Naxos~2022年1月第2回発売新譜情報(7タイトル)
[ベルリンの2台のマリンバ/Naxos Music 公式チャンネルより]
今回は人気シリーズ「スーザ:吹奏楽のための作品集」の最新巻となる第22集に、ベルリンのデュオ・アンサンブル「ダブルビーツ」によるパーカッション・デュオのための編曲集、ビルギット・ラムスルによる後期ロマン派のフルート作品集、MARCOPOLOレーベルからの移行盤『アダン:バレエ音楽『ゲントの美しき娘』』、ドイツ後期ロマン派の作曲家マルティン・プリューデマンの歌曲集など、世界初録音も含むCD7タイトルがリリースされます。
フィリップ・スーザ(1854-1932):吹奏楽のための作品集 第22集
キース・ブライオン(指揮)プリマス・イギリス海兵隊バンド
大好評「マーチ王」フィリップ・スーザの吹奏楽のための作品集。シリーズ第22集となるこのアルバムでは、スーザが作曲した25曲ほどの幻想曲から5作品を紹介します。ほとんどの曲には既存のポピュラー音楽や良く知られたオペラなどの旋律や雰囲気が効果的に引用されており、どれも多くの人々の耳を引き付けることでしょう。
1曲目の「職人の集会」ではヴェルディの歌劇《イル・トロヴァトーレ》の「鍛冶屋の合唱」が高らかに響き、2曲目の「ハイブローとローブロー」では見事なワルツに変貌したヘンデルの「ラルゴ」やリストの「ハンガリー狂詩曲第2番」などの旋律が聴こえてきます。国のために戦った兵士たちへの感謝の言葉が朗々と合唱で歌われる「国家の救世主」が続き、マイアーベーアの旋律をたっぷり使った「オン・ウィズ・ザ・ダンス」、最後の「ミュージック・オブ・ザ・ミニット」はジェローム・カーンのワルツとスーザ自身のタンゴ、他さまざまな曲が用いられています。曲の終わりに奏されるノリのよいサクソフォンの音色も印象的。
(ナクソス・ジャパン)
世界初録音
『ベルリンの2台のマリンバ』~パーカッション・デュオのための編曲集
ダブルビーツ
ベルリンのデュオ・アンサンブル「ダブルビーツ」。マリンバを中心に、時には他のパーカッションを自在に駆使し、独自のアレンジで多彩な曲にチャレンジ。各々の作品から原曲を超えた魅力的な表情を引き出しています。ピアノでなくては表現できないと思われるショパンの技巧的な練習曲が纏った柔らかい響きや、ハイドンの可愛らしい変奏曲での変幻自在な表現はもちろんのこと、圧巻はバッハのゴルトベルク変奏曲での見事なテクニック。おなじみピアソラの「タンゴの歴史」も、もともとこの編成のために書かれたかのような自然な仕上がり。アルバムの最後は、パーカッションの幻想的な響きを採り入れた三木稔のマリンバ・スピリチュアルで幕を閉じるという考え抜かれたプログラムです。
<ダブルビーツ>
ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学に在学中の2人の演奏家ニー・ファンとルーカス・ベームによって2012年に結成されたパーカッション・デュオ。オランダの作曲家ヤコブ・テル・ヴェルデュイの「ゴールドラッシュ協奏曲」でベルリン・デビューを飾るとともに、同年、中国で開催された"メルセデス・ベンツ国際音楽祭"でYoung Artists of the Yearに選出されました。2018年には第19回大阪国際音楽コンクールのデュオ部門で第1位を獲得するなど、目覚ましい活躍が見られます。レパートリーは幅広く、バッハからピアソラなど、伝統的な楽器から現代楽器までを駆使し、多くの作品を弾きこなします。
(ナクソス・ジャパン)
一部世界初録音
『生命の鳥』~後期ロマン派のフルート作品集
ビルギット・ラムスル(フルート)、カール=ハインツ・シュッツ(フルート)、他
19世紀終わり近くに誕生した作曲家たちのフルート作品集。彼らはみな現代音楽の流れに強力な影響を与えるほどの才能の持ち主でしたが、フルートのための作品はほとんど知られておらず。このアルバムに収録された作品もいくつかをのぞき、世界初録音です。
コウナルト、ヴァイグル、ミットラー、ペティレクの音楽はウィーンの文化的環境に育まれたものであり、ハルシャーニ、マルティヌーらの作品はパリの空気を思わせます。またイラークのフルート・ソナタはコンサート用のレパートリーに定着しそうな、耳なじみのよいメロディが聴き映えする作品です。フルートを演奏するビルギット・ラムスルは2004年からウィーン・フォルクスオーパーの首席奏者を務めるとともにさまざまなアンサンブルで活躍、その技巧と音楽性が高く評価されており、このアルバムでも実に見事な演奏を披露しています。ペティレクの作品では、名手カール=ハインツ・シュッツが参加し、親密なデュオを聴かせます。
