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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.164

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年02月04日 10:00

サージ・チャロフ『ブルー・サージ』(1956)

SCH

サージ・チャロフ(bs)
ソニー・クラーク(p)
ルロイ・ヴィネガー(b)
フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)

1956年3月14日、16日、ロサンジェルス録音

曲目:
01.ア・ハンドフル・オブ・スターズ
02.ザ・グーフ・アンド・アイ
03.サンクス・フォー・ザ・メモリー
04.オール・ザ・シングス・ユー・アー
05.アイヴ・ガット・ザ・ワールド・オン・ア・ストリング
06.スージーのブルース
07.ステアウェイ・トゥ・ザ・スターズ
08.ハウ・アバウト・ユー?

【アルバム紹介】
1.ビバップ・マナー溢れる名バリトン・プレイヤーによるリーダー作
2.スインギーなブロウからジェントリーなプレイまで、バリトン・サックスの魅力を存分に伝える
3.強力なメンバーが参加したワン・ホーン・カルテットによる豪華セッション

年始の「美人ジャケット」特集、最終回になります。
今回はバリトン・サックスの名手として知られたサージ・シャロフの代表作です。
チャーリー・パーカーから影響を受け、ビバップ・マナーのプレイ・スタイルをバリトン・サックスでやってみせた名プレイヤーの一人です。

バリトン・サックスはテナー・サックスより音域の低い楽器ゆえ、低域だけで演奏するとブリブリしたトーンばかりが前面に出ますが、サージ・チャロフはやや高域のレンジの中、澄みわたるトーンで、スインギーなブロウからジェントリーなプレイまで、バリトン・サックスの持つ魅力を余すところなく伝えてくれます。

メンバーはピアノにソニー・クラーク、ベースにリロイ・ヴィネガー、そしてドラムスには当時マイルス・クインテットのメンバーだったフィリー・ジョー・ジョーンズが参加したワン・ホーン・カルテットによる豪華セッションです。楽曲は自身のオリジナル“スージーのブルース”、アル・コーン作“ザ・グーフ・アンド・アイ”以外はスタンダード・ナンバーを取り上げ、バリトン・サックスで最高のビバップ・プレイを聴かせています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
まずは1曲目“ア・ハンドフル・オブ・スターズ”。

比較的高音域で、きわめてソフトで軽やかにテーマを吹いているので「テナー・サックスかな?」と思えてしまう演奏ですが、随所に低音で「ブオ~」となるところにバリトン・サックスならではの味が出てきます。そんな妙味を意識しながら聴くと、この楽器の奥深さが見えてくるように思われます。
非常にリラックスした演奏を聴かせているこの曲に対して、サージ・チャロフのより技巧的なプレイを聴きたいということでしたら、高速スイング・チューンの2曲目の“ザ・グーフ・アンド・アイ”が良いでしょう。バックのメンバーの演奏が非常にいいので、どの曲も大船に乗った気持ちでソロを楽しむ姿が想像できます。
このアルバムは実はサージ・チャロフにとっては最後のリーダー・アルバムとなっており、このレコーディングの翌年、1957年の6月に脊椎癌のため、33歳という若さでこの世を去っています。
本作はバリトン・サックスという楽器の秘めたるポテンシャルをあらためて知る、そんな隠れた傑作と言えそうです。

国内盤CD