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特集:日本のブルース 憂歌団、ソー・バッド・レビュー、ウエスト・ロード・ブルース・バンド、etc.

アメリカにて黒人の手により生みだされ発展したのち、日本にも持ち込まれたブルース。70年代には、日本でもブルース・ブームが起こり、以降現在まで多くの作品が世に送られてきました。ここでは、そうしたジャパニーズ・ブルースの作品をいくつか紹介いたします。

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吾妻光良 & The Swinging Boppers『STOMPIN' & BOUNCIN'』


ジャイヴ感覚を盛り込んだR&Bを得意としていたスウィンギング・バッパーズ。8人編成のホーン部隊の温かくチープなサウンド、吾妻のギターの絡み、人なつこい歌が素敵です。トロピカルでコミカルな歌詞のノベルティー・ソングが楽しい。

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ローラー・コースター『追悼・小出斉/ローラー・コースター未発表ライブ』


2024年1月28日に亡くなった小出斉の参加したローラー・コースターの大ファンで、ライブの常連さんのBrian Strawn氏の50歳の誕生日記念として、プライベートに録音しトラックダウンまでしてあった音源を、氏のご厚意により小出斉追悼として一般発表に至りました。

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スカイドッグ・ブルース・バンド『Live 1975 at 神経質な鶏』


札幌発の正統シカゴ・ブルース・バンドとして活動スタート、URCから「ファースト・アルバム」(1976年)、「北27西4 札幌へ来てから」(1978年)と2枚のアルバムを発売し、その日本語歌詞によるオリジナル・ブルースは、憂歌団と並び評価された。そのデビュー前、結成直後、blues喫茶 "神経質な鶏"でのライブ・フル音源が49年ぶりに発見され、メンバー自らの監修による2枚組での初CD化公式発売。

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憂歌団 『生聞59分』


憂歌団最大の魅力であるライヴを生聞と日本語化してタイトルに冠した憂歌団初のライヴ・アルバム。ファーストやセカンドの人気曲は勿論、木村の「パチンコ!!」とシャウトする衝撃の名曲「パチンコ~ランラン・ブルース」は唯一このライヴ作品に収録されている。 (C)RS

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「TOKYO THE BLUES YESTERDAY!」


日本のブルース、ソウルといえば大阪や京都というイメージが強いが、もちろん東京にもさらに熱いシーンがあった。ほぼ初出!70年代半ば~80年代に活躍した伝説的なバンドが、40年あまりの時空を飛び越え蘇る。

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ブルーズ・ザ・ブッチャー 『フィール・ライク・ゴーイング・ホーム』


永井"ホトケ"隆(g/vo)×沼澤尚(ds)×中條卓(b)×KOTEZ(hca/vo)から成る日本を代表するブルーズ・バンド、ブルーズ・ザ・ブッチャー。その、故ムッシュかまやつ、ジェームズ・ギャドソンとの共演盤、うつみようこ(元メスカリン・ドライヴ~ソウル・フラワー・ユニオン)をゲストに迎えた二作を含めて通算第10作となるニュー・アルバム。本作のテーマは、永井のブルーズの原点ともなるマディ・ウォーターズ。永井が最初に好きなったブルーズマンがマディ・ウォーターズ。ローリング・ストーンズをはじめ、世界中のミュージシャンに大きな影響を与えたシカゴ・バンド・ブルーズの生みの親。これまでもたびたびその楽曲を取り上げてきたブルーズ・ザ・ブッチャーだが、今回はそのマディのナンバーにがっぷり四つで取り組んだ。ほぼ全編マディ・ナンバーによる気概のニュー・アルバムが完成した。 (C)RS

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大木トオル 『Sentimental Blues Boy』


ベン・E・キング、アルバート・キングなど、数々の有名アーティストとの共演をした、日本ブルース界の先駆者"Mr.イエローブルース"大木トオル15年ぶりの新譜。新曲「Sentimental Blues Boy」はソウルフルな楽器隊に、日本人らしからぬスモーキーなボーカルがマッチする艶やかな作品に仕上がった。 (C)RS

