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Motohiro Nakashima(中島基裕)|暗闇の中の光、憂いの中の美を求める普遍的な気持ちを表現したという牧歌的でカラフルなサウンドスケープ『Gathering the Light』

Motohiro Nakashima(中島基裕)『Gathering the Light』

広島出身の中島基裕12年ぶりの新作は、暗闇の中の光、憂いの中の美を求める普遍的な気持ちを表現したという牧歌的でカラフルなサウンドスケープ。ARAKI Shinゲスト参加。

教育研究者 大田堯のドキュメンタリー映画「かすかな光へ」に触発されて制作されたという、広島出身のギタリスト中島基裕のニューアルバム「Gathering The Light」は、中島のフィンガーピッキングスタイル・ギターによる牧歌的な雰囲気と、ARAKI Shinによるストリングス・アレンジ、フルート、サックスの効果も相まって、フォークロア的でありながらプログレッシブな印象を与えるインストゥルメンタル・ミュージック。アルバムのタイトル曲「Gathering the Light」は、豊かな旋律が新中世音楽のような趣を醸し出し、「The End Isn't the End」では、素朴で弾むようなギターとグロッケンシュピールに並列して、ミニマルなコードとエフェクトが素晴らしいカクテルを作ります。ユリー・シュルヴィッツの「よあけ」に影響を受けたという「Paddle」では、シンプルかつ複雑なギターと、それに呼応するピアノや高音のマンドリン、「Reflection」では、太陽の光を浴びたアルペジオ、重ねられたフルート、子供のようなグロッケンシュピール、「Reliable Ambiguity」では、エフェクトを多用した音の波が、沈んだ夕日のような雰囲気を醸し出しています。

子供の遊び場に虫の鳴き声、岸辺に打ち寄せる波など、さまざまな音やフィールド・レコーディングを集めて、暖かみのある色と柔らかな質感を表現した本作では、その一端一端にいつも光が集められています。それは、太陽の下で変化する風景を眺める時や、家族と一緒にくつろぐ時など、憂鬱の中から生まれる美しさを慈しむような光なのです。

国内盤CD


【収録曲】
01 Strains of Delight
02 Colors of Sunlight
03 Reflection
04 Seaglass
05 Night Rain Falls
06 The Dawn
07 Paddle
08 From the Moment
09 Reliable Ambiguity
10 The Dawn Again
11 The End Isn't the End
12 Gathering the Light

【Motohiro Nakashima(中島基裕)】
広島県福山市出身のギタリスト中島基裕は、10代前半からギターを弾き始め、18歳から作曲を開始。関西での活動を経て、現在は地元福山を拠点に活動中。これまでに複数のレーベルから3枚のアルバムをリリースしているほか、映画や劇伴の音楽を担当、自身のレーベルNovemberを主宰している。FLAUからリリースされる最新作「Gathering The Light」は、アコースティック・ギターをはじめとする多数の楽器とゲストプレイヤーを招き、家庭的で素朴な雰囲気を醸し出している。

掲載: 2021年11月26日 13:49