(ナクソス・ジャパン)
MARCOPOLO 8.223772-73のレーベル移行盤
アドルフ・アダン(1803-1856):バレエ音楽『ゲントの美しき娘』(2枚組)
アンドリュー・モグレリア(指揮)クイーンズランド交響楽団
1841年、フランスで初演された『ジゼル』で大成功を収めたアダン。その翌年に彼が手掛けた『ゲントの美しき娘』は前作のような妖精や非現実の世界を題材にするのではなく、ゲントに住む娘ベアトリスとその許婚ベネディクトを巡るきわめて現実的な物語でした。『美しきペルトの娘』のサン=ジョルジュの台本によるこのバレエ、結婚が決まっているにもかかわらず侯爵になびいてしまうベアトリス、彼女を連れ戻そうとする父、そして他の踊り子に目が行き、ベアトリスを借金のかたにする侯爵、そんな登場人物たちが凄惨な事件を巻き起こし…というあらすじ。結末はどうにかハッピーエンドになるものの、見ていた人々は気をもんだことでしょう。アダンの音楽は、輝くような旋律美に溢れています。
(ナクソス・ジャパン)
ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):ヴァイオリン・ソナタ集 第3巻 第1集Op. 5 No. 1-4
エイドリアン・バターフィールド(バロック・ヴァイオリン)、サラ・マクマホン(バロック・チェロ)、サイラス・ウォルストン(チェンバロ)
生誕325周年、フランス18世紀前半を代表するヴァイオリン音楽の大家ルクレールの代表作であるヴァイオリン・ソナタ集 第3巻全12曲の録音がスタート。その第1集となる当アルバムには第1番から第4番が収録されています。ルクレールが活躍した18世紀当時は、コレッリやヴィヴァルディなどのイタリアのヴァイオリン音楽が大流行しており、彼はこの華麗な様式をフランス伝統の舞曲形式に融合させることでその作風を発展させていきました。初期はロココ調の端正な作品が目立ちますが、この第3巻では変奏曲形式なども用いられた美しく歌う旋律に満たされたものも多く、その音楽語法はかなり多彩な変化を遂げています。味わい深い4つのソナタを名手バターフィールドが巧みな技術で、自由な装飾を施しながら弾きこなしています。
(ナクソス・ジャパン)
マルティン・プリューデマン(1854-1897):バラードと歌、伝説(2枚組)
ウルフ・ベストライン(バリトン)、ヘダイェット・ジェディカー(ピアノ)
ドイツ後期ロマン派の作曲家マルティン・プリューデマン。カール・レーヴェの劇的な内容を持つ一連のバラードに心酔した彼は、その影響を受けた「バラードと歌集」を作曲し、ドイツ・リートよりも更に物語性を抱いた"バラード"の復活と近代化に尽力しました。当時ドイツ領であったポーランドのコウォブジェク(コルベルグ)で生まれたブリューデマンは、ライプツィヒ音楽院で学んだ後、音楽教師として後進の指導にあたり、1890年からはグラーツのシュタイアーマルク合唱協会で指揮者を務め合唱作品の普及に尽力。教師、指揮者としての活動の傍ら、43歳で亡くなるまで作曲を続け多くの声楽作品を書き上げています。
この2枚組アルバムには、ワーグナーに倣ったライトモティーフの使用や、ピアノ伴奏でのオーケストラを思わせる重厚な響きが感じられるプリューデマンの多彩なバラードと歌曲を収録。シューベルトやシューマンの歌曲でニュアンス豊かな表現を聴かせたベストラインの歌唱でたっぷりお楽しみください。
(ナクソス・ジャパン)
一部世界初録音
ハンス・ゾマー(1837-1922):歌曲集 第2集
ヨッヘン・クプファー(バス・バリトン)、マルセロ・アマラル (ピアノ)
ドイツ・リートの歴史にひっそりと名を残すハンス・ゾマー。幼いころから音楽を愛好し、劇音楽や美しい歌曲を数多く遺しましたが、実際の職業はブラウンシュヴァイク工科大学の数学科教授。「屈折学」の専門家であり、高名な研究者でした。しかしライプツィヒではシューマン、ブラームス、ヨアヒムらを含むサークルに属し、40代から本業の合間に精力的に作品を発表、リヒャルト・シュトラウスからも絶賛されるなど優れた能力を発揮しました。作品がほとんど出版されることがなかったため、その大半が忘れられてしまいましたが、20世紀の終わり頃から再び演奏されるようになり、雄弁なピアノ・パートと詩に沿った美しい旋律が人々の心を捉えています。このアルバムに収録されているのもほとんどが世界初録音。第1集と同じくヨッヘン・クプファーが伸びやかな声で歌いあげました。
(ナクソス・ジャパン)
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年12月22日 00:00