. 第1幕 第1場「さあ、優しいお嬢さん」(合唱)
3. 第1幕 第1場「わたしは捨てられたのね、どうして」(ジュリエッタ)
4. 第1幕 第7場「お願いだよ、こっちを見て」(ロメオ)
5. 第1幕 第9場「あなたのいうことを大事にするわ」(ジュリエッタ)
6. 第1幕 第10場「亡霊たちと死神が支配する王国で」(エヴェラルド)
7. 第1幕 第11場「冥府の川の憤怒の鬼たちよ」(テオバルド/合唱)
8. 第1幕 第12場「まずは怒りを鎮めて、今はわかってくれ」(ロメオ)
9. 第1幕 第14・15場「ぼくは下劣でくだらない人間さ!」(ロメオ/テオバルド、ジルベルト、合唱)
10. 第2幕 第2場「ああ神よ!この苦しみが」(ロメオ/エヴェラルド)
11. 第2幕 第6場「どれほど嬉しいことか、心を誓った人の名を呼ぶだけで」(ロメオ)
12. 第2幕 第7場「急に身震いが」(ジュリエッタ)
13. 第3幕 第1場「ここがそうか(葬儀の場面)」(ロメオ/合唱)
14. 第3幕 第1場「ぼくの心の偶像よ」(ロメオ)
15. 第3幕 第1場「もはや生きていることが疎ましい(ロメオの死)」(ロメオ/ジュリエッタ
)16. 第3幕 第3場「悲しみにくれる哀れな娘よ」(合唱/エヴェラルド、ジュリエッタ)
【演奏】
フランコ・ファジョーリ(カウンターテナー/ロメオ)
アデル・シャルヴェ(メゾソプラノ/ジュリエッタ)
フィリップ・タルボ(テノール/テオバルド、エヴェラルド)
ステファン・プレフニャク(指揮)
ヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団
【録音】
2021年3月30日-4月3日 ヴェルサイユ宮殿
DVD: NTSC 1時間30分
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年07月16日 00:00