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チャールズ清水 『MINOR BLUES & MAJOR DUES』


アイドルワイルド・サウス、ソー・バッド・レビュー、ブルー・ヘヴンの創設メンバーとして、またセッション・プレイヤーとして70~80年代の日本のブルースやロック・シーンに無くてはならないキーボーディスト、チャールズ清水。その唯一のソロ・アルバムで知る人ぞ知る名盤「マイナー・ブルース」(1978年ビクター/ロフト・セッションズ・シリーズ)が初CD化。

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Sooo Baad Revue 『SOOO BAAD REVUE』


1970年代半過ぎ、関西から全国を席捲して行った伝説のスーパー・バンド、ソー・バッド・レヴューの記念すべきデビュー・アルバム。そして、唯一のスタジオ録音盤。 (C)RS

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上田正樹 & サウス・トゥ・サウス 『この熱い魂を伝えたいんや』


1970年代の関西ブルース・シーンを代表する伝説のスーパーバンド、上田正樹とSOUTH TO SOUTHが復刻!1975年の芦屋ルナ・ホールでのライブ・アルバム。当時の関西ロックを代表する傑作。 (C)RS

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上田正樹と有山淳司 『ぼちぼちいこか』


1975年に発売された上田正樹と有山淳司のファースト・アルバム。本作はボーナス・トラックに、ライブ音源6曲収録。 (C)RS

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有山じゅんじ 『ありのままじゅんじ』


上田正樹とサウストゥサウス解散後ソロ第1弾として制作された作品で、石田長生(G)、藤井裕(B)、国府輝幸(Key)、正木五郎(Dr)、中川イサト(B)、中西康晴(Per)等といった、70年代の関西の旬なミュージシャンが勢揃い。当時25歳の初々しく繊細な青年、有山じゅんじのギターと唄の魅力が全編に「ありのまま」詰まった、ファンならずとも必聴の1枚。

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ウエスト・ロード・ブルース・バンド 『WEST ROAD LIVE IN KYOTO』

UHQCD


アナログ盤


ブルース・バンド、WEST ROAD BLUES BANDによる1975年発表のライヴ・アルバム。ギタリスト山岸潤史の脱退後、井出隆一(key)と薩摩光二(sax)を新メンバーに加えた京都会館での録音。 (C)RS

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久保田麻琴と夕焼け楽団 『サンセット・ギャング』


久保田麻琴のセカンドにして、実質的な夕焼け楽団としてのファースト・アルバム。本場アメリカで音楽を体いっぱい吸収してきた久保田麻琴が醸し出す、けだるい雰囲気とティンパン周辺の実力派揃いの強力なバッキングによって、独特の世界を作り上げる。細野晴臣がベース、ドラムで参加。

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ブレイク・ダウン 『ライブ・イン・ナガサキ』


[1978 長崎ライブ]京都時代の集大成としての1stアルバム「ライブ」に対し、この長崎大学でのライブは、バンドとしての方向性を決める黎明期の集大成といえる。1stアルバムとは2曲のみ重複、Tボーン・ウォーカー、ジミー・ロジャース、オーティス・ラッシュ、アルバート・キングなど、初期に好んで演奏していた曲のオンパレードとなっている。シカゴ・ブルースにこだわりを持つ服田洋一郎と、モダン・ブルースを独特なスタイルでアレンジした近藤房之助、この際立つ2つの個性がぶつかり合いスリリングなステージ展開を確立した頃の貴重な記録である。なお、このマスターはブレイクダウンのマネージャー、中根義之氏所蔵の約200本のライブテープから選びに選んだものである。

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木村充揮×近藤房之助 『男唄~昭和讃歩』


平成の世に、滲みる昭和の“男唄”J-BLUES界の第一人者・木村充揮(憂歌団) と近藤房之助が贈る。男による、男の為の応援歌カバーアルバム!1973年から縁のあった2人が、2003年石原裕次郎のイベントを通じタッグを組む。昭和の名曲、河島英五の「酒と泪と男と女」、吉幾三の「酒よ」などを収録。

