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ロトが初演のオケ、ケラス、T.ツィンマーマンとともにR.シュトラウス《ドン・キホーテ》を再録音!

ケラス/ロト/T.ツィンマーマン
(c)Marco Borggreve/(c)Julien Mignot/(c)Marco Borggreve

初演のオーケストラ、ケラス、タベア・ツィンマーマン、ロトが「ドンキ」に集結!

今やリリースするディスクがすべてニュースとなるフランソワ=グザヴィエ・ロト。彼はリヒャルト・シュトラウスに並々ならぬ情熱を示し、6年ほど前にバーデン=バーデン&フライブルク南西ドイツ放送交響楽団と交響詩全集を完成しています。
そのロトが「ドン・キホーテ」と「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」に再挑戦。今回はケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団で、「ドン・キホーテ」の独奏者がジャン=ギアン・ケラスとタベア・ツィンマーマンという2大スターなのも注目です。
短期間で再録音の理由は、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」が1895年11月に、「ドン・キホーテ」が1898年にギュルツェニヒ管弦楽団により初演されていることによります。ロトはギュルツェニヒ管弦楽団が世界初演したマーラーの交響曲第5番を2017年に、交響曲第3番を2019年に録音していて、そのシリーズとなります。
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と「ドン・キホーテ」は、「ツァラツストラはかく語りき」を間にはさんだシュトラウス30代前半の力作。どちらも架空の人物の気まぐれな冒険をオーケストラの機能を駆使して描いています。
「ドン・キホーテ」は事実上二重協奏曲で、とりわけ主役ドン・キホーテ役のチェロは大物が起用されます。ケラスはまさに適任で、ロトと音楽性も共通するだけでなく、オーケストラという権力とそれに立ち向かうチェロを演じる役者ぶりに感心させられます。
さらにサンチョ・パンサ役のタベア・ツィンマーマンの圧倒的な存在感。これくらいサンチョが雄弁だと、音楽がますます映像的で面白くなります。曲を知り尽くしたロトの自在な表現も神業。ゆかりの深いギュルツェニヒ管弦楽団から極彩色の絵巻と悲哀を引き出します。
2つのピカレスク・ロマンに満腹となったデザートとして、ケラスとロトがシュトラウス初期の美しいロマンスを奏でます。シューマンとブラームスの系譜上のあるドイツ的な歌をしっとりと聴かせてくれます。
(キングインターナショナル)

【曲目】
リヒャルト・シュトラウス:
(1)交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
(2)交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28
(3)ロマンス (1883)~チェロと管弦楽のための

【演奏】
ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)(1)(3)
タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)(1)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団

【録音】
2019年1、2、7月
ギュルツェニヒ管弦楽団リハーサル場(ケルン)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年08月11日 00:00