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内田勘太郎 『DES'E MY BLUES』


憂歌団のギタリスト・内田勘太郎が、5年振りとなるフルアルバム「DES'E MY BLUES」をリリース。「圧倒的なアルバムを作る」という使命(?)のもと産み出された今作は、シンガー内田勘太郎にフォーカスした前作「サマータイムブルース」とは対極の全曲インストゥルメンタルで構成。内田勘太郎の代名詞とも言える"Chaki(チャキ)P-1"。そのギターを使ったスライド・ギターの世界観が存分に味わえる一方、ライブでのメインギター"K.YAIRI(ヤイリ)"は「渚のボードウォーク」等、メロディックな楽曲に彩りを加えている。スタジオ録音でありながら、ライブで聴いているような距離感と空気感が、聴き手を心地よく酔わせてくれる。まさしく「DES'E MY BLUES≒これが俺のブルースだ」と本人自ら断言する純度100%のブルース・アルバム、ここに完成。

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Mooney & 藤井康一 『We got Rhythm』


マディ・ウォーターズの前座を務めた幻のブルース/R&Bバンド、ウシャコダの藤井康一(サックス)と横浜をベースにルーツ・ミュージックやブルースを極めるMoonyのデュオ・アルバム。ルーツ・ミュージックを中心に、様々なジャンルがクロスオーバー! (C)RS

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田中まこと 『グッド・ロッキン』


孤高のブルースマン・田中まこと、1995年リリースのニューオリンズ・フレバ―溢れる一作。八木のぶおに加えサックスの藤井康一も参加。ブルース、ニューオリンズ音楽ファンにお薦めの1枚。 (C)RS

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KIYOSHIRO IMAWANO + BOOKER T. & THE MG'S『HAVE MERCY』

CD


アナログ盤


RCサクセション無期限活動休止後、原点に戻った忌野清志郎。ニューアルバム『Memphis』を引っ提げてBOOKER T. & THE MG'S+MEMPHIS HORNS, JIM HORNとともに堂々の来日を果たし全国ツアーを行った。そのツアー最終日1992年4月18日の日本武道館での圧巻のパフォーマンスを記録。

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Various Artists 『俺たちのブルース』


ジャパニーズ・ブルースの歴史をこの一枚に凝縮!松田優作「灰色の街」、サンハウス「キングスネークブルース」などを収録。歌詞カード&コード譜付き!

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Various Artists 『R40'S SURE THINGS!! 本命俺たちのブルースII』


2007年に発売した『俺たちのブルース』の第二弾アルバム。アラフォー世代に刺さる、70年代、80年代にヒットした渋いブルース系の本格的なミュージシャンと、ブルーステイスト溢れる楽曲を中心に収録。 (C)RS

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『Guitar magazine 2024年7月号』


実録 にっぽんブルース史
~あの頃、BLUESを弾かない者は人間ではなかった~

1960年代末から1970年代中盤にかけて、日本で巻き起こった一大ブルース・ムーブメント。当時はB.B.キングやアルバート・キング、マディ・ウォーターズにアルバート・コリンズ、バディ・ガイ、オーティス・ラッシュなど多くのレジェンド・ブルースマンが次々と来日し、本物を目の当たりにしたギター少年たちは、こぞってブルース・ギターに夢中になった。エリック・クラプトンよりも、ローリング・ストーンズよりも、そのルーツとなる黒人ブルースマンを聴くことが、当時最先端で一番ナウかったのだ。大阪・京都ではウエストロード・ブルース・バンドや上田正樹とサウス トゥ サウス、ブレイクダウン、憂歌団などが産声をあげ、関西以外の全国各地でも、夜な夜なブルース・セッションが繰り広げられていたという。当時を知る総勢10名以上に及ぶギタリストたちの貴重な回顧録とともに、日本におけるブルースの歴史に迫ってみたい。

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掲載: 2023年06月28日 10:00